渡辺明“新”名人、誕生!プロデビューから丸20年で悲願達成 三冠にも復帰/将棋・名人戦七番勝負

渡辺明“新”名人、誕生!プロデビューから丸20年で悲願達成 三冠にも復帰/将棋・名人戦七番勝負 | ABEMA TIMES

99手 6四馬まで、▲渡辺明二 の勝ち


2020.08.15 17:54

将棋の名人戦七番勝負第6局が8月14、15日の2日間、大阪府大阪市の関西将棋会館で行われ挑戦者の渡辺明二冠(36)が、豊島将之名人(竜王、30)に99手で勝利し、シリーズ成績4勝2敗で名人獲得に成功した。竜王、棋王で永世称号の資格を持つ名棋士が、2000年4月のプロデビューから丸20年となった年に悲願を達成。36歳3カ月での新名人は歴代4位の年長記録となる。

ついに念願叶っての名人獲得だ。3勝2敗とタイトルに王手をかけて臨んだ第6局は、得意としている矢倉で決着をつけにいった。後手番の豊島名人が積極的な姿勢を見せる中、時間をしっかりかけて対応。形勢互角のまま1日目の終了を迎えた。2日目に入り、難解な中盤で少しずつリードを積み上げると、終盤に向けては昼食休憩を終えた直後に勝負を決めに行く決断の一手。豊島名人から反撃も受ける中でも、見つけた勝ち筋を的確にたどり、快勝で名人の座を手に入れた。

対局後、渡辺二冠は名人となったことに「初挑戦だったこともあって、意識することはなかったので、ちょっと実感はないですね。ちょっと自分には縁がないなと思っていたので、そういう意味でも実感がないですね」と噛みしめるように答えると、今後については「タイトル戦はもう今年はないので、名人戦の前にタイトル戦が続いていたこともあるので、少し休んで次に備えたいです」と語っていた。

竜王11期、棋王8期など、通算でタイトル25期を誇ってきた渡辺二冠だが、ここまで名人挑戦は一度もなかった。2017年度には勝率が5割を切る不振で、8期連続だった順位戦A級からB級1組に降級もした。それでも見事な復活を遂げ、2018年度のB級1組で全勝しA級復帰を果たすと、2019年度のA級は史上4人目となる全勝で挑戦権を獲得。7月に藤井聡太棋聖(18)に棋聖を奪われるまで三冠を保持していたこともあり、2019年度の将棋大賞・最優秀棋士賞を受賞し、“現役最強”とも呼ばれていた。今回の名人獲得で再び現在唯一の三冠保持者となり、その名も取り戻すビッグタイトルの獲得となった。

◆渡辺明(わたなべ・あきら) 1984年4月23日、東京都葛飾区出身。所司和晴七段門下。2000年4月に四段昇段、プロ入りを果たし、15歳11カ月で史上4人目の中学生棋士となった。2004年度に竜王で初のタイトルを獲得すると、そこから9連覇し永世竜王の初代有資格者に。8連覇中の棋王でも永世称号の資格を持ち、タイトル通算26期は歴代5位、現役3位。一般棋戦は優勝11回。九段昇段の最年少記録(21歳7カ月)、最速記録(5年7カ月)を持つ。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

情報源:渡辺明“新”名人、誕生!プロデビューから丸20年で悲願達成 三冠にも復帰/将棋・名人戦七番勝負(ABEMA TIMES) – Yahoo!ニュースコメント

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17:38
渡辺二冠が勝利

挑戦者の渡辺二冠が豊島名人に99手で勝ち、対戦成績4勝2敗で初めて名人位を獲得した。36歳3カ月での初獲得は史上4番目の年長記録となる。

渡辺挑戦者は東京都葛飾区出身で、2000年にプロ入り。史上4人目の「中学生棋士」と注目された。04年12月に初タイトルの竜王を獲得。05年には竜王2期獲得により史上最年少(21歳7カ月)で最高位の九段に昇った。08年には初代「永世竜王」の称号を、17年には「永世棋王」の称号をそれぞれ獲得。これまでのタイトル獲得は通算25期(竜王11期、王座1期、棋王8期、王将4期、棋聖1期)にのぼる。

