(大志 藤井聡太のいる時代)鮮烈編:3 強豪女子、丁寧な感想戦「うれしかった」:朝日新聞デジタル

ふむ・・・


2019年12月15日05時00分

記念対局に臨んだ藤井聡太七段(右)と野原未蘭さん(左)=2018年12月、野原さん提供
記念対局に臨んだ藤井聡太七段(右)と野原未蘭さん(左)=2018年12月、野原さん提供

「自分にとっては雲の上の存在。緊張しました」

アマチュア将棋の女性大会で活躍する高校1年の野原未蘭(みらん)(16)=富山市=は、藤井聡太七段(17)との対局を鮮明に記憶している。

2018年12月。女性大会での実績を認められた野原は関西将棋会館(大阪市)で、同年の新人王戦を制した藤井との記念対局に臨んだ。新人王戦を主催するしんぶん赤旗が企画した。

藤井が角抜きで戦う「角落ち」のハンデがあったが、野原は「勝てるとは思っていなかった。自分らしく指して、いい勝負になればと考えた」。敗れたものの、その言葉通りに積極的な戦いを繰り広げた。藤井は、「定跡にとらわれない力強い将棋だと感じた」と振り返る。

野原は、あることに驚いたという。プロの指導を受けた後の感想戦は手短に行われるものだと思っていたが、藤井は丁寧に振り返り、質問にも快く答えてくれたからだ。「うれしかった。部活の先輩が優しく指導してくれるような感じでした」

小学4年の時、アマ強豪の鈴木英春(えいしゅん)さん(69)が金沢市で開く将棋教室に通うようになり、力をつけた。鈴木さん独自の戦法である「英春流」を得意とし、18年には中学生名人戦で女子初の優勝を飾った。普段は友達とカラオケやショッピングを楽しむ高校生だが、今年も女流アマ名人戦で3連覇を果たすなど力を伸ばしている。

今後は「女流棋士を目指す」という選択肢も考えられるが、今は強くなることが第一だ。「同世代や女性の中ではそこそこいい成績を出せた。次は一般のアマ大会で頑張りたい」。大会で手痛い逆転負けを喫しても、次の日になるとまた将棋を指したくなる。1学年上の藤井と同様、「将棋を楽しむ気持ち」がさらなる飛躍の原動力になる。=敬称略(村瀬信也)

◆毎週日曜に掲載します。

情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)鮮烈編:3 強豪女子、丁寧な感想戦「うれしかった」:朝日新聞デジタル



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