ほぉ・・・
2019年3月26日12時17分
愛知県一宮市出身の将棋の豊島将之二冠(28)が、第77期名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催)で佐藤天彦名人(31)に初挑戦する。愛知県出身で棋界最高峰の名人に上り詰めた棋士はいない。名人戦は4月10日に東京で開幕する。
3月1日、トップ棋士10人による名人戦A級順位戦の最終9回戦計5局の一斉対局が静岡市で指された。名人への挑戦権やA級の残留争いが悲喜こもごものドラマを生み、日付が変わるころまで戦いがもつれることから「将棋界で一番長い日」と呼ばれている。
7勝1敗の首位で迎えた豊島二冠は、久保利明九段(43)と対戦。2敗で追う広瀬章人竜王(32)と羽生善治九段(48)の2人が直接対決し、豊島二冠が敗れると、2年連続のプレーオフが決まる状況だった。
昨年、名人戦第5局が指された名古屋・大須の万松寺で午後6時に大盤解説会が始まった。豊島二冠が積極的に仕掛け、徐々にリードを奪う。
午後10時半を回ったころ、解説役の木村一基九段(45)は両者の自陣の囲いの堅さを「(豊島二冠の)名古屋城と(久保九段の)野原の一軒家」と例え、「間違わなければ、豊島さんの勝ちでしょう。でも、久保さんも簡単には(勝負を)投げませんよ」。
他の対局が次々と終局するなかで唯一、日付が変わっても両者のにらみ合いが続いた。決着は2日午前0時24分。粘りに粘っていた久保九段が投了し、最後まで残って観戦していた約100人が佐藤名人への挑戦権を得た豊島二冠を拍手でたたえた。木村九段は「結果だけを見れば大差だったが、中身は僅差(きんさ)の勝負だった」と解説会を締めくくった。
豊島二冠は5歳まで一宮市で暮らした。大阪に転居し、16歳でプロ入りして初の平成生まれの棋士になり、早くから将来のタイトル候補と注目された。だが、タイトル戦には何度も登場するものの、羽生九段らの厚い壁にはね返されてきた。
昨年、5度目のタイトル挑戦で初めて羽生九段から棋聖を奪うと、続けて王位も獲得。名人も奪取して三冠とすれば、タイトルホルダーが6人いる「戦国時代」と呼ばれる棋界で、頭ひとつ抜け出た存在になる。
一宮市で将棋教室を開き、豊島二冠のプロ入りから応援している神田和徳さん(65)は、静岡市の対局会場に設けられた大盤解説会に駆け付け、豊島二冠の勝利を見届けた。「期待をされながらタイトルに届かなかった時代が長かったので、歴史と伝統のある名人戦の挑戦は本当にうれしい。後ろには藤井聡太七段も控えている。これから2人で棋界を先導し、愛知を盛り上げてほしい」と話す。
藤井七段の師匠で名古屋在住の杉本昌隆八段(50)は「佐藤名人と豊島二冠は関西の奨励会時代からのライバルで、幼なじみのようなもの。3連覇中で名人戦に抜群の安定感がある佐藤名人と、精密機械のように冷静でクレバーな豊島二冠の対決は見応えがある」と指摘。「豊島二冠は現在、棋界最強とされる棋士の一人で、三冠の可能性も十分にある。愛知出身の名人が誕生すれば、東海地域の将棋熱がさらに高まる」と期待する。(滝沢隆史)
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<名人戦>初代大橋宗桂(そうけい)が江戸幕府に認められ、一世名人に就いたのが将棋の名人制度の始まりとされている。世襲制などの時代が長く続いたが、1935年に実力本位の名人戦が始まった。A級からC級2組まで五つのクラスに分かれ、1年間かけて順位戦を戦う。A級はトップ棋士10人による総当たりのリーグ戦で、優勝者が名人に挑戦できる。
情報源:藤井七段だけでない 愛知出身の豊島二冠 名人へ初挑戦:朝日新聞デジタル
村)木村一基九段、A級順位戦の解説会ではいつも大人気ですが、来期は解説者として登場することはありません。A級復帰を果たしたため、対局する側になります。
— 朝日新聞将棋取材班 (@asahi_shogi) March 26, 2019
- 名人戦・順位戦 |棋戦|日本将棋連盟
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- 第76期将棋名人戦七番勝負:朝日新聞デジタル
- 名人戦・順位戦 – 毎日新聞
ふむ・・・