ほぉ・・・
2019年8月3日16時30分
将棋界の最高峰である名人戦へとつながる順位戦は、五つのクラスに分かれている。一番下のC級2組は大所帯で、今期は52人が在籍する。三つの昇級枠を巡る激しい戦いは始まったばかり。主役は20代の若手棋士たちだ。
第78期将棋名人戦・C級2組順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)は6月に開幕した。抽選で決まった10人と、毎月1局のペースで戦う長丁場。昇級できるのは成績上位の3人だけ。例年、10戦全勝か9勝1敗の好成績が求められる。同じ勝敗の場合は、前期成績に基づく「順位」が上の棋士が成績上位となる。
新人から大ベテランまで、多彩な顔ぶれがそろうのもこのクラスの特徴だ。後のトップ棋士が足踏みを強いられた例は多く、永瀬拓矢叡王(26)は6期、豊島将之名人(29)も3期在籍した。最も下のクラスとは言え、昇級を勝ち取るのは容易ではない。
今期2回戦は、7月4、11日に東京と大阪の将棋会館で行われた。昨年度、全棋士中1位の46勝を挙げた佐々木大地五段(24)は、朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)で優勝経験がある八代弥(わたる)七段(25)と対戦した。
先手番の佐々木の作戦は得意とする相懸かり。双方の飛車が目まぐるしく動く激しい展開になったが、佐々木の充実ぶりが光った。
7二の銀が6三に上がった図の局面。ここで佐々木が指した▲6一とが、局後に八代が「この手で困りました」と語った好手だった。△同玉と取れば、▲9四歩~▲9三歩成~▲8三とや▲4五桂の狙いが厳しくなる。本譜は△4二玉だったが、▲8三金と打って角の入手が確実に。佐々木が91手で勝ち切った。
佐々木は王位戦で挑戦者決定リーグに入り、王座戦本戦で藤井聡太七段(17)、棋王戦挑戦者決定トーナメントで谷川浩司九段(57)に勝つなど、活躍が目覚ましい。だが、順位戦では、2期連続8勝2敗の成績を残しながら、昇級を逃してきた。「今期こそは上がりたいという気持ちが強い。年間最多勝は遠い昔のこと。しっかり勉強して、結果を残したい」と意気込む。
現在、2連勝は佐々木を含めて15人いるが、そのうち20代が9人を占める。筆頭格が、昨年「叡王」のタイトルを獲得した高見泰地七段(26)。タイトル防衛はならなかったが、8期目となる今期のC級2組は出だし好調だ。「タイトルを取った昨年はプレッシャーがあったが、今年は気楽に指せている。目の前の一局に集中していきたい」
阿部光瑠(こうる)六段(24)、西田拓也四段(27)、三枚堂達也六段(26)、大橋貴洸(たかひろ)五段(26)の4人は若手棋士が対象の棋戦で優勝経験がある。注目の存在は、C級2組9期目の阿部。4回戦で大橋、5回戦で佐々木、8回戦で西田と当たる。3回戦は今月8、22日に行われる。(村瀬信也)
■第78期将棋名人戦・C級2組順位戦で開幕2連勝の棋士
〈5〉佐々木大地五段(24)
〈6〉阿部光瑠六段(24)
〈7〉西田拓也四段(27)
〈8〉高見泰地七段(26)
〈9〉三枚堂達也六段(26)
〈10〉大橋貴洸五段(26)
〈12〉遠山雄亮六段(39)
〈21〉佐藤紳哉七段(41)
〈22〉長谷部浩平四段(25)
〈25〉牧野光則五段(31)
〈28〉梶浦宏孝五段(24)
〈31〉星野良生四段(30)
〈32〉今泉健司四段(46)
〈35〉藤森哲也五段(32)
〈49〉本田奎四段(22)
※〈 〉内数字は前期の成績に基づく順位
情報源:(月刊将棋)C級2組の多彩な52人、熱き攻防 昇級3枠、佐々木ら20代に注目 名人戦・順位戦:朝日新聞デジタル
村)毎月第1土曜の夕刊掲載の「月刊将棋」の記事です。順位戦好スタートの佐々木大地五段と高見泰地七段のコメントです→「今期こそは上がりたいという気持ちが強い。年間最多勝は遠い昔のこと」「タイトルを取った昨年はプレッシャーがあったが、今年は気楽に指せている」https://t.co/2tLRjksZA2
— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) August 3, 2019
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ふむ・・・