将棋界でとにかく長かった日 渡辺明名人、23時間を超える激闘の後日談を披露「タフな中川八段が研究会の途中で帰った」

将棋界でとにかく長かった日 渡辺明名人、23時間を超える激闘の後日談を披露「タフな中川八段が研究会の途中で帰った」 | ニュース | ABEMA TIMES

翌朝の9時台まで続いた順位戦


2022/03/04 09:04

3月3日に行われた順位戦A級、最終9回戦。例年、名人挑戦者やB級1組への降級者が決まる一斉対局ということもあり、その熱戦が深夜にも及ぶことから「将棋界で一番長い日」という表現をされる。今年も5局が午前9時から一斉に行われたが、この中で豊島将之九段(31)と菅井竜也八段(29)の一局が千日手指し直しになり、指し直し局が終わったのは日付が変わって4日の午前3時18分。千日手局の開始から数えて、休憩を挟み18時間18分の大激闘になった。ただ、将棋界にも上には上がいる。実に開始から終了まで23時間15分と、もう少しで丸一日経過という大記録が残っている。この一局について渡辺明名人(棋王、37)が後日談とともに説明した。

対局開始が午前10時、対局終了が翌日の午前9時15分。あと45分で「24時間将棋」になっていた戦いを繰り広げたのが行方尚史九段(48)と中川大輔八段(53)だ。2004年6月に行われた順位戦B級1組の対局は持将棋、千日手が1度ずつ成立。1回目の指し直しの時点で既に開始時間が翌日の午前2時過ぎ、2回目の指し直しでは午前5時を回っていた。都合3局目が終わった午前9時15分。当時奨励会員だった石田直裕五段(33)も「記録係で連盟に行ったら、まだ対局をやっていて対局の準備ができなかったんです」と、目撃談を披露した。

渡辺名人が語ったのは、この後だ。「将棋が終わった後に中川さんと行方さんで、築地に寿司を食いに行ったんですよね。それが昼間の10時か11時」。将棋史に残る徹夜の戦いを2人で振り返ったのか、腹を満たしてから帰路についた。ところがその翌日、中川八段には渡辺名人らと行う研究会の予定があった。

時間には間に合うように来たらしい。「中川さんは普通に10時に来て、将棋を指したんですが、昼ぐらいに『今日ダメだ、ごめん、疲れた』と言って帰りましたね。あんなにタフな人が、もう将棋にならないんですよ。『3人でやっておいて』みたいな感じで帰られました(笑)」。中川八段と言えば趣味は野球、空手も習い、険しい山にも挑む登山家として有名で、常に日焼けした顔は将棋界でも珍しい。このタフネスをもってしても、23時間以上戦ってから、中1日程度では再び将棋をまともに指せるほど回復できなかったようだ。

1局指せば、体重が2~3キロは落ちると言われるプロの将棋。持ち時間各6時間の順位戦ともなれば、午前10時から始まり、日付をまたぐことも比較的多いが、さすがに丸一日に届こうかという戦いのダメージは甚大で、まさに「将棋界でとにかく長かった日」となった。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

情報源:将棋界でとにかく長かった日 渡辺明名人、23時間を超える激闘の後日談を披露「タフな中川八段が研究会の途中で帰った」 | ニュース | ABEMA TIMES



 

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