感想戦に臨む渡辺明挑戦者(左)と豊島将之名人=2020年8月15日午後6時7分、大阪市福島区、角野貴之撮影
感想戦に臨む渡辺明挑戦者(左)と豊島将之名人=2020年8月15日午後6時7分、大阪市福島区、角野貴之撮影

ただ、名人挑戦は今回が初めて。7月に藤井聡太棋聖(18)に棋聖戦五番勝負で敗れ、名人戦開幕時の三冠から二冠になっていたが、名人奪取で自身3度目の三冠達成となった。

初防衛を目指したものの敗れた豊島名人は、竜王のみの一冠となった。(佐藤圭司)

渡辺二冠「5二歩、よさそうかなと」

勝った渡辺二冠の対局後の一問一答は次の通り。

――本局について。1日目の感想は。

そうですね……。ちょっと難しい展開にしてしまったので、時間を使うことになってしまって。そういった意味でもあまり成算はなかった。

――形勢については。

互角で収まる布陣をめざしていたんですけど。指しかけのところがまずいように思っていた。

初めて名人位を獲得し、記者会見に臨む渡辺明新名人=2020年8月15日午後7時7分、大阪市福島区、角野貴之撮影
初めて名人位を獲得し、記者会見に臨む渡辺明新名人=2020年8月15日午後7時7分、大阪市福島区、角野貴之撮影

――封じ手直後、予想通りだったか。

封じ手は手が広いので。どんな変化になるかわからないですけど。待たれていてもどう指していいかわからなかった。

――時間は使わなかった。

攻められ方としては2通りくらいだったので。攻められたときの対応は考えていた。

――良くなったと思ったのはどのあたり。

▲5二歩成と、と金になって、見た目がちょっとよさそうかなと思っていました。

――終盤、▲6三角に39分など慎重に行くという感じだった。

詰む詰まないの展開が多いので、その辺をちょっと確認していたというか。

――振り返ると、難しい序盤から中盤抜け出したという感じか。

そうですね。1日目うまくバランスがとれていたので。それで2日目になってちょっと好転したかなという感じ。

名人位を獲得した渡辺明挑戦者=絵・桑高克直
名人位を獲得した渡辺明挑戦者=絵・桑高克直

――この局はどのような気持ちで迎えたか。

先週からあまり間がなかったので、余計なことは考えず作戦だけ考えて今日まで来たかなという感じです。

――今年の名人戦は変則的。4、5月と対局がなく、棋聖戦と並行した。七番勝負を終えての感想は。

4月からもともとは始まるというところで、2回延期になったり。そう考えると正味5カ月ぐらい七番勝負のことを考えていた。そういう意味ではすごく長い戦いだった。

――内容面では。

初めてのことも多かったが、まずまず指せたのかなという感じですかね。

――初挑戦で初めて名人。名人を名乗ることについて実感は。

初挑戦だったことをあまり意識することはなかった。実感はない。

――「名人になることを諦めた」とインタビューで語った時期もあった。

自分には縁がないのかなと思っていたので。そういう意味でもやっぱり、あまり実感はない。

――これでタイトルが三つになった。今後どういうことを考えながら指していきたいか。

タイトル戦は今年はもうない。名人戦に入る前にタイトル戦がつづいていたところもあるので、ちょっと休んで次に備えたい。

――七番勝負を通じて、いい将棋を指せたという充実感、手応えは感じるか。

手応えというか、きつい将棋が多かった。やっていてきつい場面が多かったなと、振り返るとそういうところが。

――そういう将棋を勝てた。そこへの充実感は。

早めに苦しくする将棋も多かったので、2日間きつい時間が長かった将棋も多かった。やっぱり大変だったというのが振り返って思うこと。

豊島名人の対局後の一問一答は次の通り。

豊島名人「実力的なところが足りなかった」

――1日目、時間を使わなかった。作戦通りか。

王位戦で出た形だったので、少し考えて来てはいた。

――指しかけのあたりではどのように。

難しいのでよくわからなかった。

――封じ手の後、1晩考えたと思うが。

▲5三歩を良いタイミングで打たれてしまったので良くなかったのかな。

――あの辺で誤算があった?

あのタイミングで▲5三歩を打たれるのをちょっと軽視していた。

――そのあと、もう少しこうしていればという手は。

7三の桂を取られる展開で我慢していれば……。それも結構悪いと思うんですけど。粘れていたのかもしれない。

――難しい終盤戦だったと思うが。

いや、ちょっとだめなのかなと思っていました。

――中盤の誤算が痛かった?

