将棋・朝日杯本戦がスタート 開幕戦は久保王将、行方八段が勝利 午後2時から両者で2回戦

将棋・朝日杯本戦がスタート 開幕戦は久保王将、行方八段が勝利 午後2時から両者で2回戦 | AbemaTIMES

100手まで、△久保王将の勝ち
106手まで、△行方八段の勝ち


2019.01.19 11:38

将棋の朝日杯将棋オープン戦の本戦トーナメントが1月19日、開幕した。愛知県名古屋市「ポートメッセなごや」で1回戦が行われ、久保利明王将が屋敷伸之九段に100手、行方尚史八段が菅井竜也七段に106手で勝利し、それぞれ2回戦に進出した。両者は、同日午後2時から2回戦で対局する。

同棋戦は持ち時間40分の早指し戦で、昨年は藤井聡太七段(当時五段)が羽生善治九段(当時二冠)、広瀬章人竜王(当時八段)らを下して、一般棋戦の最年少優勝を果たしたことで大きな話題になった。藤井七段は2日目となる20日から登場し、1回戦では稲葉陽八段と対戦する。

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2019年1月19日15時38分

朝日杯将棋オープン戦の本戦2回戦で、久保利明王将(右)に勝利し、感想戦で笑顔を見せる行方尚史八段=2019年1月19日午後4時21分、名古屋市港区、上田潤撮影
朝日杯将棋オープン戦の本戦2回戦で、久保利明王将(右)に勝利し、感想戦で笑顔を見せる行方尚史八段=2019年1月19日午後4時21分、名古屋市港区、上田潤撮影

第12回朝日杯将棋オープン戦の本戦1回戦、屋敷伸之九段(47)と久保利明王将(43)の対局は19日午前、名古屋市港区のポートメッセなごやで指され、久保王将が100手で勝って8強入りを果たした。19日午後の準々決勝で、行方尚史(なめかた・ひさし)八段(45)と対戦する。

朝日杯将棋オープン戦の本戦2回戦で、久保利明王将(左)と対局する行方尚史八段=2019年1月19日午後2時、名古屋市港区、上田潤撮影
朝日杯将棋オープン戦の本戦2回戦で、久保利明王将(左)と対局する行方尚史八段=2019年1月19日午後2時、名古屋市港区、上田潤撮影

屋敷九段は1972年、札幌市出身。タイトル獲得は棋聖3期。18歳6カ月というタイトル獲得の最年少記録保持者だ。第14回全日本プロ将棋トーナメント(朝日杯の前身の棋戦)で優勝している。今回の朝日杯は二次予選で森下卓九段、三浦弘行九段に勝って、本戦出場を決めた。

第12回朝日杯将棋オープン戦の本戦1回戦で屋敷伸之九段(左)と久保利明王将(右)の対局が始まった=名古屋市港区のポートメッセなごや、佐藤圭司撮影
第12回朝日杯将棋オープン戦の本戦1回戦で屋敷伸之九段(左)と久保利明王将(右)の対局が始まった=名古屋市港区のポートメッセなごや、佐藤圭司撮影

久保王将は1975年、兵庫県加古川市出身。タイトル獲得は棋王3期、王将4期。今期A級順位戦はここまで3勝4敗で、A級残留を決めている。朝日杯では第2回、第3回で準優勝を記録。今回の朝日杯はシードで本戦から登場した。

あらかじめ行われた振り駒で先手番は屋敷九段に決まった。

定刻の午前10時に公開対局が始まった。

後手番の久保王将は、得意の「ゴキゲン中飛車」戦法を採用。屋敷九段は居飛車で急戦模様。

中盤で、久保王将が44手目△4三角と、自陣角を放ったのに対し、すぐさま屋敷九段は45手目▲4六歩と反発。「(その手は)見えてなかった」と局後に久保王将。機敏な対応だった。

ただし、まもなく、久保王将は50手目に△2四銀と出て、屋敷九段の2六飛に対して、圧力を加える。屋敷九段も「△3五銀と出られますので」と認める好対応だった。

一手指した方の形勢が良く見えるような、熱戦になった。

途中図は、大盤解説会で木村一基(かずき)九段が「ここで何かあるかどうか……。これは、どっちが勝ってもおかしくないです」と話した、終盤大詰めの局面。感想戦で屋敷九段は「少し前の局面までは、いけてる、と思って指していたのですが……。ここでの指し手が難しかったですね」と少しだけ悔しそうに、でも朗らかに話した。久保王将も「ここで先手がどう指せば良かったかは正直、分かりませんね」。

