拉致から40年 蓮池薫さんインタビュー「全員の帰国要求を」

拉致から40年 蓮池薫さんインタビュー「全員の帰国要求を」 | NHKニュース

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拉致被害者の蓮池薫さんが北朝鮮に拉致されてから31日で40年になります。蓮池さんはNHKのインタビューに応じ、政府に対し被害者全員の帰国を譲ることなく戦略的に取り組むよう求めました。

蓮池薫さんは昭和53年7月31日に新潟県柏崎市の海岸で北朝鮮に拉致され、平成14年に24年ぶりに帰国を果たしました。現在は地元の大学で准教授として働きながら残された拉致被害者の帰国に向け各地で講演活動などを行っています。

蓮池さんはこの40年を振り返り、「必死に生きてきた40年だった。『なぜこのような人生になったのか』とも思うが、そう考え続けていたら前に進めない。残された人生の中で自分の人生を作っていきたい」と今の心境を語りました。

また、今も帰国できずにいる被害者について「私たち5人が帰国できたことを知ったうえで待ち続けている被害者の気持ちはどんなにつらいものだろうかと思う」と話しました。

そして、北朝鮮が「被害者8人は死亡した」としていることについて「死亡の証拠をなにも出せておらず、生きている可能性は非常に高いと思う。日本は『生きている被害者を全員返せ』と要求するべきだ」と指摘したうえで、「被害者を返すことに大きなメリットがあると日本が示すことが重要で、それは経済協力や国交正常化だ。『明るい未来があるよ』と言うだけでなく北朝鮮の経済を発展させる計画を真摯(しんし)に考え提示すべきだ」と述べ、政府に対し被害者全員の帰国を譲ることなく戦略的に取り組むよう求めました。

一方、日朝交渉や首脳会談については「外交的に日本だけが取り残されるのではという焦りは禁物だ。北朝鮮はその焦りにつけ込んでくる可能性が大きく、被害者を出さずに終わらせようという欲が出てくるかもしれない。大事なのは被害者全員を返してもらうタイミングを早めることであり、交渉を早めることではない」と訴えました。

「海は拉致現場であると同時に家族とつながる場所」

蓮池薫さんは昭和53年7月31日、新潟県柏崎市の海岸で当時交際していた妻の祐木子さんとともに北朝鮮に拉致されました。それから40年もの年月がすぎ海岸の風景は当時とはすっかり変わりましたが、一度きりの人生を理不尽に奪われたその海を忘れることはできないといいます。

蓮池さんは「拉致被害者の家族は海を見ることができない。私の母親も今でも海を見たくないと言います。海は拉致された現場であると同時に家族とつながっているような気持ちになる場所です。それなのに会うことができないという悲しみが押し寄せてくるのだと思います」と話しました。

蓮池さんは、自身も拉致されてから4年後、北朝鮮側から初めて日本海を臨んだとき「このまま泳ぎ続ければ柏崎まで帰れるかもしれない」と強い衝動に駆られたことを振り返りました。

そして、北朝鮮に残されている被害者の心情について「私たち5人が帰国したことを必ず知っており、日本に帰りたいという思いはさらに切実なものになっているはずです。拉致被害者がそういう思いで海にやってきたとしても『あの先に日本があるのに行けない』と感じなければならないのは本当につらいと思います」と話しました。

情報源:拉致から40年 蓮池薫さんインタビュー「全員の帰国要求を」 | NHKニュース


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