そうですね、はい。あと△3一玉のときに▲5二歩成とされて▲4一銀がきつかった。歩成りじゃなくて▲2二歩なのかなと思っていて、△3一玉と寄って考えられているところで歩成りが厳しいなと思いました。

――2勝4敗という結果を振り返って。

ちょっとさえない内容が多かった。勝った局も決め損なったりすることが多かった。全体的に押されていた。

――4、5月と対局がなく、豊島さんの場合は叡王戦などのスケジュールも厳しかったか。

準備できる時間が長かったので。調整は難しかったが同じ条件でしていますし。準備した作戦はわりとうまくいったようなことが多かった気がする。その後の実力的なところがちょっと足りなかったかなと思う。

――中終盤、対局不足が響いたか。

最初はそういうところも心配していましたけど、結局たくさん対局するようになってからもあまり内容が良くなかったので。あまり関係ないかな。

――この1年を振り返ってどうか。

良い経験ができたと思うので、これから生かしていけたら。

――今後どのような将棋を指していきたい。

叡王戦を戦っているところですけど、次まで時間が空くので。疲れを取って、それでどうなるかやってみるしかない。あとは実力の至らない部分があるので、時間をかけて。

――渡辺二冠と対局して感じたことは。

考えていない手を指されることも多かった。勉強になった。

村山七段の解説
勝負を分けた一手

互角だった1日目から、勝負を分けた渡辺二冠の一手とは。間違えば頓死もあり得た激戦を、終局後に副立会人の村山慈明七段が振り返った。

「先手の渡辺二冠が流れを引き寄せ、後手玉を仕留める一手になりました。渡辺二冠らしい勝ち方、快勝と言えます」(中村真理子)

情報源:【詳報】中学生棋士、36歳で悲願 渡辺二冠が新名人に:朝日新聞デジタル


2020年8月15日 17時42分

第78期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛)の第6局の2日目が15日、大阪市福島区の関西将棋会館で指され、挑戦者の渡辺明二冠(36)が豊島将之名人(30)=竜王とあわせ二冠=に99手で勝ち、対戦成績4勝2敗で初めて名人位を獲得した。36歳3カ月での初獲得は史上4番目の年長記録となる。

今期の名人戦は、コロナ禍に伴い、例年より2カ月遅れの6月に開幕した。第1局から終盤勝負の接戦が続いた。

渡辺挑戦者は東京都葛飾区出身で、2000年にプロ入り。史上4人目の「中学生棋士」と注目された。04年12月に初タイトルの竜王を獲得。05年には竜王2期獲得により史上最年少(21歳7カ月)で最高位の九段に昇った。08年には初代「永世竜王」の称号を、17年には「永世棋王」の称号をそれぞれ獲得。これまでのタイトル獲得は通算25期(竜王11期、王座1期、棋王8期、王将4期、棋聖1期)にのぼる。ただ、名人挑戦は今回が初めて。7月に藤井聡太棋聖(18)に棋聖戦五番勝負で敗れ、名人戦開幕時の三冠から二冠になっていたが、名人奪取で自身3度目の三冠達成となった。

初防衛を目指したものの敗れた豊島名人は、竜王のみの一冠となった。(佐藤圭司)

情報源:渡辺二冠、初めて名人獲得 史上4番目の年長で悲願達成(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:渡辺二冠、初めて名人獲得 史上4番目の年長で悲願達成:朝日新聞デジタル


2020年8月15日 17時43分

将棋の第78期名人戦7番勝負第6局2日目が15日、大阪市福島区の関西将棋会館で指され、挑戦者・渡辺明2冠(36)=棋王・王将=が、後手の豊島将之名人(30)=竜王=を99手で破り、4勝2敗として初挑戦で名人を奪取した。

1日目の14日に豊島が封じた66手目の△6三金から再開され、昼食休憩後から渡辺が攻勢をかけて流れを優位にした。

現役最強とも称される渡辺だが、名人への道のりは長かった。15歳11か月でのプロ入りから20年4か月。36歳3か月での名人初獲得は、米長邦雄(49歳11か月)、加藤一二三(42歳6か月)、升田幸三(39歳4か月)に続く歴代4位の年長記録だ。

