対局室を検分する木村一基王位(右)と藤井聡太棋聖=3日午後、神戸・有馬温泉の旅館「中の坊瑞苑」(撮影・後藤亮平)

王位戦第3局前に記者会見 両対局者の一問一答 

第61期王位戦 七番勝負第第3局1日目 木村一基王位 vs 藤井聡太棋聖
8月4日、5日に行われます、対局開始は午前9時
対局場は「中の坊瑞苑」、立会人は「淡路仁茂九段」
藤井聡太棋聖の先手



2020/8/3 21:08

対局室を検分する木村一基王位(右)と藤井聡太棋聖=3日午後、神戸・有馬温泉の旅館「中の坊瑞苑」(撮影・後藤亮平)
対局室を検分する木村一基王位(右)と藤井聡太棋聖=3日午後、神戸・有馬温泉の旅館「中の坊瑞苑」(撮影・後藤亮平)

木村一基王位(47)がベテランの意地を見せるか、初タイトル獲得の勢いで藤井聡太棋聖(18)が連勝を3に伸ばすか。注目の将棋の第61期王位戦7番勝負(神戸新聞社主催)の第3局を前に、両対局者が記者会見で意気込みを語った。

■木村王位

-前回対局から3週間あいた。

「2局目は悔しい逆転負けを喫したが、しっかり切り替えてきた。幸い、この間に他の棋士との対局があり気分を変えられた。連敗はしたが、いい面が出せたところもある。前向きにいきたい」

-17歳11カ月で最年少タイトルを獲得した藤井棋聖の印象は。

「大変な偉業だと思う。周囲はいつか取るだろうと思っていたようだが、私もその1人。これまで2回対局したが、よく考える棋士と感じた。その分、ミスも少ない」

-挽回への対策は。

「将棋はちょっとした積み重ねが大事だと痛感している。一気に2勝、3勝挽回できるわけではないので、まずは明日、しっかり指したい。温泉は好きで、有馬は関東にはない独特の湯が楽しみ。今夜も入って、リラックスしたい」

■藤井棋聖

-初タイトルの棋聖獲得後の第3局になる。

「少し落ち着いたが、自分としては、これまでと変わらない姿勢で臨みたい。(王位戦の)第2局からしばらく時間があいたので、第3局に向けての準備もしっかりでき、いい状態で迎えられた」

-木村王位の印象は。

「これまでの2回の対局で、こちらの気付かない力強い攻撃をされる場面が多かった。こちらも第3局以降、その辺りを勉強して戦いたい」

-これまでの対局を振り返って。

「2日続けての対局で、体力面を含めいい経験をさせてもらっている。成果もつかめてきたところ。(棋聖戦など)合間にも貴重な対局を経験し、接戦もあった。今回はそれを生かしたい」

-有馬温泉での対局は初めて。

「子どものころに来たことがあるが、あまり記憶にない。対局中に温泉に入れるのは、これまでにはなかったので楽しみにしている。また神戸は谷川浩司先生の地元。いい印象がある。温泉でリラックスし、集中力を高めて明日からの対局に臨みたい」(津谷治英)

情報源:神戸新聞NEXT|総合|王位戦第3局前に記者会見 両対局者の一問一答 


2020年8月3日 20時57分

抱負を語る藤井聡太棋聖
抱負を語る藤井聡太棋聖

将棋の藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に挑戦している第61期王位戦7番勝負の第3局が4~5日に神戸市で行われる。両対局者は3日、対局場となる有馬温泉の老舗旅館「中の坊瑞苑(ずいえん)」での検分に臨んだ後、会見にそれぞれ出席した。

藤井棋聖の質疑応答は以下の通り。

―第2局から半月ほど経ちました。

「少し時間が経ちましたので、その間に準備ができましたし、良い状態で明日は臨めるのではないかなと思います」

―2局を指して、木村王位の印象は。

「ここまでの2局で力強い好手を指されることが多く、勉強させていただいたものがあるので、第3局はより良いものを出せたらなと思います」

―棋聖獲得からも半月ほど経って。

「半月くらい経ちましたけど、これまでと変わらず対局に臨めているのかなと思います」

―ホテルでの対局はもう経験されましたが、旅館では初めてになります。

「今回は有馬温泉での対局ということで、温泉が好きなので楽しみにしていました。(検分で入室した)対局室も落ち着いた雰囲気で、気が引き締まる思いがしました」

―兵庫県や神戸の思い出は。

「神戸は(幼少期から憧れてきた)谷川(浩司九段)先生の出身地として有名で、イベントで谷川先生とご一緒させていただいたことが思い出深いです」

―明日への意気込みを。

「2日制ですので、明日明後日と集中して良い将棋を指せるように頑張りたいと思います」

―先程「温泉が好き」と…。他の温泉地にも行かれたことが…?

