【FA丸 巨人移籍】<下>穴は埋まるか スカウト・育成の重み増す | 広島東洋カープ | 中国新聞アルファ

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FA宣言後、一緒に練習した野間(右)らに打撃のアドバイスをする丸(中)=11月7日
FA宣言後、一緒に練習した野間(右)らに打撃のアドバイスをする丸(中)=11月7日

広島にとって、丸に示した4年総額17億円は精いっぱいの金額だった。FA交渉では最初に提示した額を変えないという方針を貫き、丸は無念の巨人移籍。鈴木清明球団本部長は「FA交渉は(選手を)失う覚悟を持って臨んでいる。こういう時代が来ることは分かっている」と明かす。

過去の広島の提示額を見ても、丸の金額が低かったとはいえない。2006年、FA権を取得した黒田は4年12億円、07年の新井は4年10億円だった。当時より球界全体で年俸水準が上がったとはいえ、2年連続MVPの実績をしっかりと評価した。

主力のFA移籍は13年の大竹(巨人)以来、遠ざかっていた。最近のカープ人気で経営の見通しは明るく、選手やファンから「もっと出して引き留めてほしい」との声があったのも確かだ。ただ、順調なら来季は菊池、会沢らがFA権を取得。その後も当面、主力のFAが続き、年俸高騰の可能性がある。他球団のように高年俸のベテランの力が落ちた時、チームへ及ぼす悪影響も懸念する。

黒田、新井がFA移籍した時は、チームが弱体化し、低迷期が長引いた。今は状況が違う。06年までドラフトは逆指名制度(自由獲得枠、希望入団枠を含む)を採用。資金力がない広島は有望選手を獲得しにくく、戦力がそろわない時代だった。現行は1位が入札抽選。選手見極めに定評のあるスカウトの力がより大事となる。

この3年、リーグを独走で制した戦力層はまだ厚みが残っている。野間ら若手の出番が増え、チーム内の新陳代謝も期待できる。鈴木球団本部長は「チームのみんなが競争して一つになれば」と台頭を待つ。

現状、3番の適任者はいない。外国人打者獲得や、巨人の人的補償での補強は不可欠。今秋のキャンプでは西川や有望株の坂倉が外野守備に挑戦した。東出打撃コーチは「またゼロから攻撃陣をつくっていく」と話す。丸の移籍を黄金期が終わるきっかけにしないためには、伝統の「育成」の旗を振り続けることが欠かせない。=金額は推定(五反田康彦)

情報源:【FA丸 巨人移籍】<下>穴は埋まるか スカウト・育成の重み増す | 広島東洋カープ | 中国新聞アルファ


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