藤井聡太竜王、史上最年少で“六冠”達成!羽生善治九段の記録を3年6カ月更新の快挙 渡辺明棋王から3勝1敗で棋王位奪取

藤井聡太竜王の勝利|第48期棋王戦コナミグループ杯五番勝負第4局

羽生善治九段以来の六冠


2023/03/19 22:13

将棋の棋王戦コナミグループ杯五番勝負第4局が3月19日に行われ、藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、20)が渡辺明棋王(名人、38)に勝利、シリーズ3勝1敗で棋王初奪取に成功した。この結果、藤井竜王は保持する5つのタイトルに棋王位を追加し、史上2人目の“六冠王”に。羽生善治九段(52)が保持していた24歳2カ月の六冠年少記録を3年6カ月更新と大幅に塗り替え、「その立場にふさわしい将棋が指せるように、より一層頑張らなければいけない」と更なる成長を誓った。

藤井竜王が初挑戦した棋王戦五番勝負を制し、またも大記録を打ち立てた。名人位を保持する渡辺棋王と藤井竜王が激突し、「頂上決戦」として注目された本シリーズだったが、挑戦者・藤井竜王の3勝1敗で初奪取。10連覇中だった渡辺棋王を破り、圧巻の強さを見せつける形となった。

過去の六冠達成者は、“レジェンド”羽生善治九段(52)のみ。棋王、王座、棋聖、王位、名人、竜王とタイトルを重ね、六冠王となったのは24歳2か月だった。今回、藤井竜王は防衛と奪取を重ねて、20歳8カ月で6つ目の棋王位も手中に。羽生九段の記録を3年6カ月と大きく塗り替え、史上2人目・最年少での六冠王に就いた。

決着局となった第4局は、これまでの3局と同じく角換わりの出だしに。互いに研究をぶつけるように早いスピードで中盤戦に突入すると、先手の渡辺棋王は意表の桂打ちから角銀交換をいとわぬ構想を見せた。互いに一歩も譲らぬねじり合いから、激しい攻め合いに。形勢互角のまま終盤戦に突入したが、藤井竜王が先手の攻めの断ち切る受けの手でポイントを重ね、緩急自在の指し回しで待望の勝利を手にした。

8つあるタイトルのうち、6つのタイトルを手中に収めた藤井竜王。タイトル戦では13回の出場で敗退はなく、瞬く間に通算獲得数13期で佐藤康光九段(53)に並ぶ歴代7位となった。前人未到の八冠独占も、いよいよ現実のものとして近づいている。1996年に羽生九段が当時7つだったタイトルを全て保持する「七冠独占」を達成したが、それから四半世紀が経った今、藤井竜王がそれを上回る大記録に突き進んでいる。

偉業を達成した藤井竜王は、「まだまだ実力的には足りないところが多い。その立場にふさわしい将棋が指せるように、より一層頑張らなければいけないかなと思う」と更なる成長を誓った。一方、10期に渡ってタイトルを守り続けた渡辺棋王は、「長い年月出場させてもらったのでいろいろ思い出はありますが、また出場できるようにやっていきたい」とコメントした。

残すタイトルは名人、王座の2つ。初参戦した順位戦A級ではプレーオフの末に名人初挑戦を決めており、4月5日には東京都文京区の「ホテル椿山荘東京」で渡辺名人との七番勝負が開幕する。勝てば谷川浩司十七世名人(60)が保持する最年少名人の記録更新して七冠達成、加えて、王座戦を勝ち進めば来年度にも全冠制覇の可能性も。新年度も早々に名人戦、叡王戦とダブルタイトル戦のハードスケジュールが待ち受けるが、更なる強さと誰も見たことのない景色へ、藤井竜王の飛躍は止まらない。

