ふむ・・・
2016年12月のプロデビュー戦から負け知らずの29連勝で将棋界の連勝記録を更新し、「藤井フィーバー」を巻き起こした藤井聡太(そうた)新七段(15)が、また、史上最年少での七段昇段という新記録を樹立した。プロ入りからわずか1年7カ月の「スピード出世」。先輩棋士たちからは、驚きと称賛の声があがった。
18日午後9時すぎ、関西将棋会館5階の対局室。終局直後の余韻と報道陣の熱気が混然とするなか、白いワイシャツの袖をたくしあげた藤井新七段が記者たちの質問に対し、冷静沈着な受け答えで応じた。
「昇段の喜びを誰に伝えたいか」という問いかけに、「昇段はうれしいが、すぐに(竜王戦のランキング戦5組の)決勝がある。喜びに浸るよりは次の決勝にむけて気を引き締めたい」。栄誉に満足せず、前進する姿勢を示した。
段位では師匠の杉本昌隆七段(49)と肩を並べた。「段位の上では並ぶことが出来たのは感慨深いですが、段位だけでなく、さらに実績を積み重ねていくことが大事かなと思う」
今後はタイトル戦への登場に向けて、ファンの期待は募る。あと3勝で挑戦権獲得の王座戦について、「厳しい相手が続く。現時点では挑戦は意識していない。少しでも上に行けるよう頑張りたい」と語った。
一方、敗れた船江恒平(ふなえこうへい)六段(31)。師匠の井上慶太九段(54)や兄弟弟子2人が公式戦で藤井新七段に勝った「藤井キラー」一門の最後の刺客的な存在だった。「3人が勝ったのは一門とは関係なく、力を出し切った結果。自分も力を出し切れるよう頑張りたいとのぞんだのですが、自分の力が足りなかったと思います」と潔く語った。
「まだ年の初めは四段だったことを考えますと、過去に例を見ないスピードで、ただ驚くばかりです」。日本将棋連盟会長の佐藤康光九段(48)は、こうコメントした。
16年10月に史上最年少の14歳2カ月でプロ入りした藤井新七段は、今年の初めはまだ最低段位の四段だった。2月1日付で名人戦・C級1組順位戦への昇級確定で五段へ。そのわずか16日後、2月17日には第11回朝日杯将棋オープン戦(朝日新聞社主催)に優勝し六段へ。そして、六段昇段後、わずか約3カ月で七段へと駆け上がった。プロ棋士の最高段位である九段まで、あと二段まで迫った。
藤井新七段を小学生のころから見守ってきた師匠の杉本昌隆七段(49)は「今年に入って3回目の昇段には感服します。結果を出し続ける強い棋士に敬意を表します。弟子に自分と同じ段位に追いつかれることは、師匠として大きな喜び。複雑な気持ちなど微塵(みじん)もありません」と喜びの心中を語った。
日本将棋連盟によると、「七段昇段最年少ベスト5」(記録が残る戦後が対象)は①藤井聡太新七段=15歳9カ月②加藤一二三(ひふみ)・九段(78)=17歳3カ月③谷川浩司九段(56)=18歳11カ月④羽生(はぶ)善治(よしはる)竜王(47)=20歳0カ月⑤渡辺明棋王(34)=21歳5カ月。昇段規定が追加されるなどで最近の方が昇段しやすくなった事情を勘案しても、規格外の昇進スピードだ。
羽生竜王は「2月の六段昇段から3カ月余りで七段昇段を達成されてそのスピードに驚愕(きょうがく)させられています」と驚きを隠さない。「将棋の内容も積極的な動きが特徴で磨きがかかっていると思います」とみる。
将棋界のレジェンド的存在の加藤九段も「快進撃の末の史上最年少での七段昇段、心より御祝い申し上げます。15歳にして早くも高段者の域に達したことは見事の一言に尽きます」と褒めたたえた。
次の段位である八段に昇るには「竜王位1期獲得」「順位戦A級に昇級」「七段昇段後公式戦190勝」のいずれかを満たすことが条件。勝ち残った竜王戦で挑戦権を獲得し、七番勝負で羽生竜王に勝つことが、八段昇段の最短コースだ。(佐藤圭司、渡義人)
情報源:「スピード出世」に先輩ら驚嘆 藤井新七段、伝説加速(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース
情報源:「スピード出世」に先輩ら驚嘆 藤井新七段、伝説加速:朝日新聞デジタル
ほぉ・・・