(大志 藤井聡太のいる時代)番外編:1 豊島が指さなかった受けの好手を指摘:朝日新聞デジタル

豊島と増田か・・・


藤井七段との対局を振り返る豊島将之二冠=大阪市の関西将棋会館
藤井七段との対局を振り返る豊島将之二冠=大阪市の関西将棋会館

豊島(とよしま)将之二冠(28)は現在、将棋界に八つあるタイトルのうち、棋聖と王位を保持している。20歳の若さでタイトル戦に初登場し、今年7月、5度目の挑戦で初タイトルの棋聖を獲得。9月に王位も手に入れた。今が旬の棋士である。

高校生棋士の藤井聡太(そうた)七段(16)とも共通点は多い。2人とも愛知県出身で、将棋を習い始めたのも同じく5歳。豊島は小学3年、藤井は小学4年という早い時期にプロ棋士養成機関「奨励会(しょうれいかい)」に入っている。

豊島と藤井はこれまで3回、平手(ひらて)で対局し、いずれも豊島が制した。最初は2014年12月。藤井の師匠の杉本昌隆七段(49)の紹介で、七段だった豊島は、小学6年生で奨励会初段の藤井と練習将棋を指した。

2回目は17年5月7日。愛知県岡崎市の岡崎城二の丸能楽堂で行われた岡崎将棋まつりの公開対局(非公式戦)だった。プロデビューして以来公式戦16連勝中だった藤井に、八段の豊島が快勝した。「藤井さんにとって経験の無い形で、うまく対応できなかったのでは」。豊島はそう振り返るが、藤井の才能のきらめきも感じ取っていた。

終局後、藤井が「(豊島八段の指し手が)△5四金なら、もっと自分がマズかった」と感想を述べたことを、豊島は後日、杉本から伝え聞いた。「△5四金は、浮かんだけど指さなかった手でした」。金矢倉という強固な囲いを自ら崩す代わりに、中央付近に進めた金で、先手の攻めを先に受ける好手。「藤井さんは良い感覚を持っているな、と思いました」

豊島は、名古屋から新大阪に向かう新幹線の車中で、電光掲示板に自分の勝ったニュースが流れたのを見て驚いた。「あのころの藤井さんは粗削りでしたが、今は違います」=敬称略(佐藤圭司)

番外編は随時掲載します。今編では、豊島二冠と増田康宏六段が、対局を通じた藤井七段について話します。

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情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)番外編:1 豊島が指さなかった受けの好手を指摘:朝日新聞デジタル



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