永瀬拓矢王座「チャンスものにできるように頑張りたい」来期の名誉王座資格獲得に向け意欲/将棋・王座戦五番勝負

永瀬拓矢王座の囲み取材|第70期王座戦五番勝負第4局

20時41分 終局
184手 3七金まで、△永瀬王座 の勝ち


2022/10/04 23:14

永瀬拓矢王座「チャンスものにできるように頑張りたい」来期の名誉王座資格獲得に向け意欲/将棋・王座戦五番勝負

将棋の永瀬拓矢王座(30)が10月4日、神奈川県秦野市の「元湯 陣屋」で行われた第70期王座戦五番勝負第4局で挑戦者の豊島将之九段(32)に勝利し、タイトル防衛と4連覇を達成した。対局後に行われた会見では、連続5期または通算10期獲得で達成となる永世称号の名誉王座にあと1期と近づいたことにも触れ、「滅多に無いチャンスなので、ものにできるように頑張りたい」と意欲を語っていた。会見の内容は以下の通り。

――防衛4連覇を達成した今のお気持ちを教えてください。

豊島九段とは過去にタイトル戦(2020年の第5期叡王戦七番勝負)を1度やって取られているのと、これまでに藤井(聡太竜王、19)、渡辺(明名人、38)、豊島に一度も番勝負を勝ったことがなかったので、勝つことができて良かったなと思っています。

――シリーズ序盤戦の夏季は調子を落としているように見られていましたが、ご自身として状態はいかがでしたでしょうか。

去年も同じことをやってしまったので気を付けていたんですが、今年も同じ状態になって驚いた。気を付けて防げない要素もあると思いますが、5連敗は自己ワースト。かなり厳しい状態だったのかなと思います。

――ターニングポイントになったのは?

2局目の将棋。後手番で敗れると2連敗になってしまうので、勝負所だった。厳しい将棋でしたが、千日手に持ち込むことができて流れが変わって、徐々に…という感じになったと思います。

――今の状態は?

悪い時期と今の自分を比べて、どこが自分に合っていてどこが合っていないのかを考えていました。それが嚙み合ってきたのかなと思います。自分が良い状態を目指すにはどうしたらいいかというのが、少しづつ実現出来てきているのかなと思います。

――来期は名誉王座資格獲得がかかります。

いつも通り頑張るしかないですが、滅多に無いチャンスなので、ものにできるように頑張りたいと思っています。

――藤井竜王が5冠を持つ現状についてどう見ていますか?

(タイトルを)5個持たれているので、トーナメント戦で当たることは少ないのかなと思いますが、どうにかするには自分がタイトル戦に出て冷や汗をかいてもらうしかないと思っています。まずは自分がタイトル戦に出ないと、その役割を果たせないかなと思います。

――番勝負期間中に30歳の誕生日を迎えられました。30代の抱負を教えてください。

現状何も変わっていないですが、より勉強するようになったと思います。20代の時と違うところは当然あると思うので、考えながら仕上げていきたいと思います。

――永瀬王座は藤井竜王も脱帽する体力の持ち主です。

もともと将棋体力は高いと思うので、もうちょっと技術が伴えばば(藤井竜王に)焦ってもらえると思います(笑い)。藤井竜王には長らく将棋を教えて頂いていますが、語弊があるかもしれませんが名古屋の方はすごく体力あると思っています。こちらにとっての長所なのであれば、それを生かしていきたいなと思います。

――2022年度後半の目標を教えてください。

王将リーグが始まりましたし、順位戦A級は3回戦が終わりました。今回の豊島九段との番勝負で得るものが多く、何が足りないのかわかったので、今後に生かしていきたいと思っています。

――具体的に足りないと感じたのはどんなところでしょうか?

1局目は準備不足。本局はかなり神経を使わせられる展開になりました。実戦的にこちらが指しきるのが難しいと思ったので、そういう指し方を学んでいかないといけないのかなと思いました。

――ファンへ、喜びの声を聞かせてください。

防衛することができ、一番良い結果になってホッとしています。今回の番勝負で見えていないものが見えたり、収穫がかなりあったので、これを糧にこれからも頑張っていきたいと思っています。7月、8月が例年厳しいので、そこを気をつけてまた頑張りたいと思います。

(ABEMA/将棋チャンネルより)

情報源:永瀬拓矢王座「チャンスものにできるように頑張りたい」来期の名誉王座資格獲得に向け意欲/将棋・王座戦五番勝負 | ニュース | ABEMA TIMES


2022年10月5日 0時06分

将棋の第70期王座戦五番勝負(日本経済新聞社主催)の第4局が4日、神奈川県秦野市で指され、永瀬拓矢王座(30)が豊島将之九段(32)に184手で勝ち、対戦成績3勝1敗で4連覇を果たした。対局後の囲み取材では、防衛達成の手応えや藤井聡太竜王(20)=王位・叡王・王将・棋聖と合わせ五冠=とどう戦っていくかなどについて語った。

第1局は豊島九段が制したが、第2局から永瀬王座が3連勝した。対局後、永瀬王座は「(第4局は)かなり神経を使う将棋で、自信がなかった。第2局以降、苦しくなってからも頑張れて好転した」、豊島九段は「だんだん内容が悪くなった。もうちょっといい将棋を指したかった。実力不足だった」と話した。昨年11月に竜王を失冠した豊島九段の無冠返上はならなかった。

