ほぉ・・・
2020年9月6日 5時00分
「藤井棋聖も大変ですよね。棋士はみんな、注目される藤井棋聖との対局に照準を合わせて来ますから」。8月20日、棋聖に王位を加えて藤井聡太二冠(18)が誕生した第61期王位戦第4局2日目を「ABEMA」で解説していた村山慈明(やすあき)七段(36)の言葉だ。
村山自身、ほぼ1年前、「一番自信がある形」を藤井にぶつけ、勝利を収めた。「すごくたくさんの方から連絡が来ました」と明かす。
舞台は2019年8月29日、第5期叡王戦の予選。叡王戦予選は段位別で、当時七段だった藤井は七段戦に出場。戦型は両者得意の「角換わり」に。
同じ村山姓で、映画化もされた「聖(さとし)の青春」の主人公になった村山聖九段(1969~98)は特に終盤が強く、将棋界では「終盤は村山に聞け」という名文句があった。一方の慈明七段は序盤戦術に精通し、「序盤の村山」と称される。
東京都出身だが、19年春に妻の故郷の大阪市に転居した村山は対局の数カ月前、コンピューター同士が対戦した棋譜を調べるうち、角換わり戦での妙手を発見していた。馬取りを放置し、桂取りに歩を打つ▲6六歩。駒損はするが、駒の効率や入手した駒の使いやすさ、玉の安全度などを総合的に判断すると、「成立している」と村山はみた。「最初に見た時は思わず頬が緩みました」という村山は「いつか公式戦で指して、見ている人を自分と同じように驚かせたい」と温め続けていた。
まさにその局面に藤井戦は進み、村山は用意の手を放った。粘る藤井を振り切って、107手で村山が勝ちきった。藤井が叡王戦で本戦進出を逃したのは初めてだったが、感想戦では笑顔も目立った。定跡の最先端をいった本局を楽しそうに振り返っているようにも見えた。
=敬称略(佐藤圭司)
◆毎週日曜に掲載します。
情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)奮闘編:3 「序盤の村山」が勝利、温めてきた妙手で:朝日新聞デジタル
村)「いつか公式戦で指して、見ている人を自分と同じように驚かせたい」。村山七段は、そう思って温めていた手を藤井現二冠にぶつけました。会心の勝利でした。
(大志 藤井聡太のいる時代)奮闘編:3 「序盤の村山」が勝利、温めてきた妙手で:朝日新聞デジタル https://t.co/cIxcQi8Ysw— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) September 6, 2020
へぇ・・・