以下、本譜は▲6一飛△4一飛▲同飛成△同金と進んだ後、▲5四馬に久保王将は△5三歩。▲7二馬と、馬を切って金を取りに来い、と胸を突き出したような一手だ。以下、屋敷九段は▲6一飛と飛車を打ち込み、久保王将は△5四歩と、馬を取る。屋敷九段は▲4一飛成と、金を取ったが、久保王将の100手目△8八金を見て、午前11時26分に屋敷九段の投了となった。

終了図では、以下▲8八同玉△7六桂の筋で先手玉が詰んでいる。「▲8八同玉△7六桂の後は、①▲7七玉なら△8八角以下、②△7八玉なら▲8八飛△7七玉▲6八角以下、詰みです」。屋敷九段が丁寧に教えてくれた。「(序盤に久保王将が△4三角と放って、先手の7六歩を角で取った経緯があるために)7六に空間ができていて、この詰み筋があるんです」。両対局者は、ともに、この△7六桂からの詰み筋を意識しながら、熱い終盤戦を戦っていたのだった。

終局後、大盤解説会場に両対局者は移動。木村九段に次局の抱負を問われ、久保王将は「(あと一つ勝って)ベスト4に残れるよう、そして良い棋譜が残せるよう、頑張りたい」と意気込みを述べた。(佐藤圭司)

情報源:久保王将が熱戦を制す 屋敷九段に勝利 将棋・朝日杯:朝日新聞デジタル


2019年1月19日15時38分

本戦1回戦に臨む行方尚史八段(右)。左は菅井竜也七段=2019年1月19日午前10時1分、名古屋市港区のポートメッセなごや、村上耕司撮影
本戦1回戦に臨む行方尚史八段(右)。左は菅井竜也七段=2019年1月19日午前10時1分、名古屋市港区のポートメッセなごや、村上耕司撮影

第12回朝日杯将棋オープン戦の本戦1回戦、行方尚史八段(45)と菅井竜也七段(26)の対局は名古屋市港区のポートメッセ名古屋で19日午前10時から行われ、午前11時28分、後手の行方八段が106手で勝ち、午後の2回戦に駒を進めた。

本戦1回戦で戦う行方尚史八段(右)と菅井竜也七段=2019年1月19日午前10時0分、名古屋市港区のポートメッセなごや、村上耕司撮影
本戦1回戦で戦う行方尚史八段(右)と菅井竜也七段=2019年1月19日午前10時0分、名古屋市港区のポートメッセなごや、村上耕司撮影

過去の対戦成績は、菅井が5勝に行方が1勝と、菅井が大きくリードしている。振り駒で先手になった菅井が中飛車に構えると、行方は金銀を前線に繰り出し、押さえ込みをはかる。対する菅井は金銀4枚で守りをがっちり固めて戦機をうかがった。

本戦1回戦を戦う菅井竜也七段=2019年1月19日午前10時1分、名古屋市港区のポートメッセなごや、村上耕司撮影
本戦1回戦を戦う菅井竜也七段=2019年1月19日午前10時1分、名古屋市港区のポートメッセなごや、村上耕司撮影

A図は行方が△4五歩と仕掛けたところ。ここで菅井は▲6八角としたが、よくなかった。すかさず△6五歩▲同歩△同銀と、弱くなった6筋を攻められることになった。A図で先手は堅陣を生かして▲3六歩と強く応戦すべきだった。

行方は6三にあった金を5四~4五と前線に繰り出し、これに対し菅井が▲7五歩としたのがB図の局面。後手は金銀の連携がよく、押さえ込みに成功している。後手陣は守りが薄いが、2三から1四の地点に玉が逃げ込めるのが大きく、先手から速い攻めがない。ここから△4六金▲同銀△4五歩▲3五銀△同銀▲7四歩△4六歩▲7三歩成△4七歩成▲6三と△4八と▲5二と△3八と▲同銀△4八金と一直線の攻め合いとなり、後手が勝勢に。最後は行方が先手玉を即詰みに討ち取った。

終局後、行方は「左の金が使えてよくなったと思った」、菅井は「▲3六歩を2回逃しているのでダメですね」と話した。(村上耕司)

情報源:行方八段が菅井七段に勝利 将棋・朝日杯1回戦:朝日新聞デジタル



▲菅井竜也七段 vs 行方尚史八段(棋譜を見る

▲屋敷伸之九段 vs △久保利明王将(棋譜を見る



まずは久保王将と行方八段が勝利、14時からベスト4を掛けた1局。