4人が8勝1敗で並んでいる、順位が上から順に、近藤誠也五段、杉本昌隆七段、船江恒平六段、藤井聡太七段。
2019年02月06日 16時30分
「1期抜け」に黄信号。将棋界の頂点につながる名人戦(第77期)の順位戦C級1組で5日、藤井聡太七段(16)と師匠の杉本昌隆七段(50)が、それぞれ、近藤誠也五段(22)、船江恒平六段(31)との対局で敗れた。将棋界で32年ぶりの師弟同時昇級が持ち越され、順位戦連勝記録が歴代最多タイの18で止まった藤井七段。C級1組の昇級争いは混戦となり、1期での“卒業”も予断を許さぬ状況に立たされた。
「近藤五段はもちろん強いですが、藤井七段は順位戦18連勝中で、近藤五段に2戦2勝中だった。杉本七段は船江六段に苦戦するとは思ったけど、まさか藤井七段まで負けるとは」(日本将棋連盟関係者)
佐藤天彦名人(31)への挑戦権につながる順位戦。C級1組からは上位2人がB級2組に昇級できる。師弟共にこの日、関西将棋会館(大阪市)での対局で勝てば揃って昇級が決まるところだったが、杉本七段が89手で、藤井七段が136手で敗れた。この結果、杉本七段、藤井七段、船江六段、近藤五段の4人が8勝1敗で並ぶ混戦となった。
次局で4人とも勝ち9勝1敗で並んだ場合、前期成績による順位の上位者が優先される。順位は近藤五段が6位、杉本七段が7位、船江六段が14位、藤井七段は31位となっており、藤井七段は勝っても自力昇級できない厳しい状況に置かれた。藤井七段が勝ち、他の3人のうち2人が負けた場合だけ昇級。さらには杉本七段、藤井七段が勝利し、近藤五段、船江六段が負ける形のみ師弟同時昇級となる。
藤井七段は「結果として、師弟で上がることができれば一番いいなとは思っていましたが、対局に臨む上では一切意識しなかった」。中原誠十六世名人(71)と並んでいた順位戦デビュー以来の連勝記録の更新もならなかったが「いつかは止まってしまうと思っていたので、あまり気にはしていないです。昇級を目指す上では痛い敗戦になってしまったのかと思います」と語った。
藤井七段は珍しく、最後の十数手ほど、あがきにあがいた。「全勝しなければ昇級できない(と見込まれたほど)分の悪い順位だったから、あがいたのでしょう。それに子供のころからの負けず嫌いの面が出ましたね。でも、あがいたから、さらに強くなるんでしょうね」とは将棋関係者。
杉本七段の“兄弟子”小林健二九段(61)は終局後、最終局での師弟同時昇級に期待を寄せつつも「杉ちゃんは勝てば自力突破できるけど、藤井は9勝1敗でも昇級できない可能性があるのはつらいですよね」。
史上最年少プロとして14歳でデビュー以来29連勝の最多記録を樹立するなど、「天才」と騒がれた藤井七段。順位戦も2017年6月の瀬川晶司五段(現六段=48)戦から勝ちっぱなしで、C級2組は1期で通過した。プロになる過程でも、激戦と言われる三段リーグを1期で卒業。そんな藤井七段の「1期抜け」伝説が続くのか否かも注目されるところだ。
1986年度B級2組での故大内延介九段と塚田泰明九段(54)以来となる師弟同時昇級も、3月5日に行われる最終局の結果次第に。どんな結末が待っているのか。
情報源:藤井聡太七段「1期抜け伝説」終局の危機(東スポWeb) – Yahoo!ニュース(コメント)
2019年2月7日08時24分
将棋の高校生棋士、藤井聡太(そうた)七段(16)と、師匠の杉本昌隆七段(50)が参戦している将棋名人戦・C級1組順位戦(朝日新聞社・毎日新聞社主催)の昇級争いが、混戦模様になってきた。一つ上のクラスのB級2組への昇級者2人の枠を39棋士が争うが、5日に行われた対局で、今期順位戦で無敗を誇ってきた藤井七段と杉本七段がともに敗れ、昇級の行方は3月5日の最終戦まで持ち越された。藤井七段が自力で昇級する可能性は消え、師弟がライバルとなる厳しい展開になりそうだ。
5日あった10回戦は、藤井七段=8勝0敗=が近藤誠也五段(22)=7勝1敗=と、杉本七段=8勝0敗=が船江恒平六段(31)=7勝1敗=と対局。藤井七段が勝てば、デビューからの順位戦の連勝記録を伸ばし、19連勝の新記録を達成するとともに、師弟が2人とも勝った場合は、最終戦を待たず、師弟同時昇級が決まる状況だった。
だが、2人とも敗れ、4人が8勝1敗で並んだ。
順位戦では、同じ成績だった場合、順位が上の棋士が優先される。今期の順位は近藤五段が6位、杉本七段が7位、船江六段が14位、藤井七段が31位。昇級争いのトップを師匠と並走していた藤井七段は、5日の敗戦で4番手に後退した。最終戦で4人とも勝った場合、順位が上の近藤五段と杉本七段が昇級する。順位4位で、7勝2敗の高崎一生(いっせい)六段(31)も含めた5人に昇級の可能性がある。
藤井七段が昇級するためには最終戦で勝った上で、自分より上位3人のうち少なくとも2人が負けなければならない。
最終11回戦は、藤井七段が大阪市福島区の関西将棋会館で都成(となり)竜馬(りゅうま)五段(29)と、杉本七段は東京都渋谷区の将棋会館で千葉幸生(さきお)七段(39)と対局する。杉本七段は自分が勝てば他の対局結果とは関係無く、昇級できる。
近藤五段は増田康宏六段(21)と東京で、船江六段は金井恒太六段(32)と大阪で、高崎六段は小林裕士七段(42)と大阪で、それぞれ対局する。
昇級争いをしている棋士同士の組み合わせは無い。自らの勝利だけでなく、他の競争相手の勝敗も大きく影響しそうな展開だ。
情報源:藤井七段、自力昇級は消滅 四番手になり師匠もライバル(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース(コメント)
情報源:藤井七段、自力昇級は消滅 四番手になり師匠もライバル:朝日新聞デジタル
- 名人戦・順位戦 |棋戦|日本将棋連盟
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- 第76期将棋名人戦七番勝負:朝日新聞デジタル
- 名人戦・順位戦 – 毎日新聞
- 第77期 順位戦 C級1組 第10回戦 藤井聡太七段 対 近藤誠也五段 | AbemaTV
- 【将棋】第77期順位戦 C級1組 藤井聡太七段 vs 近藤誠也五段 – 2019/02/05 10:00開始 – ニコニコ生放送
1期抜けするには、最終局の都成竜馬五段に勝つことは大前提。
かつ、上位3名のうち2人が負ける必要がある。
ちなみに、最終局の対局相手は全員5勝4敗。
最終局の組み合わせは以下の通り( )は前期の順位。
▲近藤誠也五段(6) vs △増田康宏六段(33)
▲杉本昌隆七段(7) vs △千葉幸生七段(9)
▲金井恒太六段(13) vs △ 船江恒平六段(14)
▲都成竜馬五段(32) vs △藤井聡太七段(31)