「タンポン税は廃止すべき」という動きが世界的な広がりへ、「タンポンはぜいたく品ではない」という主張 – GIGAZINE

ほぉ・・・


タンポン・生理用ナプキンなどの生理用品から10%の消費税を撤廃する法案が、2018年6月18日にオーストラリア連邦議会上院を通過しました。このような生理用品への課税を撤廃する動きは、オーストラリアだけではなく世界中に広がっていると報じられています。

Bill to axe GST on tampons passes Senate
https://www.sbs.com.au/news/bill-to-axe-gst-on-tampons-passes-senate

Australia makes landmark decision to ditch controversial tampon tax
https://mashable.com/2018/06/18/australia-tampon-tax/

オーストラリアでは、日本でいう消費税にあたるGST(Goods and Services Tax)が商品価格に対して10%課せられていますが、日焼け止め・ニコチンパッチ・コンドームなどは生活必需品とみなされ、非課税対象となっています。これまで、タンポン・パッド・生理用ナプキンなどの女性が毎月必要とするような生理用品は、他の商品と同じように10%のGSTが課せられてきました。しかし「女性用生理用品への課税は差別的で不公平だ」という抗議の声が大きくなり、「生理用品を非課税対象にするべきだ」という嘆願書には10万件を超える署名が集まりました。

オーストラリア労働党タニヤ・プリバーセック下院議員は「女性は毎年3億ドル(約240億円)を生理用タンポンに支払っています。そのうち税金として支払われるのは3000万ドル(約24億円)にのぼります。女性用生理用品はぜいたく品ではなく生活必需品であり、『タンポン税』は廃止すべきです」とコメントしています。プリバーセック議員は、生理用品への免税による収入損失は、非課税対象となっているハーブ療法などの自然療法にGSTを課せば相殺できると主張しています。

by Intimina

タンポンなどの女性用生理用品への課税が撤廃される法案は2018年6月18日にオーストラリア連邦議会の上院を通過したものの、オーストラリア自由党オーストラリア国民党などの連立政権が過半数を占める下院を通過しなければ効力を発揮しません。労働党は「政権を手にしたらタンポン税は廃止する」というマニフェストを掲げています。

タンポンなどの女性用生理用品に対して課税が行われているのはオーストラリアに限った話ではありません。アメリカでも生理用品に消費税が課されていることに対して、抗議の声が上がっています。例えば、活動団体・Period Equityは、「Periods are Not a Luxury. Period.(生理用品はぜいたく品ではありません。毎月使うものです)」と題して、以下のようなキャンペーンムービーを公開し、問題提起を行っています。

Periods are Not a Luxury. Period. – YouTube

2018年6月時点では、アメリカではニューヨーク州やフロリダ州など9つの州で生理用品は非課税対象となっていますが、アメリカの半数以上の州ではいまだ課税対象となっています。

一方、2015年にフランスでは生理用品への付加価値税が20%から5.5%に引き下げられました。フランスに続くように、カナダでは嘆願書をきっかけとして同じく2015年に生理用品への課税が撤廃されています。

さらに、欧州連合(EU)は2016年3月に、生理用品にかける付加価値税を完全に撤廃するよう加盟28カ国(当時)に通達しました。2016年6月にEUを離脱したイギリスでは、生理用品に最低税率である5%の付加価値税がかけられていますが、完全撤廃するべきだという声も上がっています。

女性の権利向上と共に、生理用品への消費税撤廃の流れは確実に世界中に広がっているといえます。ただし、生活必需品とぜいたく品で税のかけ方が変わる海外と異なり、一部の例外を除いて一律に消費税が課せられる日本では、生理用品の非課税化は難しいかもしれません。

情報源:「タンポン税は廃止すべき」という動きが世界的な広がりへ、「タンポンはぜいたく品ではない」という主張 – GIGAZINE


一定額以下の衣類や国産米を非課税にしてくれないかな。