春の叙勲 4151人が受章

春の叙勲 4151人が受章

ふむ・・・


ことしの「春の叙勲」の受章者が発表され、各界で功労のあった、合わせて4151人が受章することになりました。

ことしの「春の叙勲」を受章するのは、「旭日大綬章」が16人、「瑞宝大綬章」が7人です。また、「旭日重光章」と「瑞宝重光章」が合わせて52人、「旭日中綬章」と「瑞宝中綬章」が合わせて344人、「旭日小綬章」と「瑞宝小綬章」が合わせて895人など、全体で4151人となっています。

このうち、民間からの受章者は1906人と、全体の45.9%を占めているほか、女性の受章者は399人と全体の9.6%となっていて、いずれも今の制度になった平成15年秋以降で最も多い人数となっています。

「旭日大綬章」は、東京海上日動火災保険の会長やNHK経営委員会委員長を歴任した石原邦夫さん、京浜急行電鉄会長の石渡恒夫さん、元国土庁長官の伊藤公介さん、元最高裁判所判事の大谷剛彦さん、経済産業大臣などを務めた大畠章宏さん、国土交通大臣などを務めた金子一義さん、元九州電力会長の鎌田※みち貞さん、元衆議院副議長の川端達夫さん、外務大臣などを務めた高村正彦さん、日本赤十字社社長の近衛忠※てるさん、元最高裁判所判事の櫻井龍子さん、元農林水産大臣の武部勤さん、元厚生大臣の丹羽雄哉さん、元運輸大臣の藤井孝男さん、元法務大臣の保岡興治さん、元NTT会長の和田紀夫さんの16人が受章します。

「瑞宝大綬章」は、元検事総長の笠間治雄さん、元内閣法制局長官の梶田信一郎さん、元統合幕僚長の齋藤※たかしさん、東京大学の元学長の佐々木毅さん、元会計検査院長の重松博之さん、名古屋大学の元学長の平野眞一さん、東北大学の元学長の吉本高志さんの7人が受章します。

「旭日小綬章」は、60年以上将棋のプロ棋士として活躍し、去年、現役を引退した加藤一二三さん、漫才師や俳優として長年活動を続け、映画監督としても「HANA-BI」などの作品が高い評価を受けている北野武さん、作詞家で、数々のヒット曲を生み出した阿木燿子さん、映画やテレビドラマでの人間味あふれる演技で親しまれている俳優の西田敏行さんらが受章します。

このほか外国人叙勲では、去年、ノーベル文学賞を受賞した小説家のカズオ・イシグロさんが「旭日重光章」を、NHK交響楽団の桂冠名誉指揮者を務めるヘルベルト・ブロムシュテットさんが「旭日中綬章」を、ユニセフ=国連児童基金のアジア親善大使で歌手のアグネス・チャンさんが「旭日小綬章」を受章するなど、合わせて62の国や地域から140人が受章することになりました。叙勲の親授式や伝達式は来月8日から行われます。

※鎌田※みち貞さんの「みち」はしんにょうに由。
※近衛忠※てるの「てる」は火へんに軍。
※齋藤※たかしさんの「たかし」は隆の生の上に一。

将棋棋士 加藤一二三さん「123歳まで頑張ります」

旭日小綬章を受章する将棋棋士の加藤一二三さんは、福岡県嘉麻市出身の78歳。昭和29年に当時の史上最年少となる14歳7か月でプロ棋士になり、その後も史上最年少の18歳の若さで一流棋士の証しであるA級にまで駆け上がりました。

その活躍ぶりから「神武以来の天才」と呼ばれ、「名人」や「王位」などのタイトルを通算8期獲得するなど、将棋界を代表する棋士の1人として活躍しました。60年以上にわたって現役を続け、77歳となった去年、史上最年長の将棋棋士となりましたが、6月に現役を引退しました。

個性的なキャラクターから「ひふみん」の愛称で親しまれ、テレビのバラエティー番組に数多く出演するなど、将棋界を超えて活躍を続けています。

受章が決まった加藤さんは、「大変光栄なことです。妻がともに目標に向かって魂を燃やしてくれたことに心から感謝しています。引退から9か月たったころ、『この勝負に勝てば引退を免れる』という夢を見ました。心のどこかでは、今も現役の棋士であったらよかったなという気持ちが残っているのかもしれません」と将棋への変わらぬ思いを語りました。

そして今後について、「歴史上最も長寿の方は120歳くらいの方がいるそうで、あと3歳なら不可能ではないと思いますので、123歳まで頑張ります」と名前の「一二三」にかけて話していました。

