カトパン、藤井七段新春インタビュー Part(1/5)
2019年1月2日 08:00
カトパン、藤井七段新春インタビュー(1)
最年少プロ将棋棋士の藤井聡太七段(16)と加藤綾子アナウンサー(33)の2019年新春初対局!プロ棋士の心得から高校生活、将棋メシまで好手、妙手とりまぜた指し回し。2人による“大盤振る舞い”解説は必見です。目指す戦国武将は「織田信長」という藤井七段。今年も天下獲りに向かって突き進みます!
加藤 明けましておめでとうございます。今年も干支(えと)の亥(いのしし)年にふさわしい快進撃を期待しています。昨年も飛躍の一年でしたけど、振り返ってみてどうですか?
藤井 2018年は朝日杯、新人王戦で優勝という結果を残すことができました。一方で叡王(えいおう)戦や王座戦は残念な成績になりました。成長の糧となったと思います。
加藤 とくに朝日杯優勝は衝撃的でした。
藤井 佐藤天彦名人、羽生善治九段、広瀬章人竜王といったトップ棋士の方と公式戦で盤を挟む機会は普通はない。思い切りぶつかることができたのが良かったと思ってます。
加藤 “向かっていくぞ!”という気持ちでしたか?
藤井 そうですね…。ただ、そんなに気合だけ空回りしてもよくないですから。対局に臨む際は常に落ち着いて、というのは意識しています(笑い)。
加藤 新人王戦優勝は自身の中で大きな刺激になった?
藤井 最後の出場だったんですけど優勝で卒業することができ、良い形で終われました。トップ棋士への登竜門とも言われていますし、さらなる飛躍のきっかけにできたらと思います。
加藤 昨年はスピード昇段でも話題でした。四段からアッという間に七段に。ご自身で驚きはありました?
藤井 順番というのもあって、この1年で七段まで昇段できたのは…幸運というのが大きいのかな、と。1つ昇段できたらいいなと思ってました。まさか3つも昇段できるとは。今年?いやいや昇段はもう難しいかと(笑い)。
加藤 8大タイトルには届きませんでしたが、惜しかったのは王座戦。7月の準決勝で斎藤慎太郎七段(当時)に敗れました。その斎藤さんが中村太地王座を倒してタイトルを獲得。その悔しさはありましたか?
藤井 さらに上を目指すためにはもっと実力を付けなければいけません。残念ではありましたが、そんなに悔やまれることもないです。
加藤 タイトル挑戦は意識はされますか?
藤井 先のことを考えすぎてしまうと良くないかな、と。対局中も目の前の一手を考えることに集中するのが一番と思っています。
加藤 最年少記録についてはどういう思いですか?
藤井 注目していただけるのはありがたいことなんですけど、自分自身が記録を意識しすぎても仕方のないことだと感じています。
加藤 昇段が早すぎて昨年は出場できる棋戦が限られてしまいました。対局数が減るのはどう感じていますか?
藤井 対局数では4分の3くらいという印象です。対局の間隔が空くことも多いので、多少実戦感覚を忘れないようにしておく必要はあります。
加藤 スポニチ主催の王将戦の1次予選で、師匠である杉本昌隆七段と対戦して勝利。どういうお気持ちでしたか?
藤井 ずっと教えていただき見守っていただいてきました。思っていたよりも早く師弟戦が実現。改めて公式戦の舞台で盤を挟むというのは感慨深かったです。勝利することができて、成長したところを見せられたのかな、と思っています。
加藤 対局後、晩ご飯を一緒に食べに行かれましたけど、どのような会話をされたのですか?
藤井 師匠も現役のプレーヤーですから将棋の話が中心でした。
加藤 悔しがっておられましたか?
藤井 ハハハッ。悔しいという気持ちは…どうでしょう。先生は、あったのかもしれません。
加藤 複雑ですよね〜。王将戦といえば、武将コスプレが定番です。地元の愛知出身の戦国時代の武将はたくさんいます。自身を例えると誰になりそうですか?
藤井 そうですね…1人選ぶなら織田信長。
加藤 えっ、驚きました。イメージが違いました。豊臣秀吉とか、徳川家康とか…。
藤井 信長になりたいですね。常識にとらわれずに将棋に向かっていきたい。革新的なところにひかれます。
加藤 やはり胸の内に秘めたる思いがあるんですね。ところで藤井七段の躍進で多くの方に将棋を知ってもらう機会になりました。プロ棋士として見てほしいところは?
藤井 将棋はチェスと違い、持ち駒を再利用できるところが特色。それによって中盤、終盤がより複雑になるのが面白い。アマチュアの方には難しいかもしれませんが、そこを注目してもらえれば。
加藤 将棋をやっていてよかったなあと思われますか?
藤井 やっていなかった場合を想像できない。将棋と出合ってプロ棋士にもなれた。その過程でいい経験ができた。幸運なことだったと思っています。
加藤 新年の抱負は?
藤井 昨年はトップ棋士の方と多く対戦の機会を得ることができました。課題を見つめ直すことができましたし、その経験を基に一歩前進できる一年にしたいと思っています。
◆藤井 聡太(ふじい・そうた)2002年(平14)7月19日生まれ、愛知県瀬戸市出身の16歳。杉本昌隆七段門下。5歳で将棋を始め、小4で奨励会入り。16年10月に史上5人目の中学生、史上最年少の14歳2カ月でプロ棋士となる。17年6月に公式戦連勝記録歴代単独1位の29連勝をデビューから達成。昨年は朝日杯オープン戦と新人王戦を制した。名古屋大学教育学部付属高1年。
◆加藤 綾子(かとう・あやこ)1985年(昭60)4月23日生まれ、埼玉県出身の33歳。国立音大卒業後、2008年にフジテレビに入社。「めざましテレビ」など看板番組を担当して16年4月いっぱいで退社し、フリーに転向した。18年にはTBSドラマ「ブラックペアン」で女優業にも進出。現在はフジ「ホンマでっか!?TV」「MUSICFAIR」などにレギュラー出演。
情報源:藤井聡太七段 自分を武将に例えると「織田信長」――常識にとらわれず将棋に向かっていきたい(スポニチアネックス) – Yahoo!ニュース(コメント)
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