「自分は詳しくないのですが、有馬温泉は家族旅行で来たことがあります。当時まだ自分は2歳くらいであまり記憶がないので、今回は楽しみにしていました」

―温泉に入ればリラックス効果もあるのでは。

「対局直後に温泉に入ることはこれまでなかったので少し分からないですけど、温泉に入ってリラックスして良い集中ができればと思っています」

―2日制への慣れは。第1局の局後は疲れた様子にも伺えましたが。

「2日制を王位戦で2局経験して、そのあたりの感覚がつかめてきたのかなと思っております。第3局で生かしていけたら」

―第2局の時よりも新型コロナウイルスの感染は拡大している。

「大変な状況ではありますけど、関係者の方々の尽力で対局を指せるのは棋士として非常にありがたいことと感じています。期待に応えられるような将棋を精一杯指したいなと思います」

―温泉の話題が続きますが、入浴時のこだわりなどは…。

「自分では考えたことがなかったので、これから研究を深めていければと思います」

―有馬温泉と言えば、豊臣秀吉が愛したことでも知られる。藤井棋聖が抱いている秀吉のイメージとは。

「予想しない質問で(笑い)…そうですね。豊臣秀吉は同じ愛知県出身で…非常に戦略家という印象を持っています」

―しかし信長の方が好きらしいですよね。

「ええ…そういうことでお願いします(笑い)」

―第3局も封じ手が注目されます。

「第2局まで封じ手で木村王位や関係者の方にご迷惑をお掛けしたので、反省を生かして、第3局はしっかりできればと思います」

情報源:藤井聡太棋聖 王位戦第3局前日会見・質疑応答全文「豊臣秀吉は非常に戦略家」(スポーツ報知) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:藤井聡太棋聖 王位戦第3局前日会見・質疑応答全文「豊臣秀吉は非常に戦略家」 : スポーツ報知


2020年8月3日 21時14分

抱負を語る木村一基王位
抱負を語る木村一基王位

将棋の藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に挑戦している第61期王位戦7番勝負の第3局が4~5日に神戸市で行われる。両対局者は3日、対局場となる有馬温泉の老舗旅館「中の坊瑞苑(ずいえん)」での検分に臨んだ後、会見にそれぞれ出席した。

木村王位との質疑応答は以下の通り。

―第2局から約3週間空いた。どのような準備を。

「第2局は大逆転負けして、痛いところではあったのですが、良い面も少し出ましたので前向きな考え方もできると思いました。あらためての後手番で作戦も変わるので、切り替えて臨むようにします」

―先後で1局ずつ指して、藤井棋聖の印象は。

「しっかりよく長く考える、ミスの少ない棋士だなと感じます」

―第2局の後に「藤井七段」から「藤井棋聖」に。

「(史上最年少タイトル獲得)記録を作られて大変な偉業だと思います。いつかは(タイトルを)取るなと同僚のたくさんの棋士からは見られていて、私もその一人でした。ですので、それ(タイトル獲得)によって(自分が)変わることはありません。同じように全力でぶつかっていくだけだな、と考えております」

―1年ぶり5回目の有馬対局。どのような場所だと。

「有馬温泉はここにしかない泉質でもありますので、大変楽しみにしておりました。いつも快適な対局場を用意していただいて、大変ありがたく感じておりますし、コロナの影響があっても予定通り開催できたことをありがたく思っております。出来れば良い内容の将棋を指して感謝をお返ししたいなと思っております」

―有馬温泉の効果は。

「快適ですねえ。だから今回も楽しみにしております。今晩入りますよ。(鉄分や塩分が豊富に含まれた茶褐色の)金泉が好きですね。独特なので。関東では入れません」

―あらためて意気込みを。

「番勝負に何度か出させていただいて感じていることは、ちょっとした積み重ねがとても大事だということ。スコアとしては苦しいですが、いっぺんに2局も3局も勝つわけにはいきませんので、特に明日、明後日を大事に指したいと思います」

―第2局では封じ手用紙をチャリティーで提供することを提案されました。その思いとは。

「将棋というものが(誰かの)助けになるようなことはなかなか少ないですし、こういった中(コロナ禍)でも開催していただくことに大変感謝しておりますので、何らかの形で何か出来ないかと考え、思いついたものです。せめて何か出来ればという思いでしたが、ご快諾いただき、迅速な運びとなりました。感謝申し上げます。が、まだオークションには時間がどうしてもかかるようで、また改めてご報告させていただきたいです」

―連敗からの気持ちの切り替えは。

「簡単に言えば忘れることなんですけど、簡単には難しいですよね。ただ、(第3局までの間に)対局相手が変わることで思考の仕方も変わりますので、転換にはなりました。(第2局では)ミスがあったので反省という意味では、きちんと覚えていなくちゃいけませんけれど、そういったものを踏まえつつ、前向きに取り組んで来ました」

―第2局は藤井七段、今日の検分は藤井棋聖。盤を挟んだ印象の違いは。

「あまりなかったです。彼は彼です。違いは全くなかったです」

―有馬対局での4局(2勝2敗)を振り返って。

「内容は全部覚えていますけど、負けた時は大差で、勝った時は僅差でした。ただ、いずれも決着に関わるものではありませんでしたので、プレッシャーも感じずのびのび指せた印象です」