俳優 西田敏行さん「俳優人生、本当に幸せな時間」

旭日小綬章を受章する俳優の西田敏行さんは、福島県郡山市出身の70歳。昭和45年に劇団青年座に入って舞台で活躍するとともにテレビドラマや映画にも出演し、コミカルな人間味あふれる役柄から暴力的な役まで、幅広い役を演じる俳優として活躍しています。

NHKの大河ドラマでは、「翔ぶが如く」と「八代将軍吉宗」で主役を演じたほか、現在放送中の「西郷どん」では「語り」を担当しています。

受章について西田さんは「大変ありがたいことで、俳優としてのキャリアをおくみ取りいただいた、努力に対してのご褒美をいただいたという感じです。私を俳優にしてくれた両親にささげたいと思っています」と笑顔で話しました。

そのうえで、「これまでの俳優人生、本当に幸せな時間でした。撮影によっては肉体的にも精神的にもしんどいことはあったが、役者というポジションの中で自分が生きていられるという幸せのほうが勝っていた。だから乗り越えられたんだろうなと思っています」と話していました。

また、生まれ育った福島県について、「原発事故が起きて、私の大事なふるさと、懐かしい、いとおしい景色があっという間に失われたという喪失感を持っている。故郷の景色をなんとか取り戻したいという気持ちで、命ある限り福島とは向き合っていきたいと思っています」と、方言を交えて思いを語っていました。

北野武さん「ノーベル賞を目指す」

旭日小綬章を受章する北野武さんは、「身に余る光栄。この綬章を糧により芸道に磨きをかけノーベル賞を目指します」とコメントしています。

前衆議院副議長 川端達夫さん「政党は愚直に熱く訴えを」

「旭日大綬章」を受章する川端達夫さんは、73歳。労働組合の役員などを経て、昭和61年の衆議院選挙で初当選し、民主党の幹事長や総務大臣などを歴任し、平成26年から衆議院副議長を務めました。

川端さんは、「副議長として、民主主義の根幹である選挙制度について、各党がそれぞれの立場をまとめたことや、天皇陛下の退位に向けて、ほぼ全会一致でまとめることができたのは、大変やりがいがあると同時に達成感がある仕事だった」と振り返りました。

また、川端さんは、「世の中を変えたいという時、国の姿と実現のための基本政策を示すのが政党だ。青臭くてもいいので、原点に帰り、愚直に熱く訴えないと響かない。『この国の現状を変えて、希望の持てる世の中を作りたい』と熱く語ってほしいし、『そのために力をください』と訴えてほしい。そうすれば、世の中は動くと思う」と話していました。

一方、川端さんは、「行政の信頼性やシビリアンコントロール=文民統制が揺らいでいるのではないかという懸念は極めて重い。党派の問題ではなく、国会の根底に関わる話で、こうした問題が起きているという危機感を、国会が感じていないという危機感がある」と指摘しました。

自民党副総裁 高村正彦さん「国民のためと思うことはやる」

「旭日大綬章」を受章する高村正彦さんは、76歳。弁護士で、昭和55年の衆議院選挙で初当選して以降、12回連続で当選し、この間、外務大臣や、防衛大臣、法務大臣などを歴任しました。去年の衆議院選挙には立候補せず、議員活動からは引退しましたが、引き続き、自民党の副総裁を務めています。

高村さんは、「政治家の功績は、後世、歴史家の判断を待たなければわからないが、それでも、受章できることは、大変ありがたいことだ」と話しています。

また、高村さんは、印象に残る出来事の1つとして安全保障関連法の成立をあげ、「外務大臣や防衛大臣などの経験から、日本を取り巻く環境の中で、今までの空想的平和主義では、日本と国民の平和と安全は守れない。国会で、圧倒的多数で可決・成立し、理解されたということは、大変ありがたい」と振り返りました。

そのうえで、引き続き、憲法改正に取り組む考えを示し、「私に課せられた仕事だと思っており、しっかりと、しかし、あまり出しゃばらずにお手伝いする。生きている限り、国民のためになると思うことはやる」と述べました。

作詞家 阿木燿子さん「残っていく歌を書きたい」

旭日小綬章を受章する作詞家の阿木燿子さんは、横浜市出身の72歳。明治大学在学中に作詞を始め、夫の宇崎竜童さんが結成したダウン・タウン・ブギウギ・バンドの「港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」が大ヒットして注目を集めました。

その後、「横須賀ストーリー」や「プレイバックPart2」など、山口百恵さんの曲を70曲以上手がけたほか、ジュディ・オングさんの「魅せられて」や中森明菜さんの「DESIRE」など、数々のヒット曲の作詞にあたってきました。
また、女優や映画監督としても活躍しています。

