40代棋士の逆襲 久保利明九段「タイトルを取ってきた時より劣っているとは思わない」AI研究×経験で永瀬拓矢王座に挑戦

40代棋士の逆襲 久保利明九段「タイトルを取ってきた時より劣っているとは思わない」AI研究×経験で永瀬拓矢王座に挑戦 | ABEMA TIMES

写真はJT杯の時のやつだな


2020.09.02 10:27

タイトル数を一気に増やした10年ほど前と比べても「劣っているとは思わないです」。それが先週、45歳の誕生日を迎えた久保利明九段の実感だ。トップ棋士との対局が続く中、今年度の成績は12勝5敗、勝率.7058(公表分のみ)と好調。9月3日から始まる王座戦五番勝負では、通算8期目のタイトルを目指し、永瀬拓矢王座(叡王、27)へと挑戦する。「自分の世代も、それこそ『羽生世代』の方々も、まだまだタイトルを取るぞと思ってやっていらっしゃる方がいっぱいいる。若手だけじゃないぞ、というところを見せていきたい」と、言葉も力強い。

振り飛車巧者、さらには「捌きのアーティスト」という異名を持つ久保九段。30代半ばに、棋王・王将で一気にタイトル獲得数を伸ばし、現在は7期だ。竜王戦1組(1組:10期)、順位戦B級1組(A級:13期)で、20代半ばから30代、さらには10代の藤井聡太二冠(18)が活躍する中でも、ベテランながら“現役バリバリ”という表現がぴったりだ。

若年層になるほどAI(将棋ソフト)を活用する、「AIネイティブ」な棋士が増える中、若手が絶対に手にできない経験を力とし「AIとのハイブリッド」で、棋力を養っている。「僕たちの世代は、自分たちで『これが最善手だ』と考えてきた。結果的には間違っているかもしれないけれど、自分で指し手を選択してきたという強みがある。そこでAIと融合すれば、僕らはさらに強くなっているんじゃないかと、個人的には思っています」と、はっきりと答えた。瞬時の計算能力こそ若手には劣るが、それを補って余りある研究と経験があれば「特に力が落ちたと感じたことはないし、まだまだ強くなれる」と確信している。

AIに限らず、ネットでも検索すれば、何でも探し当てることができる便利な世の中だ。ところが検索するにしても「どう検索すればわからない」人が増えていることも、また事実だ。何をどうすれば答えに近づけるのか。どんなワードを入れれば、求めるものが出てくるのか。ここはどれだけソフト、サービスが進化しても、人間が考えなくてはいけないところ。自分なりに仮説を立て、実戦で試し、正解か不正解かを検討する。自力で行ってきた分、問題点・課題点の解決は、一からソフトをなぞらえる棋士よりも、ベテランの方が秀でている可能性もある。

少し上の「羽生世代」で言えば、羽生善治九段(49)がタイトル100期へ近づく竜王戦挑戦者決定三番勝負で、同世代の丸山忠久九段(49)と対決中。また、順位戦ではフリークラス宣言した森内俊之九段(49)が若手有利と言われた超早指し戦「AbemaTVトーナメント」で、藤井二冠を含む若手をなぎ倒す圧巻の強さを見せた。「(森内九段は)もう普通にめちゃめちゃ強かったですよね」と久保九段も笑うほどだが、それだけ一昔前よりもベテランが再び輝く環境が整っているとも言える。

明日からの王座戦五番勝負は、将棋の研究に対して非常にストイックなことで知られる20代タイトルホルダー永瀬王座が相手。直近では将棋日本シリーズ JTプロ公式戦でもぶつかった。現在、40代のタイトルホルダーがゼロという状況を打破すべく、久保九段が経験と研究の二刀流で斬り込む。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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永瀬拓矢王座 vs 久保利明九段(棋譜を見る

9月3日 朝9時から対局開始
先後は永瀬二冠の振り歩先で決定


 



まずは先後、そして初戦を取るのはどっちだ?