ふむ・・・
2019年7月8日16時30分
6月29日にあった第13回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)のプロアマ一斉対局で、アマチュアが10局のうち5局で勝利を挙げる健闘を見せた。アマの5勝以上は7年ぶり。逆転の多い、力のこもった戦いが繰り広げられた。
■対策が的中/開き直って逆転 東京会場
持ち時間は各40分で、切れると1手1分のルール。東京・将棋会館では午前と午後に3局ずつ行われ、アマが3勝を挙げた。
午前の鈴木勝裕アマ―山本博志四段戦は、鈴木さんが山本四段が得意とする三間飛車に対し、先手番で8筋の歩を伸ばしつつ右四間飛車に構える意欲的な序盤作戦を見せた。「相手の戦法が分かっていたので準備して臨めた」と言う。
図Aはその終盤。△8九飛に鈴木さんが▲2五角と打ったところだ。以下△4三歩▲7八銀打△8八角▲7六玉△6七桂成▲同玉△6九飛成▲同角と進み、山本四段が投了した。図では△4三角と切り返せばまだ難しかった。鈴木さんは「いい勝負ができればと思っていた。勝てると思っていなかった」と驚いた様子だった。
本間青磁アマ―斎藤明日斗四段戦は終始劣勢だった本間さんが終盤、斎藤四段のミスに乗じて逆転勝ち。「負けてもしょうがないと開き直れた。最後は運が良かった」と話した。
午後に行われた湯上真司アマ―長谷部浩平四段戦。「対策を立ててきた」という湯上さんの想定通り、角換わりの戦型に進んだ。湯上さんは激しい攻め合いでもテンポよく指し進める。「自分の好きな攻める展開になり、指しやすさを感じた」。最終盤でも的確な攻めを見せ、持ち時間を1分残して快勝した。終局後は「望外の結果で自分でもびっくり。本当にうれしい」と涙ぐんだ。
昨年プロに2連勝した知花賢さんは西田拓也四段に、小山怜央さんは杉本和陽四段に、遠藤正樹さんは本田奎四段に敗れた。
大盤解説会で解説役を務めた中村太地七段は「アマチュアの方が伸び伸びと指していた一方、プロは萎縮している感じでした。ほんのちょっとの違いが勝敗を左右したと思います」と話した。
2回戦で、鈴木さんは近藤誠也六段、本間さんは宮田敦史七段、湯上さんは中村七段と対戦する。(村上耕司)
■意表つく手/ねじり合い制す 大阪会場
大阪・関西将棋会館では午前と午後に2局ずつ行われ、アマが2勝を挙げた。稲葉陽(あきら)八段と西川和宏六段の大盤解説会もあり、参加者は対局も見学できた。
午前の出口若武(わかむ)四段―荒木隆アマ戦は、後手の荒木さんが一手損角換わり戦法を選び、4筋に飛車を展開。2人は奨励会三段リーグで対戦経験がある。出口四段が先に香得したが、荒木さんも反撃。
図Bは、▲4二飛と王手をされ、6二にいた後手玉が5一に下がった局面。「これが出口四段の意表を突いたようです」と荒木さんは振り返る。以下▲4三歩△8五歩▲8七金△4九飛▲5五歩△4八飛成▲5七銀△4三竜と進行したが、竜を自陣に引く味が良く、稲葉八段は「後手がハッキリ良くなりました」。最後は荒木さんが鮮やかに出口玉を寄せ切って、対プロ初勝利を挙げた。
午後に行われた池永天志(たかし)四段―畠山大樹(だいき)アマ戦。序盤から乱戦模様だったが、池永四段がペースを握った。だが、畠山さんが端に放った遠見の角が、池永玉への攻め味をつけた好手。力のこもったねじり合いとなったが、畠山さんが押し切った。「幸運でした」と畠山さんは謙虚に振り返った。
対局はこのほか、横山大樹(だいき)アマ―古森(こもり)悠太四段戦と黒田尭之(たかゆき)四段―天野倉優臣(あまのくらゆうと)アマ戦があり、熱戦の末、いずれもプロが制した。
プロに勝った荒木さんは2回戦で大石直嗣(ただし)七段と、畠山さんは平藤眞吾七段と対戦する。(佐藤圭司)
情報源:アマのびのび、プロに5勝 朝日杯将棋、一斉対局:朝日新聞デジタル
村)今日の夕刊囲碁将棋面に、先日の朝日杯将棋オープン戦のプロアマ戦を振り返る記事が載っています。アマが5人勝ったのは7年ぶりでした。5人のコメントが載っています→「勝てると思っていなかった」
アマのびのび、プロに5勝 朝日杯将棋、一斉対局:朝日新聞デジタル https://t.co/gOGBHbhwCB pic.twitter.com/9Z4OpYqW9Z— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) July 8, 2019
ふむ・・・