▲竹内雄悟五段 VS △古森悠太四段
126手 9三玉まで、△古森悠太四段 の勝ち
村)C級2組順位戦、古森悠太四段が9勝1敗で昇級を決めました。初参加の前期は4勝6敗でしたが、今期は快進撃。デビュー以来、全局振り飛車という生粋の振り飛車党です。勝てば昇級だった牧野光則五段は西田拓也四段に敗れ、昇級を逃しました。なお、島本亮五段がフリークラスに降級となりました。
— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) March 5, 2020
――昇級・昇段、おめでとうございます。本局を振り返って?
古森 序盤は1週間くらい研究したのですが、27手目のタイミングで▲4八銀はあまり考えていませんでした。思った以上に分からなくて、ちぐはぐな手順を指している感じがありましたね。中盤はどこから争点を作ったらいいか難しい将棋で、あまり自信はありませんでした。好転したのは▲4七金(67手目)に△2四飛と回ったあたりで、こちらが堅いです。▲7三歩成(79手目)に△同銀でハッキリよくなった気がしましたね。
――今期を振り返って。いちばん印象に残る将棋は?
古森 逆転勝ちが多いなか、佐藤紳哉七段戦(6回戦)ですかね。いろいろウッカリしたのですが、最後に奇跡的な手(詰めろ逃れの詰めろ)があったので、それが印象に残っています。
――昇級を意識したのは?
古森 前期が4勝6敗だったので、開幕した頃は降級点争いしないように戦えればと思っていました。序盤も1勝1敗で、あまり考えていませんでしたが、(全勝を止めた)佐藤紳七段戦あたりから勢いづいてきた感じはありますね。ただ、今日でも全然、想像できていなくて。いい将棋を指していたらそのうち上がれるかなと思っていたので、あまり気にしないようにしていました。まだ全然、実感が湧かないですね。前期4勝6敗の人が上がっていいのかなという。そんな夢みたいなことが……。
――奨励会三段リーグ戦に続いての、2期目での昇級です。
古森 あ、そういえば。20歳で初段だったので、確かにびっくりですね。自分でも未知数というか、分からないところがあるので、そこが自分の強みかなとは思います。時間配分など、だいぶ戦い方に慣れてきた感じはあったんです。相手より多く時間が残るように、微妙に調整はしっかりしていましたね。それが大きかったです。
――最後に、ファンの方に向けて。
古森 自分の将棋は、終盤の競り合いを見ていただければなと思います。
【写真1~3】戦い終え、晴れやかな笑顔でインタビューに応じる古森悠太新五段
(飛龍)