―昨年は285手の激闘で、初タイトル獲得への大きな1勝を挙げた。

「豊島(将之竜王・名人)さんに粘られ、タイトル戦での最長手数という記録が残ったことを覚えています。去年は4局目に2勝2敗にできて少しホッとした記憶がありますが、分かりやすい勝ちを逃した反省もあります。ハッキリ覚えているのは、対局が立て込んでいてゆっくりできず、すぐに帰ったことですね」

―明日に向けて。

「持っている力を出せるよう、一生懸命頑張りたいです」

情報源:木村一基王位 王位戦第3局前日会見・質疑応答全文「有馬温泉は関東では入れない泉質」(スポーツ報知) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:木村一基王位 王位戦第3局前日会見・質疑応答全文「有馬温泉は関東では入れない泉質」 : スポーツ報知


記者会見

検分後に記者会見が行われました。

■木村一基王位へのインタビュー

── 前局から3週間ほどを空けて第3局の開催になりました。どのような準備をされましたか?

木村 第2局は大逆転負けをし、痛いところではありましたが、よい面も少しですが出ましたので、その点は救いと言いますか、前向きな考え方ができるようにはなりました。第3局は改めて後手番で、作戦もガラッと変わってきますので、そういったことも切り替えて臨むようにしました。

── 先後1局ずつ指し終えて、藤井棋聖の印象は?

木村 第2局でも同じようにお答えしましたが、よく考えるなあ、しっかり考えるなあと感じました。そういう点では、ミスの少ない棋士だと感じました。

── 藤井棋聖が初タイトルを獲得されましたが、木村王位はどのように見ていましたか?

木村 (史上最年少タイトル獲得の)記録を作ったことは大変な偉業だと思います。ただ、いつかは取るだろうと同業のたくさんの棋士が見ていて、私もそのひとりでしたし、特にそれによって変わるということはありません。第1局、第2局と同じように全力でぶつかっていくだけだと考えております。

── 神戸、有馬温泉の対局について。

木村 有馬温泉は、ここにしかない泉質ですので楽しみにしておりました。神戸新聞社さまには、いつも快適な対局場を用意していただき、こういうコロナの影響があっても予定どおり開催できたことをありがたく思っております。できればよい内容の将棋を指して、感謝をお返ししたいと思っております。

── 改めて第3局への意気込みをお願いします。

木村 番勝負に何度か出させていただいて、ちょっとした積み重ねがとても大事だと感じました。スコアとしては苦しいですが、いっぺんに2局、3局と勝てるわけではありませんので、1局1局、特に明日、明後日を大事に指したいと思います。

■藤井聡太棋聖へのインタビュー

── 前局から3週間ほど空けて第3局の開催になりました。

藤井 第2局からしばらく経ちましたので、その間に第3局に向けての準備もできましたし、よい状態で臨めるのではないかなと思っています。

── 先後1局ずつ指し終えて、木村王位への印象は?

藤井 ここまでの2局で、こちらが気づかないような力強い好手を指される場面が多かったので、第3局以降も、そういった感覚、指し手を勉強して、よりよい内容にしていければと思います。

── 棋聖獲得から半月ほどが経ちました。

藤井 棋聖という立場になりましたが、自分としては、これまでと変わらず対局にも臨めているかなと思います。

── 今回は温泉地の旅館での対局になります。雰囲気や印象は?

藤井 今回は有馬温泉での対局で、自分としては温泉が好きなので楽しみにしていました。先ほど検分のほうで対局室を見させていただきましたが、非常に落ち着いた雰囲気で、明日に向けて気が引き締まる思いでした。

── 兵庫県や神戸にまつわる思い出、エピソードはありますか?

藤井 神戸は谷川(浩司九段)先生の出身地として有名で、自分も神戸のイベントで谷川先生とご一緒させていただいたことが思い出深いです。

── 改めて意気込みを聞かせてください。

藤井 王位戦は2日制なので、明日、明後日と集中して、よい将棋が指せるように頑張りたいと思います。

情報源:王位戦中継Blog : 記者会見


木村一基王位に藤井聡太棋聖が挑戦する第61期王位戦七番勝負は、第3局が8月4・5日(火・水)に兵庫県神戸市の「中の坊瑞苑」で行われます。

両者はこれまでに2回対戦があり、藤井棋聖の2勝0敗です。今期王位戦で挑戦者の藤井棋聖が開幕から2連勝しています。

王位戦七番勝負の模様は、王位戦中継サイトABEMA、及び日本将棋連盟ライブ中継でご覧いただくことができます。

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現在の七番勝負の対戦成績



藤井聡太棋聖 vs △木村一基王位(棋譜を見る

藤井聡太棋聖の先手


 



このまま、藤井聡太棋聖が王手をかけるか、木村一基王位が1勝返すか。