永瀬王座は感想戦の後、囲み取材に応じた。防衛について問われると、「豊島九段には(2020年に)タイトルを取られている。『藤井(竜王)・渡辺(名人)・豊島』に番勝負で勝ったことがなかったので、勝つことができて良かった」。近年、永瀬王座を含めた4人がタイトルを分け合ってきたことを念頭に、そう述べた。

永瀬王座が豊島九段と対局していたころ、東京では藤井聡太棋聖の就位式が行われていました。そこで永瀬挑戦者との対局を振り返った藤井棋聖の言葉を知り、永瀬王座がコメントしてくれました。

五番勝負のターニングポイン…

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情報源:永瀬拓矢王座が4連覇達成 「藤井聡太竜王に冷や汗を……」:朝日新聞デジタル


2022年10月 4日 (火)

囲み取材

感想戦後に各メディアによる永瀬王座の囲み取材がありました。

――いまの気持ちは。

豊島九段とはタイトル戦を1回やってタイトルを獲られています(第5期叡王戦七番勝負)。藤井(聡太竜王)、渡辺(明名人)、豊島に番勝負で1回も勝てていなかったので、勝つことができてよかったと思います。

――7月8月は不調に見えました。(8月末に開幕した)シリーズの序盤はいかがでしたか。

去年も同じことをやったので気をつけていたんですけど、同じ状況になって驚きました(永瀬は去年の7~8月も敗戦が多かった)。気をつけても防げない要素もあるかもしれませんが、(今年7月から8月1日までの)5連敗はワーストだと思うので、かなり厳しい状態だったのかなと思います。

――そこから立て直せた要因は。

もし2局目で敗れて2連敗してしまうとかなり厳しいので、本当に勝負どころだったと思います。将棋としてもかなり厳しい内容でした。そこを何とか千日手に持ち込むことができて、流れが変わって、徐々に(よくなっていった)という感じかもしれません。

――自身の調子も上向いてきていますか。

悪い時期といまの自分を比べて、どこが自分に合っていて、どこが合っていないのかという考え方をしています。それがうまくかみ合ったというか、自分がいい状態を目指すにはどうすればいいのか、それが少しずつ実現できているのかなと思います。

――来期は3人目の名誉王座の資格(5連覇もしくは通算10期)が懸かってきます。

いつもどおり頑張るしかないと思いますが、めったにない機会ですので、ものにしたいなと思っています。

――世間では藤井聡太竜王の全冠制覇を期待する声もあります。どのように立ち向かいますか。

それをどうにかするには、自分がタイトル戦に出て、ちょっとひや汗をかいてもらうしかない。タイトル挑戦をしない限りは、なかなか(全冠阻止の)役目を果たせないのかなと思います。

――番勝負中に30歳になりました。30代はどのような戦いをしたいですか。

現状は何も変わっていません。30代になって、より勉強するようになったかなくらいです。20代とは違う点もあると思いますので、ちゃんと考えながら仕上げていきたいと思います。

――今日の棋聖就位式で藤井聡棋聖が(棋聖戦第1局で2回の千日手から永瀬に敗れたこと踏まえて「体力面を鍛えないといけないと感じた」と話していました。永瀬王座はご自身の体力についてどう思いますか。

もともと将棋体力は高いと思いますが、技術がともなってくれば、もっと焦ってもらえると思います。藤井棋聖・竜王には、ながらく教えていただいていますけど、語弊がありますが名古屋の方は(体力が)あるなと思っています。別に(棋聖戦の)1局目のときも相手の体力が減っているという印象はありませんでした。でもそういうふうに考えていただける、こちらの長所であるというのであれば、それを生かしていきたいと思います。

――本年度後半はどう戦っていきますか。

王将リーグが始まりましたし、(順位戦)A級が3回戦まで終わりました。1勝でも多く勝つことを目標にします。また、豊島九段との戦いでは得るものが多く、何が足りないのかもよくわかったので、そこを今後は生かしていきたいと思います。

――具体的に何が足りなかったでしょうか。

1局目は準備が足りませんでした。本局においては神経を使わされる展開で、実戦的に指しきるのはかなり難しいと思いました。そういう指し方も学んでいかなければいけないと思いました。

――ファンに向けて一言。

防衛という、いちばんよい結果になって、ほっとしています。今回の番勝負ではかなり収穫がありました。これを糧に頑張っていきたいと思います。あと7月8月が例年かなり厳しいので、そこを気をつけてまた頑張りたいと思います。

情報源:王座戦中継Blog: 囲み取材


永瀬拓矢王座に豊島将之九段が挑戦する、第70期王座戦五番勝負第4局が、10月4日(火)に神奈川県秦野市の「元湯陣屋」にて行われ、永瀬王座が184手で豊島九段に勝ち、対戦成績を3勝1敗として、王座防衛を果たしました。

永瀬王座は王座戦4連覇となります。

詳しくは、ParaviABEMA王座戦中継サイト日本将棋連盟ライブ中継をご覧ください。

情報源:永瀬拓矢王座VS豊島将之九段 第70期王座戦五番勝負第4局 永瀬拓矢王座の勝利|将棋ニュース|日本将棋連盟


五番勝負の日程


 

 


豊島将之九段-△永瀬拓矢王座(棋譜中継

20時41分 終局
184手 3七金まで、△永瀬王座 の勝ち


 

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防衛おめでとうございます。


  

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