ふむ・・・
2020年1月5日 6時0分
落語家・桂文枝(76)と将棋棋士・藤井聡太七段(17)による「年の差59歳新春対談」が実現した。関西を拠点に、日本が誇る伝統文化の道を歩み続けている両者。将棋ファンでアマ五段の腕前でもある文枝は、念願の初対面となった天才少年を「いらっしゃ~い!」と出迎えつつ、ギャグを封印したガチンコトークを展開した。(構成・北野 新太)
文枝(以下、文)「実は僕、藤井君の連勝記録の時、関西将棋会館まで応援に行ったことあるんですわ~」
藤井(以下、藤)「えっ、そうだったんですか…。ありがとうございます」
文「売店で藤井君のジグソーパズルまで買うて。あれ、めっちゃ簡単やったな…。去年は王将戦でタイトル挑戦にあと一歩!(※) 惜しかったですね~」
藤「まだまだ実力をつけなくてはいけないなあと、課題が明確になった1年でした」
文「最後、逆転負けやったでしょ? 帰りの新幹線で泣いちゃったりとか、あるんちゃいます?」
藤「いえいえいえ(笑い)。ミスをしてしまうのは致し方ないことですので…」
文「でも、羽生善治さんに勝つなんて僕が(人間国宝だった)米朝師匠の後に出てくるのと同じやからな~。うれしいのと苦しいのと、どっちが多いです?」
藤「楽しくて将棋をやっているので、楽しいことの方が多いです」
文「さすがや~。今年は五輪イヤーですけど、落語も将棋も世界に発信するチャンスやな~と思います」
藤「将棋の海外普及はまだ進んでいるとは言えませんが、五輪を機にゲームとして、日本文化としての魅力をアピールしたいです」
文「駒の漢字と動き、取った駒を使えるルールを伝えることは、日本語で話す落語を伝える難しさに近いですね。将棋の定跡は落語のマクラ~本題~オチの流れに似てますし、共通点が多いです。正座するのも同じやし。慣れました?」
藤「昔から正座していますけど、やはり1時間くらいでしびれてしまいます(笑い)。席を立って足をほぐしてます」
文「そうなんや…。でも落語は言い回しを変えても流れさえ間違えなければいいけど、将棋は一手のミスで大変なことになってまう。僕らは小1時間くらいで終わりますけど、将棋は深夜まで指すから大変やわ」
藤「棋士でいると気づかない視点で、関心を持っていただいてありがたいです。あの…創作落語はどのようにして着想されるのか、伺ってもよろしいですか?」
文「日頃からネタないかな~と考えて、ツカミでも何でも浮かんだら、どうやって膨らましてオチにするか考えます。将棋で言うと、王将を詰ますところから逆算する感じですか」
藤「自分は普段、詰将棋を考えていることが多いです。図面さえ覚えればどこでもできますので」
文「そうなんですか~。え!? もう時間!? もっと話したぁい。今度、高座に来てくださいよ」
藤「あ、ハイ。まだ伺ったことがないので、とても楽しみです」
※19年11月19日、藤井は勝者が挑戦者になる第69期王将戦挑戦者決定リーグ最終局・広瀬章人竜王(現八段)戦に敗れ、史上最年少タイトル挑戦はならず。最終盤で自玉の詰みを見落とし、逆転負けを喫した。
〇…新年の誓いとして藤井七段が選んだ言葉は「研鑽(けんさん)」。昨年末も「自分の中の考えが深まる1年だったので」との理由で2019年を象徴する漢字を「研」としていただけに、思い入れの強さがうかがえる。さらなる研鑽を積んだ先にはタイトル挑戦・獲得が待つ。今年も目の離せない1年になりそうだ。
◆藤井 聡太(ふじい・そうた)2002年7月19日、愛知県瀬戸市生まれ。17歳。杉本昌隆八段門下。5歳で将棋を始める。12年、奨励会入会。16年、史上最年少の14歳2か月で四段(棋士)昇段。17年、史上最多29連勝を記録。詰将棋を得意とし圧倒的な終盤力を誇る。19年は朝日杯連覇を達成したが、惜しくもタイトル挑戦はならず。20年は初挑戦・獲得を目指す。名古屋大教育学部付属高2年在学中。鉄道や地理、世界情勢に詳しい。
◆桂 文枝(かつら・ぶんし)本名・河村静也。1943年7月16日、大阪府堺市生まれ。76歳。66年、関大在学中に桂小文枝(後の五代目文枝)に入門し、桂三枝に。71年開始で司会を務める「新婚さんいらっしゃい!」(朝日放送制作)は現在まで続く長寿番組。03年、上方落語協会会長就任。12年、六代目文枝を襲名。今月11~13日に「新春特撰落語会」(東京・有楽町朝日ホール)、3月4日に「創作落語No.300発表記念落語会」(大阪・なんばグランド花月)を開催する。
情報源:藤井聡太七段、桂文枝と59歳差新春対談「五輪を機に日本文化の魅力をアピールしたい」 (スポーツ報知) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:藤井聡太七段、桂文枝と59歳差新春対談「五輪を機に日本文化の魅力をアピールしたい」 : スポーツ報知
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