曹操の墓と見られる遺跡で出土のつぼ 最古の白磁か

曹操の墓と見られる遺跡で出土のつぼ 最古の白磁か

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2019年2月20日 4時11分

「三国志」に登場する古代中国の英雄、曹操の墓とみられる3世紀の遺跡から出土したつぼが、この時代には存在しないとされてきた「白磁」の特徴を持っていることが分かり、調査に当たった東京国立博物館の研究チームは、これまでの発見例を300年以上さかのぼる最古の白磁だとしています。

つぼは2009年(平成21年)に中国中部 河南省の墓から出土しました。

この墓は出土品の特徴などから3世紀に作られたと考えられ、中国政府の研究機関は「三国志」に登場する英雄、曹操の墓だとしています。

見つかったつぼは、高さ13.4センチ、口径8.7センチの大きさで、去年12月、東京国立博物館の研究チームが現地で詳しく調べたところ、表面に透明な釉薬がかけられているうえ、それが高温で焼き上げられてガラス質に変化しているなど、白磁の特徴を備えていることが確認されました。

研究チームによりますと、白磁はこれまで中国の6世紀末の遺跡から出土したものが最も古いとされてきましたが、今回見つかったつぼは墓が作られた時の副葬品と考えられることから、それを300年以上さかのぼるとしています。

東京国立博物館の市元塁主任研究員は「白磁が歴史上、どう位置づけられるのか大変興味深い。三国志の時代は戦乱が続き、文化的、美術的には注目されてこなかった時期で、白磁が見つかったことで、より等身大の三国志像が描かれるようになると思います」と話しています。

このつぼは、ことし7月から東京国立博物館で開かれる特別展「三国志」で展示される予定です。

曹操とは曹操の墓とは

曹操は、魏、呉、蜀の3つの国が覇を競った3世紀の中国で活躍した武将で、このうち「魏」の基礎を築きました。

墓の場所は諸説あり、長く謎とされてきましたが、2009年に河南省安陽市で発掘調査が行われ、中国政府の研究機関が曹操の墓だとしています。

その根拠としては、出土品や墓の遺構が後漢から三国時代の特徴を持っていることや、墓全体の面積が740平方メートルあり、その規模から王などの権力者のものであること、唐の時代にかけての複数の文字資料に曹操の墓であることを示す記述があることなどを挙げています。

さらに墓からは、曹操を指すとされる「魏武王」の文字が刻まれた石の板が出土し、墓の主が曹操だとする有力な根拠になっています。

白磁とは

白磁は、白色の粘土に灰を主な成分とする透明の釉薬をかけて1300度程度の高温で焼き上げられた磁器です。

研究チームによりますと中国が起源とされ、明の時代には景徳鎮で盛んに作られて世界に広まり、日本では江戸時代初期に生産が始まった有田焼が最初とされています。

磁器の製造そのものは殷の時代の紀元前14世紀までさかのぼりますが、白磁は粘土から不純物を取り除いたり釉薬を精製したりといった、白い色に仕上げるための作業が必要だということです。

情報源:曹操の墓と見られる遺跡で出土のつぼ 最古の白磁か | NHKニュース


2019年2月20日05時00分

曹操の墓から出土した罐(河南省文物考古研究院蔵)=2018年12月、中国・河南省文物考古研究院
曹操の墓から出土した罐(河南省文物考古研究院蔵)=2018年12月、中国・河南省文物考古研究院

白い器面に透明なうわぐすりをかけ、高温で焼きあげた「白磁」。中国の歴史書「三国志」にも登場する魏の英雄、曹操(155~220)の墓(河南省・曹操高陵、3世紀)から、その世界最古と考えられる製品が出土していたことが明らかになった。専門家は「白磁の誕生や性格を考えるうえで貴重」と評価する。

見つかった白磁は高さ13・4センチ、直径8・7センチ。周囲に四つの耳(環)をつけた「罐(かん)」と呼ばれる器で、2008年から発掘が始まった墓で、中央部の前室(棺を納めた主室の前にある部屋)から出土した。

罐(かん) 白磁 後漢~三国時代(魏)・3世紀 2009年、河南省安陽市曹操高陵出土 河南省文物考古研究院蔵
罐(かん) 白磁 後漢~三国時代(魏)・3世紀 2009年、河南省安陽市曹操高陵出土 河南省文物考古研究院蔵

存在自体は以前から知られていたが、河南省文物考古研究院を訪れていた、東京国立博物館の三笠景子・主任研究員(陶磁史)らが先ごろ実物を調査、白磁と確認した。

最新の研究によると、白磁の誕生は隋代(6~7世紀)と考えられており、今回見つかった罐はそれを300年以上さかのぼらせることになる。白磁は13世紀の元代以降、皇帝の器として位置づけられ、専用の窯も設けられたが、初期についてはわからない部分が多い。

調査に同行した東京国立博物館の市元塁・主任研究員(東アジア考古学)は「丁寧な作りで、量産品ではなかったことがうかがえる」と話し、特別に製作された品との見方を示した。なお、「曹操の息子の曹植の墓からも、よく似た器が出土しており、それには『薬廿(にじゅう)』という文字がスタンプされていた」と話すが、壺の形自体は当時の普遍的なもので、正確な用途などは不明という。

関帝廟壁画(18世紀、部分)「曹操、覇橋で袍(ほう)を進ず」に描かれた曹操(土、彩色 清時代 2010年、内蒙古自治区フフホト市水門塔伏龍寺 内蒙古博物院蔵)
関帝廟壁画(18世紀、部分)「曹操、覇橋で袍(ほう)を進ず」に描かれた曹操(土、彩色 清時代 2010年、内蒙古自治区フフホト市水門塔伏龍寺 内蒙古博物院蔵)

今回の白磁や曹操を意味する「魏武王」の名が刻まれた石牌(せきはい)をはじめとする曹操墓の出土品、魏と覇権を争った蜀や呉の様々な遺物、これらの前史ともいえる後漢の文物など、約170件が一堂に会する特別展「三国志」(朝日新聞社など主催)は7月9日から9月16日まで、東京・上野の東京国立博物館平成館で開かれる。10月から九州国立博物館へ巡回。

情報源:曹操の墓から白磁 世界最古か (朝日新聞デジタル) – auヘッドライン

情報源:三国志・曹操の墓に世界最古?の白磁 日本人らが確認(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュースコメント

情報源:三国志・曹操の墓に世界最古?の白磁 日本人らが確認:朝日新聞デジタル


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