快挙から一夜明け、会見で笑顔を見せる藤井二冠(日本将棋連盟提供)

【勝負師たちの系譜】最年少二冠達成! 藤井聡太「最年少九段」昇段も濃厚 – zakzak:夕刊フジ公式サイト

個人的には、竜王戦トロコンRTAが成功するのかに注目してる


2020.8.29

快挙から一夜明け、会見で笑顔を見せる藤井二冠(日本将棋連盟提供)
快挙から一夜明け、会見で笑顔を見せる藤井二冠(日本将棋連盟提供)

【勝負師たちの系譜】

藤井聡太七段が、棋聖位を渡辺明三冠から奪取した時、木村一基王位に挑戦していた王位戦では、藤井の2連勝中だった。

木村は七番勝負が始まる前「彼はもう子供ではありません」と言っていたから、藤井の強さはかなり意識していたと思う。

念願のタイトルを奪取した翌年、巡り合わせのように若き天才が挑戦者となって追ってくるというケースは、過去何回もあった。

加藤一二三九段が名人を奪取した翌年は、谷川浩司九段に挑戦され、名人を奪われたし、米長邦雄永世棋聖が名人となった翌年も「あいつが来るんだよな」と覚悟していた羽生善治九段に挑戦され、名人を奪われている。

今回木村も、藤井の挑戦は想定内であったと思う。

今回の王位戦を振り返ってみると、木村の受けがことごとく藤井の強烈なパンチの前に破壊されたという印象が強い。

特に第1、3局では、これで受かるはずという判断を、ことごとく打ち破られてしまった感がある。そして第2局の大優勢な将棋を逆転負けしたことにより、すっかりペースが狂ってしまったかに見えた。

昔、大山15世名人に、タイトル戦で打ち負かされた挑戦者は、大きな壁を感じたと同時に、自分が持っていた将棋観を否定された感じがして、将棋が弱くなったのではというケースが多々あった。

これを自分よりはるかに若い棋士にやられてはたまらない。自分らしく受ければよい局面で、受けても無駄だからと思ってしまい、攻めに出て敗れた将棋もあったように見えた。

結局第4局も、封じ手の飛車切りの強手から、一気に攻め込まれて木村は敗れた。冷静に考えれば、まだ悪くない局面で、こらえ切れなかったのだ。

それでも木村の人気は高く、何とか木村に勝ってほしいというファンは多かったと聞く。

ともあれ藤井は、棋聖に続いて王位も獲得して、最年少二冠記録を3年以上(それまでは羽生の21歳)更新し、タイトル2期で八段にも昇段。あと1つタイトルを取るか、二冠のうちの1つ、タイトルを防衛した時点で、九段に昇段(これも最年少)する。

藤井に限っては防衛戦に弱いことは考えられず、来年はどんな戦いを見せてくれるかが楽しみだ。

■青野照市(あおの・てるいち) 1953年1月31日、静岡県焼津市生まれ。68年に4級で故廣津久雄九段門下に入る。74年に四段に昇段し、プロ棋士となる。94年に九段。A級通算11期。これまでに勝率第一位賞や連勝賞、升田幸三賞を獲得。将棋の国際普及にも努め、2011年に外務大臣表彰を受けた。13年から17年2月まで、日本将棋連盟専務理事を務めた。

情報源:最年少二冠達成! 藤井聡太「最年少九段」昇段も濃厚 勝負師たちの系譜(夕刊フジ) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:【勝負師たちの系譜】最年少二冠達成! 藤井聡太「最年少九段」昇段も濃厚 (1/2ページ) – zakzak:夕刊フジ公式サイト


どうなるかな・・・