羽生九段が無冠に…転換期 8大タイトル40代1人 – 社会 : 日刊スポーツ

40代は久保王将だけだな。


27年ぶりに無冠となった羽生善治前竜王(撮影・赤塚辰浩)
27年ぶりに無冠となった羽生善治前竜王(撮影・赤塚辰浩)

平成の将棋界でトップを走り続けた羽生善治竜王(48)が21日、無冠に転落した。山口県下関市「春帆楼」で行われた第31期竜王戦7番勝負第7局で午後6時49分、167手で挑戦者の広瀬章人八段(31)に敗れた。対戦成績3勝4敗で、防衛に失敗した。同時にタイトル獲得通算100期獲得はならず、27年ぶりの無冠となった。広瀬の竜王獲得は初。1989年(平元)に初タイトルの竜王を獲得、翌年防衛に失敗した後、91年3月まで無冠だった羽生が延々と築き上げたタイトル獲得の歴史は、ひとまず幕引きとなった。

◇       ◇

羽生は悔しさをかみしめるかのように、じっと盤面を見つめていた。終局前、心なしか背中を丸め、時折頬づえをついたり、腕組みをしていた。最後は決心したかのように居ずまいを正して、投了を告げた。「今シリーズは、細かい場面での選択を間違えてしまった」と、振り返った。

竜王戦7番勝負で敗れ、27年ぶりに無冠となった羽生善治前竜王(共同)
竜王戦7番勝負で敗れ、27年ぶりに無冠となった羽生善治前竜王(共同)

下関市は22年前、7冠全制覇(当時は豊浦町、05年に合併)を獲得した地。羽生は89年12月に初タイトルの竜王を獲得。無冠だったのは90年11月から91年3月までの4カ月だけ。以来27年ぶりに無冠となった。

「黄金世代」最後のとりでだった。佐藤康光九段、森内俊之九段、郷田真隆九段、丸山忠久九段、藤井猛九段ら、平成の将棋界のタイトルをほしいままにした同世代で、ただ1人の現役タイトル保持者だった。

後輩棋士にとって、倒してタイトルを取らないと、一人前と認めてもらえない存在だった。棋譜が研究される。人工知能(AI)機能を搭載した将棋ソフトを駆使した最新の戦法も、盤上でぶつけられた。

羽生善治九段の歩み
羽生善治九段の歩み

彼らの圧倒的な研究量、思い切りの良さに、羽生は経験値で対抗したが、かげりが見え始めていた。一昨年は佐藤天彦に名人を奪われた。昨年は王位を菅井竜也、王座を中村太地に譲った。今年は名人戦に挑戦したが、佐藤に屈した。豊島将之に棋聖も奪われた。今回、広瀬にも敗れた。「結果を出せなかったのは、自分自身の実力が足りなかった」。現実を受け止めた。

新元号を前に、将棋界は転換期を迎えた。新タイトルの叡王も含め、8大タイトル保持者の40代は久保利明王将(43)だけで、他はすべて20~30代。ここに史上最年少プロの藤井聡太七段(17)も加わる。

今年2月の朝日杯準決勝で藤井と戦い、敗れた羽生はこう話した。「藤井さんは、いずれタイトル戦の挑戦者として出てくる。ただ、私がそこにいるかは分かりませんが」。

羽生善治九段の獲得タイトル
羽生善治九段の獲得タイトル

このまま終わってしまうのか? 羽生が94年に初めて名人を獲得した時の対戦相手で、その前年に49歳の史上最年長名人となった故米長邦雄元日本将棋連盟会長は、「大切なのは負けた後」との名言を残している。

羽生も過去、これを実践してきた。7冠全制覇は95年3月に1度失敗した。「永世7冠」も、08年の竜王戦で渡辺に3連勝4連敗で夢と消えながら、昨年挑戦して実現した。

将棋界の史上最年長タイトル奪取は、大山康晴15世名人(故人)が王将戦で達成した56歳11カ月。大山は66歳11カ月で、棋王戦の最年長挑戦者にもなった。

「しっかり反省して力をつけ、ひのき舞台に戻ってきたい」と話す羽生は48歳。老け込むにはまだ早い。【赤塚辰浩】

情報源:羽生九段が無冠に…転換期 8大タイトル40代1人(日刊スポーツ) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:羽生九段が無冠に…転換期 8大タイトル40代1人 – 社会 : 日刊スポーツ



ほぉ・・・