◆藤井 聡太(ふじい・そうた) 2002年7月19日、愛知県瀬戸市出身。中学2年生時の2016年10月に史上最年少で四段昇段、史上5人目の中学生棋士となる。2020年度の第91期棋聖戦でタイトル初挑戦。渡辺明棋聖(当時)を破り、17歳11カ月で最年少タイトルホルダーとなった。以降獲得と防衛を重ねて、竜王2期、王位3期、叡王2期、棋王1期、王将2期、棋聖3期の通算13期。2022年度には全4つの一般棋戦を制覇し、棋戦優勝は9回となった。通算成績は318勝63敗、勝率は.8346。趣味は鉄道、チェス。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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2023/03/19 22:28

藤井聡太六冠、棋王奪取は「驚き」前人未踏の八冠へ前進も「引き続き実力を高めていけるように」と成長誓う/将棋・棋王戦五番勝負第4局

将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、棋王、王将、棋聖、20)が3月19日に行われた棋王戦コナミグループ杯五番勝負第4局で、渡辺明名人(38)に勝利し棋王位奪取を決めた。この結果で、藤井竜王は20歳8か月の最年少六冠王に。羽生善治九段(52)に続く史上2人目の快挙達成となった。終局後に行われた記者会見では、棋王奪取を「驚き」と表現。渡辺名人との五番勝負を「収穫の多いシリーズだった」と振り返った。会見の内容は以下の通り。

――六冠を獲得した今の心境

対局が終わったばかりで、獲得できた実感がそれほどあるわけではないですが、棋王戦では前期までなかなか良い成績が残せていなかったので、今期は五番勝負まで進むことができて大変な将棋ばかりでしたが、結果を残すことができて非常に嬉しく思っています。

――棋王獲得の感想

前期まで挑戦のチャンスを作ることも難しい状況が続いていたので、今期挑戦が出来たというだけでも自分としては嬉しかったです。五番勝負でも良い結果に繋げられて自分としては少し驚きというところもありますが、嬉しく思っています。

――今シリーズは10連覇中の渡辺棋王に挑戦した。シリーズを振り返って

シリーズ通して角換わりの定跡型で、序盤から中盤の最初にかけてテンポ良く進むという将棋が多かったですが、そのあとの中終盤はどれも本当に難しくて、適切に判断できなかったという局面も多かったと思います。難しい局面をいろいろ考えることができたという点では収穫の多いシリーズだったと感じています。

――史上初の八冠獲得へ前進した

まだ直接そこを目指す意識はありませんし、実力的にもまだ足りないところが多いと思うので、引き続き実力を少しでも高めていけるように取り組んでいければと思っています。

――栃木での対局は2回目で日光での対局は初。栃木県、日光はどのような場所になりましたか?

道中も楽しく来ることができましたし、対局場も素晴らしいところを用意していただいて、集中して対局に臨めたかなと思います。大盤解説会にも遅くまで多くの方にご来場いただいて、ありがたく思いましたし、栃木県の将棋ファンの熱気を感じました。また、対局だけではなくとちぎ将棋まつりも開催していただいて、多くの方に将棋を楽しんでいただいた一日になったのかなと思いますし、自分自身もファンの方の熱気を直に感じることができて励みになりました。

――来週、大田原市で王将祝勝会で栃木県に再訪

開催していただくことを嬉しく思っていますし、ファンの方と楽しいひと時にできればなと思っています。

――第3局で悔しい形での敗戦。本局での対局はより慎重な印象を受けたが糧になった部分があったか?

第3局は中盤から自玉が思っていた以上に不安定な形になってまとめるのが難しくなってしまったところがあったと思うので、本局は自玉の安全とうまくバランスを取りながら指していければと思っていましたが、途中で攻め合いに行くタイミングをいくつか逃してしまったと思うので、そのあたりのバランスというのはまだ調整が必要なのかなと感じています。

――マスクが無い状態での対局、感覚の違いはあったか?

