「りゅうおうのおしごと!」白鳥士郎氏が感じた藤井聡太竜王の“ラノベ超え”の強さ「しばらく五冠以上。失冠するイメージが湧かない」

「りゅうおうのおしごと!」白鳥士郎氏が感じた藤井聡太竜王の“ラノベ超え”の強さ「しばらく五冠以上。失冠するイメージが湧かない」 | ニュース | ABEMA TIMES

番勝負で負けるところが想像できないのは確か


2022/03/23 12:00

小説や漫画の世界を、現実が超え続ける。将棋の藤井聡太竜王(王位、叡王、王将、棋聖、19)の活躍は、まさにそんな状況だ。14歳2カ月でプロデビューして以来、そこから次々と最年少記録を更新していったが、この2021年度は19歳にして、ついに将棋界の頂点に立ってしまった。ライトノベル・漫画「りゅうおうのおしごと!」で知られる作家・白鳥士郎氏も度々、藤井竜王の快挙について、非現実の世界を現実が上回っているとSNSで発信し、これもまた注目を浴びている。強豪棋士たちをあっという間に抜き去った令和の天才棋士の“ラノベ超え”の強さを、人気作家は今どう感じているのか。

「新たに出てきた天才棋士」から、今や「将棋界最強棋士」に。小説、漫画でもわずか5年半でNo.1になるというストーリーは書きにくい。日々、文字で表現を続ける白鳥氏に改めて藤井五冠の印象を聞いても、まず出てくるのは「強いとしか言いようがない」というものだった。

白鳥氏 強いとしか言いようがないですよね。今後、八冠を全て制覇するかはわかりませんが、失冠をするイメージがないんですよ。しばらく五冠以上のままなんじゃないでしょうか。仮に今の状態が20年続いたとしても、まだ39歳。計算では100冠を超えていることになるので、ちょっと想像がつかない強さです。

今から26年前の2月、羽生善治九段(51)が当時7つだったタイトルを独占した時も、同じようなことが語られていただろうか。その羽生九段がタイトル数を99期まで増やしたこの時代に、新たに現れた天才棋士。デビュー以来の29連勝に始まり、次々と最年少記録を更新、昨年度はついにタイトルを取ったが、よもやその翌年に五冠にまでなっているとは、将棋界でも予想できた関係者は少なかったことだろう。

白鳥氏 藤井先生の棋力の伸びに、他の先生が追いつけていないように見えるんですよね。差が開いているような気がしてしまいます。通算の勝率は少し下がっているかもしれませんが、今年度はトップ棋士の豊島将之九段とも、たくさん番勝負をしました。超トップ棋士と当たり続けて、これだけの勝率(2021年度.8125)ですから、正直なところ藤井先生に追いつき追い越す、という人が、今いる棋士の中で出てくるのか…。ちょっと難しいんじゃないかと思ってしまうほどの一年でした。

今年出場した5つのタイトル戦は、渡辺明名人(棋王、37)と豊島将之九段(31)の2人と戦ったもの。竜王戦、叡王戦、王位戦で戦った豊島九段には、合計11勝3敗。王将戦、棋聖戦においては渡辺名人になんと合計7戦で全勝した。内容こそ好勝負も多くあったが、数字だけ見れば断トツ。競り合いに見えないのも無理はない。

本人がタイトル戦の最中に課題にあげていたのが序盤の戦い方だ。確かに終盤では他を寄せ付けない強さが際立つが、序盤においては相手にリードを許す場面も多かった。最先端の将棋ソフト(AI)同士の戦いにおいても、序盤は先手が7割から8割は勝つと言われてもいる。ところが藤井竜王は過去のインタビューで「お互いが最善を尽くせば序盤は互角だと信じている」という言葉を残している。

白鳥氏 豊島先生との戦いにしても、順位戦B級1組最終戦で佐々木勇気七段と対局された時も、序盤はリードをされていました。ただ「最善を尽くせば序盤は互角だと信じている」という発言は、将棋のゲーム性を信じていらっしゃるんだと思います。見えている結果を無視しているわけではないでしょう。ただし考えを貫いて、後手番でも先手を追随して、悪くならないように指していけば、中盤以降に追い抜ける。そういう戦い方を今後も貫かれるのか、今後気になるところですね。さらに序盤を研究して、そのまま突き放して勝つようなことをされるかもしれないですし。また、トップに立たれたことで、他の人たちは藤井戦に「この一番」として全力で向かってくる。それをどういなしていくのかにも注目です。

