「黒い氷」見分けつかない、スリップ事故多発 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

ふむ・・・


2019年01月17日 16時00分

寒さが厳しくなり、栃木県警が道路の積雪や路面の凍結によるスリップ事故の増加に警戒を強めている。県内では昨年1月下旬に平野部でも30センチ近く雪が積もり、22日から25日にかけての4日間だけで、計623件ものスリップ事故が発生した。日陰になったトンネル出入り口などでは、雪や氷が解けてぬれた路面と見分けがつかない「ブラックアイスバーン」状態になりやすく、一般的な凍結路面と同様にブレーキをかけても車が止まりにくいため、県警は特に注意を呼びかけている。

県警交通企画課によると、昨年は1月18日未明から朝にかけても、前日に降った雨により路面が凍結するなどしてスリップ事故が相次ぎ、宇都宮市や鹿沼市など県央地区を中心に、人身・物損で計289件の事故が発生した。

この時の事故について県警が分析すると、事故車の約8割がスタッドレスタイヤを装着していたにもかかわらず、停止できずに前の車に追突したり、道路外にはみ出してガードレールに衝突したりしていたという。同課の担当者は「スタッドレスタイヤを過信せず、適切な速度や車間距離で走ることが何よりの事故防止になる」と話す。

日本自動車連盟(JAF)の実験でも、その言葉の通りの結果が出ている。時速40キロで走る車が圧雪路面でブレーキをかけて止まるまでの距離を計測したところ、スタッドレスタイヤを装着した車は17・3メートルで、ノーマルタイヤ(29・9メートル)やチェーン装着(28・4メートル)よりも、大幅に短い距離で停止することができた。

しかし、凍結路面(アイスバーン)では、スタッドレスタイヤは78・5メートルで、ノーマルタイヤの105・4メートルよりも短かったが、チェーン装着の59・0メートルと比べると、効果が十分とは言えない結果となった。

県警やJAFが特に注意を呼びかけているのが、ブラックアイスバーンだ。路面に張る氷の膜が薄いため、ぬれただけのように黒く見える。その分、路面の凍結に気づきにくく、スピードを緩めないまま走行してスピンするなど、事故につながるケースが多い。

ブラックアイスバーンはトンネルの出入り口のほか、冷たい風にさらされる橋の上などで、夜や明け方に発生しやすい。東日本高速道路・宇都宮管理事務所は、東北自動車道の佐野藤岡インターチェンジ(IC)―栃木IC間、北関東自動車道の足利IC―太田桐生IC間などの高架橋やトンネル周辺で、重点的に凍結防止剤をまくなどの対策を施している。

JAFの担当者は「路面凍結が予想される寒い日には、急アクセルや急ブレーキなど『急』のつく操作を控え、車間距離を多めにとってほしい。もしブラックアイスバーンなどに遭遇しても、ハンドルを動かすと大変危険なので、必ず固定するようにしてほしい」と話している。

ぬれた路面と見分けがつきにくいブラックアイスバーン(JAF提供)
ぬれた路面と見分けがつきにくいブラックアイスバーン(JAF提供)
時速40キロで走る車がブレーキをかけて止まるまでの距離
時速40キロで走る車がブレーキをかけて止まるまでの距離

情報源:「黒い氷」見分けつかない、スリップ事故多発 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)


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