渡辺明三冠が全勝キープで6戦全勝 昨期からの順位戦連勝は「18」に 初の名人挑戦に大きく前進/将棋・順位戦A級

渡辺明三冠が広瀬章人八段に勝ち6勝0敗に 第78期A級順位戦

109手 7五桂打まで、▲渡辺三冠 の勝ち


将棋の順位戦A級6回戦が12月25日に行われ、渡辺明三冠(35)が広瀬章人八段(32)に109手で勝利した。渡辺三冠はこれで今期6連勝。昨期のB級1組を含めて、順位戦の連勝を「18」に伸ばした。

前日までA級唯一の5戦全勝で単独首位だった渡辺三冠は、過去13勝11敗と対戦成績で拮抗していた広瀬八段と熱戦を展開。一時は差を広げたかに見えたが、終盤でさらに難しい局面を迎えると、最後のところでなんとか振り切った。

これで順位戦A級は、6戦全勝の渡辺三冠を、敗れた広瀬八段と三浦弘行九段(45)が4勝2敗で追う展開に。次回の7回戦で渡辺三冠が勝ち、2敗の2人が敗れれば、残り2局を残して渡辺三冠の名人初挑戦が決まる。
(AbematV/将棋チャンネルより)

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2019年12月26日11時19分

対局を振り返る渡辺明三冠(左)と広瀬章人八段=東京都渋谷区
対局を振り返る渡辺明三冠(左)と広瀬章人八段=東京都渋谷区

豊島将之名人(29)への挑戦権を争う第78期将棋名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)で、渡辺明三冠(35)が独走態勢に入っている。25日の6回戦に勝って6勝0敗とし、ただ1人全勝をキープ。1敗がいなくなったため、残り3戦のうち2勝で挑戦が決まる状況になった。超一流棋士にもかかわらず、これまで縁がなかった名人戦七番勝負の舞台を踏むことができるか。

A級順位戦はトップ棋士10人が総当たりで戦うリーグ。優勝者は、来年4月に開幕する名人戦七番勝負の挑戦権を獲得する。5回戦を終えて5勝0敗の渡辺は、東京都渋谷区の将棋会館で25日、4勝1敗の広瀬章人八段(32)と対戦した。

対局は午前10時過ぎに開始。先手番の渡辺が近年の流行戦法である「角換わり」を採用し、攻める展開になった。中盤で1時間半を超す長考を2回記録するなど苦慮する場面もあったが、午後11時40分、109手で勝ちきった。

図は後手が6四の角で5五の金を取り、先手が▲5五同飛と応じた局面。ここで広瀬は△6四銀と受けたが、▲5一角△7二玉▲7五歩の攻めが厳しく、渡辺が押し切った。図では△6七銀と攻める手がまさった。広瀬はその手の先を掘り下げて「負け」と判断したが、渡辺は警戒していたという。
図は後手が6四の角で5五の金を取り、先手が▲5五同飛と応じた局面。ここで広瀬は△6四銀と受けたが、▲5一角△7二玉▲7五歩の攻めが厳しく、渡辺が押し切った。図では△6七銀と攻める手がまさった。広瀬はその手の先を掘り下げて「負け」と判断したが、渡辺は警戒していたという。

対局後、取材に対し、「負けたか、と思う場面もあった。有利な状況だが、年明けからの3戦、そんなに簡単にいけるとは思わない。ここからは挑戦のプレッシャーがかかるが、その中で結果を出せれば」と語った。

渡辺は竜王11期、棋王7期を始め、タイトル獲得計23期の実績を誇る超一流棋士だが、名人戦にはこれまで出たことがない。2017年度の第76期A級では、順位戦で初めて降級の憂き目に遭い、第77期は一つ下のB級1組での戦いを余儀なくされた。

だが、18年度に入り、鮮やかな復活を遂げる。B級1組では12戦全勝でA級に復帰を決めたほか、王将のタイトルを獲得した。今年度も棋聖を獲得して6年ぶりに三冠に。4月以降の成績は28勝5敗(未放映のテレビ対局を除く)と勝率は8割を超えており、驚異的な勝ちっぷりを見せている。

今期A級では、これまで順位戦で勝ったことがなかった羽生善治九段(49)に4回戦で勝利。初の名人挑戦権獲得に大きく近づいているが、趣味のサッカーに例えて慎重な姿勢を示す。「サッカーでも、1年や2年勝ちっ放しだと相手の対策が進んでくる。この状況をどこまで続けられるかが課題」

来年1月には広瀬との王将戦七番勝負が、2月には棋王戦五番勝負の防衛戦が始まる。A級7回戦の稲葉陽(あきら)八段(31)戦も1月4日にあり、対局が続く。年内は、最近始めたカーリングを長野県でする予定がある。つかの間の休息で英気を養う。

A級順位戦は25日、6回戦を終えた。各棋士の勝敗は以下の通り(丸数字は前期成績に基づく順位)。

【6勝0敗】⑨渡辺明三冠

【4勝2敗】③広瀬章人八段 ⑦三浦弘行九段

【3勝3敗】④糸谷哲郎八段 ⑤佐藤康光九段 ⑧稲葉陽八段

【2勝4敗】①佐藤天彦九段 ②羽生善治九段 ⑩木村一基王位

【1勝5敗】 ⑥久保利明九段(村瀬信也)

情報源:渡辺三冠が独走 名人戦七番勝負、初の進出なるか:朝日新聞デジタル


第78期A級順位戦で、渡辺明三冠VS広瀬章人八段の対局が12月25日に行われ、渡辺三冠が109手で広瀬八段に勝ち、6勝0敗としました。

次戦は、渡辺三冠は稲葉陽八段と、広瀬八段は佐藤康光九段と対局します。

情報源:渡辺明三冠が広瀬章人八段に勝ち6勝0敗に 第78期A級順位戦|棋戦トピックス|日本将棋連盟


渡辺明三冠 vs △広瀬章人八段(棋譜を見る

109手 7五桂打まで、▲渡辺三冠 の勝ち





AI判断では結構危ない場面もあったが・・・