(大志 藤井聡太のいる時代)成長編:9 詰将棋の速さ驚異的、9歳で大人に次々勝つ:朝日新聞デジタル

ほぉ・・・


2017年6月に藤井聡太七段の自宅を訪ねたとき、リビングの本棚には難解な詰将棋を収めた本が多数並んでいた=愛知県瀬戸市、村瀬信也撮影
2017年6月に藤井聡太七段の自宅を訪ねたとき、リビングの本棚には難解な詰将棋を収めた本が多数並んでいた=愛知県瀬戸市、村瀬信也撮影

数多くの詰将棋(つめしょうぎ)を解くことで、高校生棋士藤井聡太(そうた)七段(15)の読みの速さ、正確さは徐々に磨かれていった。その驚異的なスピードは、「東海研修会」に通う小学生の頃から、詰将棋愛好家の間では有名だった。

名古屋市中心部にある細長いビルの3階。研修会が開かれた板谷(いたや)将棋記念室の本棚には、プロ棋士板谷進九段(1940~88)が残した蔵書のほか、聡太の師匠にあたる杉本昌隆七段(49)らが寄贈した将棋の定跡書が並ぶ。「東海研修会貸し出し帳」を開くと、「藤井聡太」の名前があった。

借りた本は、『小夜曲(さよきょく)』『塚田詰将棋代表作』『極光』など。いずれも詰将棋づくりの名手とされる人の作品集で、難題が並ぶ高度な書籍だ。数多くの詰将棋を解き、最大の武器とされる相手玉を仕留める終盤の力を付けてきた。

詰将棋の早解きを競う「詰将棋解答選手権」という大会がある。2010年、7歳の聡太は初めて参加し、「初級戦」「一般戦」に出た。8歳でプロ棋士も参加する「チャンピオン戦」に挑戦。24人中13位の成績を収めた。

選手権を運営する全日本詰将棋連盟会長の柳田明さん(61)は、9歳の聡太がみせた早業に目を丸くした。詰将棋愛好家の集まるイベントで読みの速さと正確さを競う余興をしたときのことだ。「小さくてかわいらしい子が大人を次々と負かして優勝してしまった。驚きました」

詰将棋の才能は、その後さらに開花する。15年、12歳の時には、選手権で並み居る棋士を押しのけて優勝。それから毎年勝ち続け、今年3月には4連覇を果たした。

昨年6月、公式戦28連勝を達成したときの記者会見。「どうしてここまで強くなれたと思うか」と問われ、聡太はこう答えている。「詰将棋をよく解いてきたのは、いい影響があったかなとは思います」

=敬称略

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情報源:(大志 藤井聡太のいる時代)成長編:9 詰将棋の速さ驚異的、9歳で大人に次々勝つ:朝日新聞デジタル


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