広瀬八段が文中で九段になってた・・・
2020.9.6
【勝負師たちの系譜】
渡辺明三冠に棋聖戦で3勝1敗、木村一基九段からは4連勝で王位をと、ほぼ完璧な形でタイトルを奪った藤井聡太二冠だが、では誰が将棋界で一番強いのかと聞かれると、簡単に言えないのが今の将棋界である。
渡辺は棋聖失冠後、豊島将之竜王から名人位を奪取し、再び三冠となって第一人者を維持しているし、竜王だけとなった豊島は過去、藤井に4連勝と、藤井に立ちはだかる棋士となっているからだ。
簡単に言うと、渡辺、豊島、藤井は三つ巴のような形で、完全に抜け出せた棋士がいないというのが現状である。
加えて今、豊島相手に叡王戦の防衛戦を戦っている永瀬拓矢叡王も二冠を維持し、地味ながら他棋戦も含めてしっかり勝っている状況を考えると、現在の将棋界は、最強棋士は誰と言えない時代となっている。
また今週の3日から始まった王座戦では、決勝で渡辺を破った久保利明九段が挑戦者に決まっている。さらに竜王戦では挑戦者決定3番勝負に出てきたのは、羽生善治九段と丸山忠久九段で、中堅と言うより、今やベテランとなった棋士の活躍が光る。
それぞれが複数のタイトル経験者だけに、今回挑戦者がタイトルを奪取してもおかしくはないが、若手が未だ、ベテラン棋士を抑えきれていない証拠と言える。
特に久保は昔から「振り飛車党は天下を取れない」と言われてきたのに逆らい、見事な捌きの振り飛車を駆使して、トップ棋士を維持している。
振り飛車党のタイトル保持者は、大山康晴15世名人以来、極端に少なく、広瀬章人
九段八段のように、居飛車に転向した棋士も多いので、彼が活躍すれば、喜ぶファンも多いかと思う。この秋は、永瀬王座に久保。豊島竜王に羽生か丸山という、若きタイトル保持者にベテランが挑むという構図、そして今までにない異色の組み合わせとなるタイトル戦が楽しめることになる。
また忘れてはならないのが、もし羽生が挑戦者となった時は、最後の宿題のように残っていた、羽生の「通算100期のタイトル獲得」がかかるタイトル戦になるということ。こちらも大いに注目されることと思う。
■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。
情報源:最強棋士のいない時代 誰がタイトル奪取しても不思議じゃない(夕刊フジ) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:【勝負師たちの系譜】最強棋士のいない時代 誰がタイトル奪取しても不思議じゃない (1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト
【勝負師たちの系譜】最強棋士のいない時代 誰がタイトル奪取しても不思議じゃない https://t.co/EzNpsrdILv
— zakzak (@zakdesk) September 6, 2020
12日のJT杯が一つのカギになるな、ここで藤井聡太二冠が勝てば面白いんだが・・・