アマゾン、敵地に調達網 アリババ対抗、中国製品を世界市場で販売

ふむ・・・


アマゾンがインドに開設した物流・配送拠点。同社は中国で商品供給メーカーを開拓し、グローバル物流体制を構築する計画だ=2017年9月、印南部ハイデラバード(ブルームバーグ)
アマゾンがインドに開設した物流・配送拠点。同社は中国で商品供給メーカーを開拓し、グローバル物流体制を構築する計画だ=2017年9月、印南部ハイデラバード(ブルームバーグ)

米インターネット通販大手アマゾン・コムがライバルの中国・アリババグループの創業の地に乗り込み、新たな競争を挑む。電子商取引(EC)プラットフォームからグローバルな物流事業へと踏み出す取り組みの一環だ。

400社マッチング

アマゾンは近くアリババの本拠地である杭州市でイベントを開く。欧米の消費者にエレクトロニクス製品や自動車部品、ホームグッズなどを直接販売することに意欲を示す中国メーカー400社とネットで出品する販売業者を引き合わせることが狙い。業者が2018年の年末商戦に備えて在庫を管理できるよう、アマゾンの担当者が購入トレンドに関する見識を提供する。

このイベントの狙いはアマゾンの影響力があまり及ばない地域である中国のメーカーとアマゾンの販売業者を直接結び付けることにある。業者が工場から直接商品を調達し、それを他国に出荷することをアマゾンが支援することで、注文が入れば迅速に配達が可能になる。同社は手数料を得る仕組みだ。

アマゾンは迅速な宅配で米EC市場を制することができた。アリババやイーベイ、ウィッシュなど同業の挑戦を退けるべく、世界的にこれを再現したい考えだ。

全世界で約1億人の有料会員サービス「プライム」会員を擁するアマゾンは各国で消費者とつながりを持つ最大の商取引プラットフォームの座を目指し、越境型商取引の仕組み作りを進めてきた。力を入れてきたインドや中南米に加え昨年はオーストラリアでも事業を開始。アラブ首長国連邦(UAE)ドバイに拠点を置くスーク・コム買収により中東での足場も築いた。

より良い価格と地元では手に入らない商品を求める消費者は、パリや北京、シドニーなど居住地に関係なく海外の販売業者から購入する傾向を強めている。DHLワールドワイドエクスプレスの16年のリポートによれば、こうした越境型商取引は国内ECの売上高を上回るペースで拡大しており、20年には9000億ドル(約99兆3000億円)に達する見通しだ。

越境型商取引はアマゾンの物流事業戦略の大きな焦点だ。同社は昨年、ニューヨークでイベントを開催し、海外の消費者向け販売促進を目的とした両替サービスと翻訳ツールを約1500の販売業者に売り込んだ。

アマゾンは事業規模の大きさを強みに、集配送コストを引き下げ、さらなる販売業者や商品の裾野拡大に結び付けることができる。アマゾンのサイトで商品を販売する約200万の独立系業者は商品を販売するごとに手数料を支払う。販売業者間の競争は商品の価格を引き下げ、在庫の回転を速め、世界で3億人規模の顧客を抱えるアマゾンの競争力強化につながっている。

独立系に値下げ圧力

ECのほとんどは、なお国内市場に限定されているものの、海外商品に目を向ける消費者が増加する中、アマゾンはネット販売業者に対する有料サービス拡大に商機を見いだしている。同サービスの1~3月期売上高は前年同期比39%増の93億ドルへと急増した。

ただ、アマゾンが中国で始める取り組みは販売業者の一部にとってはやっかいな問題になりかねない。アマゾンの販売業者の輸入手続きなどを代行するフォワーダー(貨物利用運送事業者)、フレックスポートのライアン・ピーターソン最高経営責任者(CEO)は「アマゾンがプラットフォーム上で中国の製造業者と最終消費者を直接結び付けるようになれば、独立系の販売業者は仕入れ先との値下げ競争を強いられる。独自に製品を作るのではなく、中国製品を転売するだけの販売業者にとっては厳しい戦いになる」と話した。(ブルームバーグ Spencer Soper)

情報源:アマゾン、敵地に調達網 アリババ対抗、中国製品を世界市場で販売 (1/2ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ)


  • 中国メーカー400社と販売業者引き合わせる-杭州でイベント開催へ
  • 居住地に関係なく、消費者が海外の販売業者から購入する傾向強まる

米アマゾン・ドット・コムは中国のアリババ・グループ・ホールディングの創業の地に乗り込み、新たな競争に挑む。

アマゾンは近くアリババの本拠地である杭州市でイベントを開く。欧米の消費者にエレクトロニクス製品や自動車部品、ホームグッズなどを直接販売することに意欲を示す中国メーカー400社とオンラインで出品する販売業者を引き合わせることが狙い。業者が2018年のホリデーシーズンに備えて在庫を管理できるよう、アマゾンの担当者が購入トレンドに関する見識を提供する。

このイベントは、電子商取引プラットフォームからグローバルな物流事業へと踏み出すアマゾンの取り組みの一環だ。狙いはアマゾンの影響力があまり及ばない地域である中国のメーカーとアマゾンの販売業者を直接結び付けることにある。業者が工場から直接商品を調達し、それを他国に出荷することをアマゾンが支援することで、注文が入れば迅速に配達が可能になる。同社は手数料を得る仕組みだ。アマゾンは迅速な宅配で米電子商取引市場を制することができた。アリババやイーベイ、ウィッシュなど同業の挑戦を退けるべく、世界的にこれを再現したい考えだ。

アマゾンはコメントを控えた。

より良い価格と地元では手に入らない商品を求める消費者は、パリや北京、シドニーなど居住地に関係なく海外の販売業者から購入する傾向を強めている。DHLワールドワイドエクスプレスの16年のリポートによれば、こうした越境型取引は国内電子商取引の売上高を上回るペースで拡大しており、20年には9000億ドル(約99兆3000億円)に達する見通しだ。

原題:Amazon Brings Cross-Border Ambitions to Alibaba’s Backyard (1)(抜粋)

情報源:アマゾン、越境型商取引の支援強化-競合のアリババ本拠地に乗り込む – Bloomberg


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