先月16日に藤井聡太七段(18)に棋聖を奪われ、2冠に後退したが、わずか1か月で悲願の名人位を獲得し、再び現役最多の3冠に。タイトルは永世竜王、永世棋王、王将、王座、棋聖に加えて6つ目の獲得となった。

情報源:渡辺明新名人誕生! 36歳3か月での獲得は歴代4位の年長記録(スポーツ報知) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:渡辺明新名人誕生! 36歳3か月での獲得は歴代4位の年長記録 : スポーツ報知


2020年8月15日20時41分

将棋の第78期名人戦7番勝負の第6局は14、15の両日、大阪市の関西将棋会館で行われ、挑戦者で先手の渡辺明2冠(36)が豊島将之名人(30)を99手で破り、対戦成績を4勝2敗として名人位を初獲得した。

渡辺は名人戦初登場で、36歳3カ月での新名人は歴代4位の年長記録となった。7月に藤井聡太棋聖(18)に棋聖を奪われ、2冠に後退したが、王将、棋王と併せて現役最多の3冠に復帰した。

終局後のインタビュー。渡辺は「まだ実感がない。新聞とかを見て、少しずつ実感していくのかな。ピンとこないところがある」と感慨深げに話した。

東京都出身の渡辺は、00年に15歳でプロ入りし、史上4人目の中学生棋士に。20歳のとき、初タイトルとなる竜王を奪取。10年、初めて順位戦最高位のA級に昇級したが、結果を残せず、18年には8期守ったA級からB級1組に陥落。どん底を味わった。それでも同組で12戦全勝でA級に復帰し、今期は9戦全勝で念願の挑戦権を手にした。まさにV字回復だった。

名人戦への挑戦権を争うA級在籍経験がない史上5人目の中学生棋士の藤井聡太棋聖(18)を除けば、これで中学生棋士4人が名人を獲得した。藤井ら若い世代の波も押し寄せる。渡辺は「少し休んで次に備えたい」と話した。【松浦隆司】

情報源:渡辺新名人3冠復帰、どん底B級陥落からV字回復(日刊スポーツ) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:渡辺新名人3冠復帰、どん底B級陥落からV字回復 – 社会 : 日刊スポーツ


2020年8月15日 20時39分

将棋の八大タイトルの1つ、「名人戦」の七番勝負で、挑戦者の渡辺明 二冠がタイトルを持つ豊島将之 二冠を破って自身初となる「名人」のタイトルを獲得し、現在の棋士で最多の「三冠」に返り咲きました。

新型コロナウイルスの影響で開幕が2か月延期された第78期名人戦の七番勝負は、タイトルを持つ豊島将之 二冠(30)に、初めての名人挑戦となる渡辺明 二冠(36)が挑み、ここまで渡辺二冠が3勝2敗としてタイトル獲得まであと1勝に迫っていました。

14日から大阪の関西将棋会館で行われた第6局は、中盤以降、渡辺二冠がリードする展開となり、15日午後5時38分、99手までで豊島二冠を投了に追い込み、渡辺二冠が4勝2敗で「名人」のタイトルを奪いました。

渡辺さんは、平成16年に20歳で「竜王」を獲得して以来、これまでに通算25期のタイトルを獲得し、長く、トップ棋士として活躍していますが、「名人」を獲得するのは今回が初めてです。

また、先月、棋聖戦の五番勝負で藤井聡太 棋聖(18)にタイトルを奪われて「二冠」に後退していましたが、今回の名人獲得で、1か月ぶりに現在の棋士で最多の「三冠」に返り咲きました。

対局のあと渡辺さんは「名人は自分に縁がないタイトルだと思っていたので、まだ実感がありません。ことしはほかのタイトル戦もないので、ちょっと休んで次に備えたいと思います」と話していました。

一方、敗れた豊島さんは「さえない内容の将棋が多く、全体的に押されてしまった。考えていない手を指されることが多く、勉強になりました」と話していました。

情報源:将棋 渡辺二冠が「名人」初獲得 再び「三冠」に | 将棋 | NHKニュース


2020/08/15 20:39

将棋の第78期名人戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の七番勝負第6局が14、15日、大阪市福島区の関西将棋会館で行われ、挑戦者の渡辺明二冠(36)(棋王・王将)が豊島将之竜王・名人(30)に99手で勝ち、シリーズ4勝2敗で自身初の名人位を獲得した。

