広島・赤松 復活の光やっと見えた 胃がん手術から2年…瞬発力戻った!パワーも回復― スポニチ Sponichi Annex 野球

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広島・赤松
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広島・赤松真人外野手(36)が12月30日、「ラストイヤーの気持ちで臨む」という来季の完全復活を改めて誓った。胃がんの切除手術から約2年。2軍で55試合に出場した今季は、夏場以降に不安が手応えに変わった。

京都市内にある母校の立命大グラウンド。年末年始も無休で自主トレに励む赤松の表情はすこぶる明るい。1年前とは明らかに違う自分がいる――。胸に宿るその感覚は、筆舌に尽くしがたい苦しみを乗り越え、懸命に努力した先に見え始めた確かな道しるべだ。

「去年よりも大分いい。速い(打撃)マシンはこの時期に打っていなかったけど、普通に打っているし、走れる。筋肉量も徐々に増えてきているので」

17年1月5日に胃がんを手術。治療とリハビリを必死にこなし、今季は2軍で一歩を踏み出した。ウエスタン・リーグ55試合で打率・237、1本塁打、5打点、5盗塁。体調に苦慮したことを考えれば上々だが、赤松は独自の視点で自己分析し、首を横に振る。

「2軍ではいい成績が残せなかった。けん制アウトがあったし、盗塁数も少ない」

守備走塁のスペシャリスト。1軍に呼ばれるなら主は代走と認識する。その前提で考えると、モノ足りない。しかも「試合に出て体を動かした状態で走った」数字だ。自己採点は厳しい。一方で、明日につながる手応えも感じ取っている。

「筋力が落ち、瞬発系が足りていない自分がいた。100%で走れていないのがわかっていたので、代走では走っていない。でも、それが夏場以降に戻ってきた実感がある。楽しみがあります」

11月12日には、野球協約が定める減額制限いっぱい(1億円以下は25%)の年俸2025万円(推定)で来季の契約を更改した。現役引退の2文字が脳裏をよぎる中で下した決断。元気な姿を見せ、戦力になることで恩返しを…という強い思いが背中を押した。

「あとは結果。自分の野球人生。どこで終わろうが、後悔のないように、悔いのないようトライしたい」

目指すはカムバック賞。同じ目標を掲げた昨年末は「多少のリップサービスがあった。注目してもらっていたので」と笑う。新年を前にようやく見え始めた希望の光。声援や支えに感謝し、赤松は自分を信じて前に進む。(江尾 卓也)

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