自分にとっては本局から対局規定が(マスク着用が)任意という形になって、ある程度それに合わせて(対応)と思っていましたが、今までと比べて違うかどうかというのは一概に言えないですが、集中して臨むことはできたかなと思います。

――タイトル通算13期で歴代7位に。森内俊之九段(52)の12期の記録を抜いたことに対する思いは?

森内九段も自分が将棋を始めた頃から名人戦を中心に活躍されていて、目標とする方の一人。タイトル数だけで比較できることではないと思いますが、ひとつひとつ積み上げてくることができて良かったと思っています。実績のある棋士の方の対局を見ると、まだまだ学ぶところが多いのかなとも感じています。

――持ち時間を残して終局することが増えたように見えるが、タイムマネジメントで意識を変えた部分はあるか?

残り時間よりも局面の方が重要なので、判断の難しい局面であれば時間を使って納得行くまで考えたいと以前から思っています。ただ速い段階で使い過ぎてしまうと、一局を通してみた時に納得行くまで考えることが難しくなってしまうので、なるべく(考慮が)実現できる時間配分ができればいいのかなと思っています。

――一般棋戦も全制覇。持ち時間の長短での得意、苦手はないように見えるが、普段藤井竜王が口にされる「足りない」と感じている部分は?

早指し棋戦ではあまり結果が出せていなかったですが、今期は今までより決断良く指そうということを意識していて、良い結果を出すことができて嬉しく思っています。最近の将棋は、中盤以降難解な局面を迎えることが多く、その中で考えてもうまく判断できない局面が増えているかなという印象を持っているので、複雑な局面に対しても的確に判断できる力というのが一層必要になるのかなと思っています。

――8冠中6つを獲得。名古屋発東京駅行きの新幹線に例えると、藤井竜王の現在は何駅に位置するか?

うーん…(笑)。初挑戦した時からタイトルを増やすことはできていますが、内容的には大変なところが多いので、あまり近づいているという感覚はそれほどないのかなと思います。なので、静岡くらい…ということでお願いします(笑)。

――ファンへ

本局は中盤以降で踏み込む手を逃してしまったところがありましたが、粘り強く指すことができたのかなと思っています。棋王戦シリーズは難しい将棋が多かったので、しっかり振り返ってまたそれを活かせるように頑張りたいと思っています。4月からまた名人戦と叡王戦の2つのタイトル戦が始まりますので、そちらでもしっかり良い状態で迎えて、良い将棋にできるように頑張っていきたいと思います。

(ABEMA/将棋チャンネルより)

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渡辺明棋王に藤井聡太竜王が挑戦する 第48期棋王戦コナミグループ杯五番勝負第4局が、3月19日(日)に栃木県日光市の「日光きぬ川スパホテル三日月」にて行われ、藤井竜王が132手で渡辺棋王に勝ち、対戦成績を3勝1敗として、棋王を奪取しました。

藤井は初の棋王獲得です。

また藤井新棋王は現在保持しているタイトルを全て合わせて六冠となりますが、20歳8ヵ月での六冠達成は、羽生善治九段が94年12月に達成した24歳2か月を更新する最年少六冠となります。

詳しくは、ABEMA棋王戦中継サイト及び日本将棋連盟ライブ中継をご覧ください。

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五番勝負



▲渡辺明棋王-△藤井聡太竜王(棋譜中継

玉頭を支える金を引き離す決め手。金を取る☗6八同金は☖8七銀打☗7九玉☖7八銀打☗同金☖同銀成☗同玉☖7七角成☗7九玉☖7八金の詰みがある。50秒を読まれて渡辺が頭を下げた。関係者が慌ただしく対局室に向かう。終局時刻は19時24分。消費時間は☗渡辺3時間59分、☖藤井3時間57分。大一番にふさわしい熱戦を藤井が制し、3勝1敗で棋王位を奪取。史上最年少での六冠を達成した。

19時24分 終局
132手 6八金まで、△藤井聡竜王 の勝ち


 

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