おめでとうございます。
第89期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負(産経新聞社主催)の第5局で羽生善治(はぶ・よしはる)前棋聖(47)を下した豊島将之(とよしま・まさゆき)新棋聖(28)が17日の対局後、記者会見に応じた。「長かったです。諦めずに良かったなと思います」。クールな表情は終始崩さなかったが、初タイトル獲得について万感の思いを込めて語った。会見の主なやりとりは以下の通り。
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–初タイトル獲得の感想を
「(平成22年度に)初めてタイトル戦に挑戦してから、その後取れない期間が長かった。まだ終わったばかりなので実感はありませんが、長かったです。あきらめずに良かったなと思います」
–5度目の挑戦で念願の初タイトル獲得。どういうプレッシャーがあったのか
「プレッシャーはありましたが、自分のできることをやって、全力を出し切ることに集中しようと思っていました」
–師匠の桐山清澄九段も棋聖のタイトルを3期取っている
「師匠には奨励会に入るちょっと前から8年近く、将棋を月1回ペースで教わりました。同じタイトルになったのも、何かの縁かなと思います」
–対局を終え、まず何をしたいか
「この会見が終わったら、師匠と、子供のころ将棋を教わった土井春左右(どい・はるぞう)先生(指導棋士七段)、母親に連絡したいと思います」
情報源:【第89期ヒューリック杯棋聖戦】豊島将之新棋聖会見(1)「長かった。諦めずに良かったなと思います」 – 産経ニュース
–棋聖のタイトルの次は、何を目指したいか
「現在、王位戦も挑戦中なので、まずはそこで(頑張りたい)。1局目はあまりいいところなく負けてしまいましたし、相当頑張らないと厳しいと思っていますので、集中したいです」
–関西の若手棋士の間では、糸谷哲郎八段(元竜王)、菅井竜也王位が先にタイトルを取った。焦りはあったか
「初めの頃はそういう気持ちもありましたが、だんだんと無くなり、自分ができることに集中しようと思いました。そもそも、タイトルを取れないまま終わってしまうんじゃないか、という気持ちもありましたので、人のことは考えず、自分のことに集中するようになりました」
–豊島新棋聖は研究会ではなく、自分の力で研究に取り組んでいる。どう考えて対局に取り組んでいるのか
「そういう信念のようなものがあったわけではありません。研究会を辞めたらどうなるのかと考え、それ(1人で研究すること)が自分に合っていると思いました」
–タイトルホルダーとして、これからどうしていきたいか
「これまでは勝負にこだわって指してきたので、もう少し自由な感じで将棋を指せればいいな、と」
–近年、豊島新棋聖も含めた若手棋士が台頭してきている
「自分より若い棋士で強い方がたくさん出てきている。少しずつ将棋が新しくなってきているのかな、と思います」
–AI(人工知能)などの影響か
「そういう影響もあるし、新しい指し方が出てきている。これまでの経験が生きる形も多いのですが、そうでないこともあるので、それで若い方が活躍されているのかな、と。新しい形がたくさん導入されてきているように感じます」
–念願の初タイトル。ここまで頑張ってこられた原動力は
「子供の頃から将棋が好きで、(自身にとって)将棋は純粋に楽しいものです。そう思えない時期もありましたが、周りの方や応援してくださる方がおり、頑張ろうと思うことができました」
–一番つらかった時期は
「25歳あたりから、今までですかね」
情報源:【第89期ヒューリック杯棋聖戦】豊島将之新棋聖会見(2)「将棋が楽しいと思えない時期もあった」(1/2ページ) – 産経ニュース
–今回の対局は、羽生善治前棋聖の「一強時代」を崩す象徴的対局だった。その一方で、藤井聡太七段ら若手も伸びてきている
「羽生先生とは何度も対戦し、今回も厳しい戦いにになると思っていました。下の世代は現状でも相当強いし、のびしろがある。これから戦っていくのはかなり大変だと思いますが、自分にできることをやっていくしかない」
「藤井さんは、これからさらに強くなるでしょう。今後戦うとしたら、難しい戦いになると思います。でも、それより前に、自分がタイトル戦に出続けられるよう頑張りたいです」
–4歳の頃、羽生前棋聖をテレビで見て将棋を始めたという縁もある。4年前(王座戦)は最終局で敗れた。そういう大きな存在を乗り越えた感慨はあるか
「今回はタイトル戦で勝つことはできましたが、自分の中に課題もたくさんありましたし、中終盤でかなり粘り強く指され、自分にミスが出たことが多かった。はっきりと『勝てた』という感じはしません」
「でも、王座戦や前の棋聖戦(平成27年)は、始めの段階で(形勢が)悪くなり、そのまま-という形が多かった。課題は多いですが、自分も成長したのかなと思います」
–何度も敗れた羽生前棋聖からタイトルを取った感想は。また、これまでのタイトル戦と何か違う部分はあったのか
「羽生先生は、自分が将棋を始める前からトップ棋士の方。活躍をずっと見てきているので、対局できること自体信じられないような気持ちもあった。羽生先生に勝ってタイトルを取れたのは、現実ではないような気持ちもありますね」
「これまでは肩に力が入りすぎていたので、(今回は)そうならないようにしよう、と。でも、実際は結構、力が入ってしまったかな…。内容的には、序中盤が割とうまく指せた。これまでは、序中盤で悪くなることが多かったのが違いですね」
–午前中、警報音が対局室に流れるハプニングがあった
「びっくりして外に出ましたが、廊下に出ただけですね。対局中だったので、びっくりしました」
–豊島新棋聖は今年充実している印象がある。好調の秘訣(ひけつ)は
「少しずつ自分の棋力、実力が上がってきているのかな、と思います。(昨年敗れた)王将戦と、(プレーオフの末に羽生前棋聖に敗れた)順位戦の後で気持ちが折れることなく、高いモチベーションを持ち続けられたのが良かったです」
–8タイトルを8人で分け合う“戦国時代”になったことはどう思うか
「強い方がたくさん出てきており、高いレベルで力が拮抗(きっこう)していると感じています」
情報源:【第89期ヒューリック杯棋聖戦】豊島将之新棋聖会見(3完) 藤井聡太世代「相当強いし、のびしろがある」(1/2ページ) – 産経ニュース
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- 将棋 第89期ヒューリック杯棋聖戦 第5局 羽生善治棋聖 vs 豊島将之八段 五番勝負 – 2018/07/17 09:00開始 – ニコニコ生放送
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