今年の7月で20歳。中学生でプロになったころに比べれば背も伸び、長時間対局を終えた直後には、無精髭も見えるようになった。ファンから「藤井くん」と呼ばれ続けていたところから、今や「藤井さん」「藤井先生」という方がしっくり来るようにもなってきた。ただ、思い出してみれば纏った雰囲気や言葉選びは、当時から大人びていた。

白鳥氏 私もインタビューをさせていただいたことがあるんですが、その当時から大人びていました。若い頃から、人柄としてはすごく成長されていた感じがするので、今もあまり印象が変わらないんですよ。2日制のタイトル戦が終わった後の会見で「ひげが伸びるようになったんだなあ」という驚きはありましたが(笑)。ずっと若いイメージだったもので。

今年は将棋での活躍とともに、周辺の情報もまた大きな話題になった。対局時に食べる「将棋めし」「おやつ」は、デビュー直後もテレビのワイドショーなどで紹介され、店頭に長蛇の列ができたり、売り切り続出になったりしたが、今年度も同じような現象がスケールアップして起きた。

白鳥氏 藤井先生が食べたものが、すごく話題になりましたし、地元の方々がすごく喜んでいましたよね。今までも藤井先生の食べ物が注目されることはありましたが、それだけが話題になることに、批判的な捉え方もありました。ですが、それを続けた結果が町おこしにつながるようになりました。それは本来、タイトル戦で各地を転戦する意義にも合っていると思うので、とてもいいことだと思うんですよね。もう将棋界を超えた人気者、有名人になられたと思います。

将棋の実力でも知名度でも、すっかり一番になった藤井竜王。来年度もまた“ラノベ超え”の快進撃が想像される。快挙達成の際には「りゅうおうのおしごと!」を期間限定で無料読み放題にもしたが、小説家としては次なる一手が悩ましい。

白鳥氏 もうラノベの世界を超えてしまっているんでね。こちらでも差が開いています(笑)。どうしましょうかね。八冠取ったら8巻まで無料読み放題、というのもなんだかしょぼい気がするので、倍の16巻にしましょうか。ちょうど4月に最新の16巻が出るもんで。

将棋界が盛り上がり、作品の知名度も上がるが、現実と作品とのギャップがまた開く。白鳥氏のうれしくも大変な日々は、藤井竜王が勝ち続ける限り、今後も続いていく。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

情報源:「りゅうおうのおしごと!」白鳥士郎氏が感じた藤井聡太竜王の“ラノベ超え”の強さ「しばらく五冠以上。失冠するイメージが湧かない」 | ニュース | ABEMA TIMES



 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

りゅうおうのおしごと!16 (GA文庫) [ 白鳥士郎 ]
価格:770円(税別、送料別)(2022/3/23時点)

 

楽天で購入

 

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

りゅうおうのおしごと!16 画集付き特装版 (GA文庫) [ 白鳥士郎 ]
価格:4950円(税別、送料別)(2022/3/23時点)

 

楽天で購入

 

 



結局、将棋フォーカスには出ないんだよな。


  

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

将棋世界 2022年 05月号 [雑誌]
価格:819円(税別、送料別)(2022/3/17時点)

 

楽天で購入

 

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

将棋世界 2022年 04月号 [雑誌]
価格:819円(税別、送料別)(2022/2/15時点)

 

楽天で購入

 

 


  

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

プロ棋士カラー名鑑2021 (扶桑社ムック)
価格:1815円(税別、送料別)(2021/4/2時点)

 

楽天で購入

 

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

令和3年版 将棋年鑑 2021
価格:5060円(税別、送料別)(2021/8/7時点)

 

楽天で購入

 

 

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

イメージと読みの将棋観 〜スター棋士は盤上に何を思う〜 [ 藤井聡太 ]
価格:1749円(税別、送料別)(2020/10/20時点)

楽天で購入