ほぉ・・・
2019年5月12日05時00分
「小さい子がすごい勢いで解いていることに驚きました」
2011年3月27日、詰将棋を解く正確さと速さを競う「第8回詰将棋解答選手権」の大阪会場で、当時17歳だった斎藤慎太郎(しんたろう)王座(26)は、8歳だった藤井聡太(そうた)七段(16)の姿を初めて見たという。斎藤はプロ棋士養成機関「奨励会(しょうれいかい)」の三段、藤井は20歳以下のアマチュア有段者らが腕を磨く「東海研修会」に入って1年経ったころだ。この大会で優勝した斎藤は、スピーチで「詰将棋を愛してるかもしれません」という名セリフを残した。
斎藤は続く第9回で連覇を果たし、藤井は第12回から第16回まで5連覇中だ。今年3月31日にあった第16回では、2人が大接戦となった。藤井が98・5点(100点満点)で1位、斎藤は96点で2位だった。
斎藤は、藤井が三段になったころ、練習将棋に誘った。持ち時間15分、切れたら1分未満という早指し将棋。将棋盤を挟んだのは1度だけで、それ以外は藤井が中学校から帰宅した後にインターネットで対戦した。斎藤の記憶では、15局ほど指し、斎藤が6勝9敗か7勝8敗。わずかに負け越した。
藤井の三段リーグの対戦相手が決まると、斎藤はその相手が得意とする戦法をぶつけた。「藤井さんが振り飛車党の相手と指す前は、居飛車党(いびしゃとう)の私が四間飛車穴熊(しけんびしゃあなぐま)を指しました。少しでも役に立てばと思いました」
斎藤が強烈に覚えているのは、自らも主戦場とする相居飛車の戦型での藤井の強さだ。横歩取(よこふど)り、角換(かくが)わり、矢倉(やぐら)。「五分の攻め合いと思った局面から一気に寄せられてしまうことが何度かありました」。加えて、脅威に感じたのは藤井の強くなるスピードだ。「指すたびに、勝たせてもらえなくなった。当時、私は六段。それでも勝たせてもらえなくなった。1~2カ月経つと、グンと強くなっていた」=敬称略(佐藤圭司)
◆今回の番外編は4回の予定です。連載は毎週日曜日に掲載しています。
情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)番外編:1 「1~2カ月で、グンと強く」脅威感じた斎藤:朝日新聞デジタル
村)今日の朝刊の記事です。「藤井が三段になったころ、練習将棋に誘った」「藤井の三段リーグの対戦相手が決まると、斎藤はその相手が得意とする戦法をぶつけた」
(大志 藤井聡太のいる時代)番外編:1 「1~2カ月で、グンと強く」脅威感じた斎藤:朝日新聞デジタル https://t.co/kfmlyDI01C— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) May 12, 2019
今のところ、プロ公式戦では斎藤王座の2戦2勝(王座戦本選T準決勝、叡王戦本選T1回戦)