(回顧2018)将棋 群雄割拠の様相、勢力図様変わり:朝日新聞デジタル

ほぉ・・・


8年ぶり2期目のタイトルを獲得した広瀬章人竜王
8年ぶり2期目のタイトルを獲得した広瀬章人竜王

夏以降にあった四つのタイトル戦全てで交代劇が繰り広げられた。新勢力が台頭し、勢力図が様変わりした1年だった。

21日に決着した竜王戦七番勝負は、平成将棋界の大きな節目となった。広瀬章人(31)が8年ぶりにタイトル獲得を果たす一方、羽生善治(48)は27年ぶりに無冠になった。

広瀬は、過去2回の羽生とのタイトル戦でいずれも敗れていた。対局後の会見では、「羽生さんからタイトルを取らないと、一人前とは認めてもらえないという視線を感じていた。3回目だったが、自信になった」と語った。

羽生は今回の竜王戦に、史上初の「タイトル獲得100期」がかかっていた。開幕から2連勝したが、逆転を許した。名人戦では佐藤天彦(30)、棋聖戦では豊島将之(28)に敗れている。充実期を迎えているこの世代と今後どう渡り合うかが、返り咲きへのカギとなりそうだ。

棋聖と王位になった豊島将之二冠
棋聖と王位になった豊島将之二冠

今年、最も飛躍を遂げたのが、その豊島だ。5回目のタイトル戦となる棋聖戦で、ついに初タイトル。この結果、八つのタイトルを8人で分け合う群雄割拠の状態になったが、その2カ月後の9月、王位戦で二つ目のタイトルを取り、一歩抜けだした。「一つ取るのに苦労していたので、信じられない。実力的にはまだまだなので、ここから頑張らなければ」と語る。

名人の佐藤も負けていない。春の名人戦七番勝負は、史上初の6者プレーオフを制した羽生を挑戦者に迎えた。「名人対竜王」の対戦だったが、佐藤が1勝2敗から3連勝して、3連覇を果たした。佐藤は今期、全棋士の中で1位となる14連勝も記録している。

その下の世代の活躍も目覚ましい。タイトル戦に昇格した叡王戦では高見泰地(25)が、王座戦では斎藤慎太郎(25)が初タイトルを獲得した。

朝日杯将棋オープン戦を制した藤井聡太七段
朝日杯将棋オープン戦を制した藤井聡太七段

高校生棋士、藤井聡太(16)の勢いは今年も止まらなかった。まだ中学生だった2月、朝日杯将棋オープン戦で羽生、広瀬を連破し、初優勝。15歳6カ月での棋戦優勝は史上最年少だった。進行中の第12回では、来年1月20日に名古屋である本戦の公開対局に登場する。

順位戦でも快進撃が続く。C級2組を10戦全勝で突破し、今期もC級1組でここまで7連勝。5月には七段昇段、10月には新人王戦優勝も果たした。

女流将棋界では、女流四冠の里見香奈(26)の奮戦が目立った。女流タイトル戦で防衛を重ねる一方、王座戦などの公式戦で男性棋士に善戦した。新星の台頭も目立ち、西山朋佳(23)が女王、渡部愛(まな)(25)が女流王位を獲得し、初タイトルを手にした。(村瀬信也)

■2018年の将棋のタイトル戦

棋戦名 勝者    スコア 敗者

王将戦 久保利明  4-2 豊島将之 防衛

棋王戦 渡辺明   3-2 永瀬拓矢 防衛

名人戦 佐藤天彦  4-2 羽生善治 防衛

叡王戦 高見泰地  4-0 金井恒太 獲得

棋聖戦 豊島将之  3-2 羽生善治 奪取

王位戦 豊島将之  4-3 菅井竜也 奪取

王座戦 斎藤慎太郎 3-2 中村太地 奪取

竜王戦 広瀬章人  4-3 羽生善治 奪取

情報源:(回顧2018)将棋 群雄割拠の様相、勢力図様変わり:朝日新聞デジタル



へぇ・・・