「第91期ヒューリック杯棋聖戦」の準決勝で勝利した藤井聡太七段は、リモート記者会見に臨む(撮影・柴田隆二)

最年少タイトル挑戦M1!藤井七段は追い風に乗った – 社会 : 日刊スポーツ

第91期ヒューリック杯棋聖戦 挑戦者決定戦
永瀬拓矢二冠 vs 藤井聡太七段
6/4 10時から対局開始


2020年6月3日7時10分

「第91期ヒューリック杯棋聖戦」の準決勝で勝利した藤井聡太七段は、リモート記者会見に臨む(撮影・柴田隆二)
「第91期ヒューリック杯棋聖戦」の準決勝で勝利した藤井聡太七段は、リモート記者会見に臨む(撮影・柴田隆二)

将棋の藤井聡太七段(17)が史上最年少でのタイトル挑戦へ、あと1勝とした。2日、東京・千駄ケ谷の「将棋会館」で行われた第91期ヒューリック杯棋聖戦決勝トーナメント準決勝で、佐藤天彦九段(32)を下した。渡辺明棋聖(36)への挑戦権をかけ、4日の決勝で永瀬拓矢叡王(27)と対戦し、勝てばタイトル戦初登場。17歳10カ月20日での挑戦となり、屋敷伸之現九段(48)の最年少記録を4日上回る。渡辺との5番勝負第1局は8日、同所で開催される。

藤井には、新型コロナウイルス感染拡大に伴う約2カ月のブランクなど、関係なかった。

午前10時の対局開始前。藤井は検温を行い、白いマスクで盤に向かった。18年1月、朝日杯準々決勝で下した名人経験者を時間の経過とともに着実に追い詰める。午後7時33分、111手で勝利を手にした。

「激しい変化の多い局面で、手厚く指せた」。対局後、コロナ対策で設営された別室でのリモート会見で話した藤井。いつもの淡々とした藤井節だった。

本来、この対局は4月17日に予定されていた。しかし緊急事態宣言に伴い、日本将棋連盟は4月8日、「4月11日から5月6日まで長距離移動を含む公式戦の対局は、5月7日以降に延期」と、発表した。

藤井にとって4月10日、王位戦挑戦者決定リーグの菅井竜也八段戦を最後に対局の機会がなくなった。この間の生活について問われると「普段よりのんびりしていたが、将棋には変わらず取り組んできた」。オンとオフを切り替えていた。

5月8日、緊急事態宣言が延長されると、連盟は「長距離移動を含む対局は6月1日以降の実施」と追加発表。藤井のタイトル戦挑戦最年少記録の更新は、厳しくなったとみられた。

逆風が一転、追い風となったのは先月27日。緊急事態宣言の全国的解除を受け、6月1日からの再開が決定。棋聖戦は準決勝2局を2日、決勝4日、5番勝負第1局を8日に行う、異例の強行日程が組まれた。7月19日に18歳となる藤井にとって、記録更新には、6月11日までのタイトル戦登場が条件だった。

すべり込みで、お膳立ては整った。「決勝に進めてうれしく思います。すぐにあるので良いコンディションで臨みたい」と話した。

この日、もう一方の準決勝を勝ち上がった永瀬とは公式戦初対決だ。デビュー1年目の17年3月、インターネットテレビ局Abema(アベマ)TVの番組企画「藤井聡太四段 炎の七番勝負」(非公式戦)の第2局で唯一、黒星を喫している。「2冠を保持して充実されている。手厚い指し回しで踏み込みが鋭い。強さは十分分かっています。しっかり戦いたい」。中1日での大勝負に臨む藤井に注目だ。【赤塚辰浩】

◆先手藤井聡太(ふじい・そうた)2002年(平14)7月19日、愛知県瀬戸市生まれ。5歳で祖母から将棋を教わり、地元の教室に通い始める。杉本昌隆八段門下。16年10月、14歳2カ月の史上最年少でプロ(四段)に。中学生棋士としては史上5人目。名古屋大学教育学部付属高3年。17年6月、デビューから負けなしの29連勝で、将棋界の連勝新記録を達成。18年2月、朝日杯で史上最年少の公式戦初制覇。同年10月には新人王戦も制した。翌年2月、朝日杯連覇。昨年度、史上初の3年連続勝率8割以上を記録。通算172勝32敗。勝率8割4分3厘。

〇…タイトル戦史上最年少挑戦の記録を持つ屋敷伸之はこの日、棋王戦挑戦者決定トーナメントで松尾歩八段を下した。藤井の対局は特に意識していなかった。31年前、同じ棋聖戦予選であれよあれよという間の快進撃を演じ、「お化け屋敷」「忍者屋敷」の異名を取った。「無我夢中で戦っていた。格上との対戦が多く、運が良かった」と笑う。記録更新まであと1勝と迫られた藤井について「新しい人が出てくるのは素晴らしい。藤井さんのおかげで、自分の記録が脚光を浴びた。将棋界を盛り上げてもらってありがたい」と話した。

情報源:最年少タイトル挑戦M1!藤井七段は追い風に乗った(日刊スポーツ) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:最年少タイトル挑戦M1!藤井七段は追い風に乗った – 社会 : 日刊スポーツ


決勝トーナメント

情報源:第91期棋聖戦決勝トーナメント


永瀬拓矢二冠 vs 藤井聡太七段

永瀬二冠の振り歩先


 



挑戦権を得るのはどっちだ?