藤井四段きょう対局 30連勝なるか | NHKニュース

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藤井四段きょう対局 30連勝なるか

将棋の公式戦で一度も負けることなく最多連勝記録を30年ぶりに更新した、中学3年生の藤井聡太四段が2日、東京で対局に臨み、勝てば連勝を「30」に伸ばします。

藤井聡太四段は去年10月に史上最年少の14歳2か月でプロ棋士となり、デビュー戦から公式戦で一度も負けることなく勝ち続けています。

先月26日の対局で、最多連勝記録を30年ぶりに更新し、歴代単独1位となる29連勝を成し遂げました。

藤井四段は2日、東京で竜王戦の挑戦者を決める「決勝トーナメント」の2回戦に臨み、佐々木勇気五段(22)と対局します。

佐々木五段は16歳1か月でプロになり、4年前には主に若手棋士が戦う「加古川青流戦」で優勝した若手の強豪です。

藤井四段との対局を前に「周りの雰囲気にのまれずに連勝を止める気で臨みます。藤井四段の勝ちへと導く読みとスピードに凄みは感じますが、それにひるむことなく自分の将棋を指していきたいです。熱戦に期待してください」とコメントしています。

対局は午前10時からそれぞれ5時間の持ち時間で行われ、藤井四段はこの対局に勝てば、連勝記録を「30」に伸ばします。

竜王戦 挑戦者への道

藤井四段が駒を進めている竜王戦の「決勝トーナメント」は予選を勝ち抜いた11人の棋士が参加するトーナメントで、勝ち進むたびに、より上位の組を突破した棋士と当たることになります。

竜王戦の予選はランク別に1組から6組まであり、プロ1年目の藤井四段は最も下の6組を勝ち抜いて決勝トーナメントに進む11人に選ばれました。

決勝トーナメントでは先月26日、5組で優勝した増田康宏四段(19)を破り、2日の2回戦で4組優勝の佐々木勇気五段(22)と対局します。

このトーナメントは勝ち進むたびにより上位の組を突破した棋士と当たる仕組みになっていて、藤井四段は佐々木五段に勝った場合、次は1組5位の阿久津主税八段(35)と対局します。

さらに勝ち進むと、1組4位の久保利明王将(41)、そして1組優勝の松尾歩八段(37)が待ち構えています。

ここまでの対局は今月中に行われる予定で、すべて勝って5連勝すれば、「挑戦者決定三番勝負」に出場することができますが、今度は、羽生善治三冠(46)や丸山忠久九段(46)などがいるトーナメントのもう一方を勝ち抜いた棋士が対戦相手になります。

そして、この勝負を制すれば、竜王のタイトルをかけて、ことしの秋から冬ごろに渡辺明二冠(33)との七番勝負に挑むことになります。

ほかのタイトル戦は

藤井四段は2日の竜王戦のほかにも棋王戦などのタイトル戦で勝ち進んでいて、最多連勝記録だけでなく、タイトル獲得の最年少記録などを更新する可能性も残されています。

将棋のトップ棋士が参加して「竜王」や「名人」などの座を争うタイトル戦は合わせて8つあり、藤井四段は竜王戦のほか、棋王戦でも挑戦者を決めるトーナメントへの進出を決めています。

棋王戦のトーナメントには33人が参加し、ここを勝ち抜いて挑戦者になった場合、来年2月から3月ごろタイトルを持つ渡辺明二冠との五番勝負に挑むことになります。

また、藤井四段は王将戦の1次予選の突破まであと1勝としていて、その後の2次予選などを勝ち抜いて挑戦者になれば、来年1月から3月ごろタイトルをかけた七番勝負に進むことになります。

藤井四段はさらに、ことしからタイトル戦に格上げされた叡王戦でも、段位別の予選を戦っています。

叡王戦は予選のあと本戦トーナメントで2人が選ばれ、来年3月から5月にかけて七番勝負が行われる予定です。

将棋のタイトル戦の挑戦者となった最年少記録は屋敷伸之九段(45)が平成元年に棋聖戦への挑戦を決めた17歳10か月で、タイトルを獲得した最年少記録は、同じく屋敷九段が翌年、棋聖になった18歳6か月です。

一方、名人戦については挑戦者を決めるために5つのクラスに分かれて戦う「順位戦」で昇級を続け、最高位の「A級」に入ってからでなければ挑戦者になることはできません。

順位戦の昇級は年に一度しかなく、プロ1年目で現在、最も下の「C級2組」の藤井四段はA級に入るまで、少なくとも4年かかります。

藤井四段は今後、毎年昇級して4年でA級入りしたうえで1年目で優勝するという高いハードルを越えれば、19歳で名人戦に出場することになります。

名人戦に関する最年少記録は出場の決定が加藤一二三九段の20歳2か月、そして、タイトルの獲得が谷川浩司九段の21歳2か月で、藤井四段はいずれも記録更新の可能性があります。

情報源: 藤井四段きょう対局 30連勝なるか | NHKニュース

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