対局は矢倉の戦型になり、中盤以降、巧みに優位を築いた渡辺二冠が相手に反撃機を与えず、的確に寄せて大一番をものにした。7月に藤井聡太七段(18)に棋聖位を奪われた渡辺二冠は、これで再び三冠になった。終局後「(名人位獲得の)実感はまだない。きつい将棋が多く、大変なシリーズでした」と話した。

豊島竜王・名人は、昨年初めて獲得した名人位を1期で失った。

情報源:渡辺明二冠が初の名人位に…将棋の第78期名人戦 : 囲碁・将棋 : ニュース : 読売新聞オンライン


2020年8月15日 20時43分(最終更新 8月15日 20時58分)

プロデビューから20年、風貌が似ている超能力を持つ漫画の主人公から転じた「魔王」の異名で呼ばれる実力者がついに頂点に立った。関西将棋会館(大阪市福島区)で14、15日に指された第78期名人戦七番勝負第6局は、挑戦者の渡辺明王将(36)が豊島将之名人(30)を降し、世襲から実力制に移行後、15人目の名人となった。就任年齢は4番目の年長で、獲得までの年数も4番目に長い。既にベテランの域にある新名人は、これからどんな戦いを見せるか。藤井聡太棋聖(18)を筆頭に、世代交代をめぐる戦いもますます激しくなりそうだ。

渡辺は史上4人目の中学生棋士として鳴り物入りでデビュー。六段時代の2004年に20歳で初タイトルの竜王を獲得した。初戴冠以降、無冠になったことがない。

しかし、名人戦・順位戦では苦労した。一番下のC級2組から名人戦の挑戦者を決めるA級にたどりつくまで10年を要し、そのA級でも、挑戦権を得ることもないまま8期目でB級1組に陥落した。渡辺と付き合いが深い村山慈明七段(36)は「順位戦は持ち時間が6時間と長く、手番も事前に決まっている。先手番が研究を生かしやすく、渡辺さんは後手番の将棋で苦労していた印象だ」と話す。

16年には佐藤天彦九段(32)が28歳で、昨年は豊島が29歳で名人位をつかんだ。渡辺は「最初にA級に上がったときは、メンバーの中でも断然若かったので、名人戦に出るチャンスはあるかなと思っていた。しかし、後輩が名人戦に出るようになり、名人戦への意識が遠のいていった」と当時を振り返った。

それでも名人位はすべての棋士が憧れる特別なタイトル。名人位を奪取した直後の記者会見では「普段通りには決断できないなど、一手一手の重みは感じた。力みみたいなものは当然あった」と抱えたプレッシャーの大きさを明かした。

今期の名人戦は新型コロナウイルスの感染拡大で日程が大きく変更され、渡辺、豊島ともに、二つのタイトル戦を並行して戦うハードスケジュールになった。渡辺は7月に藤井七段に棋聖を奪われたが、直後の名人戦第4局に勝ってスコアをタイに戻した。第5局では苦しい展開をはね返し、第6局は得意の矢倉で退けた。

一方、名人位の防衛に失敗した豊島。最後は渡辺の指し手に19分考えた末、次の手を指さずに投了した。終局後、「さえない内容の将棋が多かった」と肩を落とした。永瀬拓矢叡王(27)に挑戦中の叡王戦七番勝負でもカド番に追い込まれており、正念場の戦いが続く。【新土居仁昌】

情報源:「魔王」渡辺、将棋界頂点に 縁遠かった名人位、36歳でついに – 毎日新聞


豊島将之名人に渡辺明二冠が挑戦する、第78期名人戦七番勝負第6局が、8月14・15日(金・土)に、大阪府大阪市「関西将棋会館」にて行われ、渡辺二冠が99手で豊島名人に勝ち4勝目を挙げ、名人を奪取しました。自身初の名人獲得となります。

情報源:渡辺明二冠が豊島将之名人に勝ち名人位を奪取 第78期名人戦七番勝負第6局|将棋ニュース|日本将棋連盟




渡辺明二冠 vs △豊島将之名人(棋譜DB

99手 6四馬まで

▲渡辺明二 の勝ち



 



渡辺二冠が名人奪取成功、4人目の中学生棋士名人誕生。