“タトゥーは医療行為でない” 彫り師に逆転無罪 大阪高裁

“タトゥーは医療行為でない” 彫り師に逆転無罪 大阪高裁 | NHKニュース

ふむ・・・


入れ墨のタトゥーの彫り師の男性が、医師の免許がないのに客にタトゥーを入れたとして医師法違反の罪に問われた裁判で、2審の大阪高等裁判所は「医師免許が必要な医療目的の行為でないことは明らかだ」として1審の有罪判決を取り消し、無罪を言い渡しました。

大阪・吹田市でタトゥーの彫り師をしていた増田太輝さん(30)は、3年前、医師の免許がないのに客にタトゥーを入れたとして、医師法違反の罪に問われました。

裁判では、客にタトゥーを入れる行為が医師免許が必要な医療行為にあたるかどうかが争点になり、1審は該当すると判断して罰金の有罪判決を言い渡しました。

14日の2審の判決で、大阪高等裁判所の西田眞基裁判長は「タトゥーの歴史や現代社会での位置づけを考えると医療を目的とする行為でないことは明らかだ。入れ墨が医師によって行われるというのは常識的に考え難いし、医師にしかできないということになれば、憲法が保障する職業選択の自由との関係においても疑問だ」と述べて、1審を取り消して逆転で無罪を言い渡しました。

判決で、西田裁判長はタトゥーで生じるおそれのある安全上の問題について「医師法を拡大解釈して処罰の対象に取り込むのではなく、業界による自主規制や行政による指導、新たな立法による規制で対処すべきだ」と指摘しました。

彫り師「うれしく思う」

無罪判決を受けた彫り師の増田太輝さんは大阪市内で会見し、「きょうという日を迎えられたことをうれしく思います。1審の有罪判決には悔しさや屈辱があったが、今回の判決で間違いではないということが証明されたと思います。彫り師としての人生を取り戻すために今後も闘っていきます」と話しました。

また、増田さんの弁護団長を務める三上岳弁護士は「裁判所にタトゥーに偏見をもたず、ちゃんと理論で法解釈してもらった正当な判断だと思います。タトゥーをする過程では医学的知識も必要としながらも、その文化的・歴史的なところを評価して、彫り師という職業が社会に定着していると認定したところが意義深い」と評価しました。

「タトゥーは文化」

タトゥーをめぐっては若者を中心にファッションとして人気が広がるようになる中、平成27年ごろから警察は彫り師が他人の体に傷をつける行為を問題視するようになりました。

医師の免許を持たずに客にタトゥーを入れたとして、大阪・ミナミのタトゥーショップのスタッフなど5人が逮捕されるなど、彫り師の摘発が相次ぎ、大阪・吹田市で彫り師として活動していた増田太輝さんも同じ年に医師法違反の罪で略式起訴されました。

増田さんは平成23年から警察に摘発されるまでの4年間におよそ200人の客にタトゥーを入れたということで、「タトゥーの彫り師に医師免許を求めるのは、実態にそぐわない」と考え、罰金の略式命令に応じずに正式の裁判を求めました。

増田さんのタトゥーの彫り方は、「タトゥーマシン」と呼ばれる器具を使い、針を、皮膚の表面から数ミリほどの深さまで何度も突き刺して、先端につけた色素を体の中に定着させるというものです。

裁判で弁護側は、「彫り師に医師の免許を要求することは過剰で、憲法が保障する職業選択の自由や、表現の自由を侵害している」などと主張しました。

1審は「皮膚を傷つけて出血も伴うタトゥーは、皮膚の障害を引き起こしたり、感染症が拡散したりする保健衛生上の危険があるので医療行為に該当し、医師免許のない者が行うと違法だ」と判断し、罰金15万円の有罪判決を言い渡しました。

増田さんは2審の判決を前に取材に応じ、「タトゥーは、人の体をキャンバスにした作品で、彫り師にしかできないことだ。1審ではただ危険ということだけで彫り師が作品を作る表現の自由が認められず、また法律の解釈によって古くから続いてきた文化が否定された。2審の判決はタトゥーという文化が存続するためのものになってほしい」と話していました。

大阪高検「内容を精査し適切に対応」

逆転の無罪判決について大阪高等検察庁の田辺泰弘次席検事は、「内容を精査したうえで適切に対応する」というコメントを出しました。

タトゥー彫り師の現状は

裁判で証人として出廷した大学教授の調査によりますと、タトゥーの彫り師は現在、国内におよそ3000人いると推定されるということです。

被告の弁護団によりますとアメリカやフランスなどでは彫り師として業務を行うことを自治体などへ届け出る制度があるということですが、日本にはないため、正確な人数はわからず、安全を確保するための統一された衛生基準もないということです。

今回の裁判を受けて弁護団のメンバーが呼びかけ人となり、タトゥーの彫り師が社会から職業として認められるよう、医師免許ではなく、彫り師に特化した形の免許や届け出の制度づくりを求める活動を行っているということです。

医師「安全対策わかるような制度の整備を」

感染症などの病気に詳しい大阪市立大学大学院の講師の打田佐和子医師は、タトゥーを入れる行為には感染症にかかる危険性があり、安全対策のために何らかの制度が必要だと指摘しています。

打田医師はタトゥーを入れる際の危険性について「他人の血液が付いた針を使いまわすと、血液を介してB型肝炎やC型肝炎に感染するリスクがあり、実際にタトゥーが原因で感染したとみられる患者を治療したこともある」と話しています。

そのうえで「医師の免許が必要かどうかの判断は難しいが、タトゥーの彫り師はリスクに対する知識を持っておく必要性がある。リスクをなくすための知識の普及を徹底するとともに、外部から安全対策がわかるような制度を整備することが必要だ」と指摘しています。

情報源:“タトゥーは医療行為でない” 彫り師に逆転無罪 大阪高裁 | NHKニュース


感染症とか怖いがな・・・


記事の有効期限: 2019年1月14日 Monday 7:47pm