阿木さんは受章について「大変な章をいただいた喜びがじわじわとやってきました。私にとって詞を書くことは決して楽ではないですが、自分に与えられた大切な表現の場なので、もっともっと自覚をもって取り組んでいきたい」と述べました。

そのうえで、「『歌は世につれ、世は歌につれ』と言いますが、時代は次々と移り変わっていく。でもどんな時代でも残っていく歌があるので、そういう曲が1曲でも書けたらなと思います」と今後の抱負を話していました。

元経団連副会長 石原邦夫さん「大勢を代表して頂いた」

「旭日大綬章」を受章する石原邦夫さんは、74歳。損害保険大手「東京海上日動火災保険」の社長や会長を務めたほか、日本損害保険協会会長や経団連副会長、日米経済協議会会長、それにNHK経営委員会委員長などを歴任しました。

石原さんは、「今回の受章は、わたし個人に対するというより、損害保険業に携わる大勢の皆様を代表して頂いたものと受け止めている。損害保険は、あらゆる社会活動、経済活動とリンクしているので、そういった経験が、ほかの業界に、少しでも役に立っていたのであれば幸いだ」と話しています。

そして石原さんは、日米経済の発展に力を尽くしたことを振り返り、「私が任にあたった時期は、アメリカと日本の関係が、より広く、より深く、こういった時代だった。日米の間で共通した問題は、トップリーダーが集まって論議し、結果を提言としてまとめてきたのは思い出だ」と述べました。

また、NHK経営委員会委員長を務めたことについて、「経営委員会は視聴者を代表する立場なので、積極的な情報公開に努めてきた。昨今の状況をみると、公共放送としてのNHKに対する期待が、相当、高まっているのではないかと思う。大きくなった期待にそえるよう、一層の経営の充実を願っている」と話していました。

元自民党幹事長 武部勤さん「国民が笑顔になれる政治に」

「旭日大綬章」を受章する武部勤さんは、76歳。北海道議会議員を経て、昭和61年の衆議院選挙で初当選して以降、8回連続で当選し、この間、農林水産大臣や自民党幹事長などを歴任しました。

武部さんは、「『ふるさとがよくならなければ、日本がよくなるはずはない』という思いで、政治に取り組んできた。万感胸に迫るものを禁じえない。期待を掛け、一緒に頑張ってくれた方々に対し、感謝の一語に尽きる」と話しています。また、武部さんは、「『郵政解散』は、忘れることができない幹事長時代の思い出だ。

小泉元総理大臣は、『郵政民営化は、あらゆる改革につながる改革の本丸だ』と言って、『地方でできることは地方で』、『民間にできることは民間に』と改革を進めたが、その『変化と挑戦』の気風は、今に続く政治のキーワードになっているのではないか」と振り返りました。

そのうえで武部さんは、「政治は国民のものだ。国会議員1人ひとりが、情熱あふれんばかりの闘志を持って、自身が立ち上がった原点に立ち返り、国民が笑顔になれる政治にしてほしい。国民の『チーム力』を、いかに作り上げていくかが、為政者のいちばん大事な務めだ」と述べました。

世界的指揮者 ブロムシュテットさん「よい音楽を届けたい」

「旭日中綬章」を受章するヘルベルト・ブロムシュテットさんは、スウェーデン出身の90歳。サンフランシスコ交響楽団などの音楽監督を歴任したほか、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団をはじめとする世界最高峰のオーケストラで客演指揮者を務めるなど世界的な名声を得ており、NHK交響楽団とは30年以上にわたり、150回をこえる共演を重ね、おととし桂冠名誉指揮者に就任しています。

ブロムシュテットさんは、「とても驚いた。これまでもデンマークやスウェーデンなどの国から勲章をいただいたことがあるが、最初はこれは何ごとか信じられなかった。とても名誉に感じている」と話しています。そして、「オーケストラは私の家族のようなものだ。

ともに音楽を愛し、改善点に向き合うことでより結束していける。日本の音楽家は質が高いし、テクニックもあり、一緒に演奏すると作品を理解して感情を込めて演奏をしてくれる」と話しています。

ブロムシュテットさんは、東日本大震災の復興支援で、チャリティーコンサートを開いたこともあり、「震災は世界にとっても大きな悲劇であり、私もショックを受けたが、被災者を放っておくわけにはいかなかった。今後も多くの人によい音楽を届けていきたい」と話していました。

情報源:春の叙勲 4151人が受章 | NHKニュース


旭日小綬章の受章が決まり、会見する加藤一二三さん=東京都渋谷区の将棋会館、伊藤進之介撮影
旭日小綬章の受章が決まり、会見する加藤一二三さん=東京都渋谷区の将棋会館、伊藤進之介撮影

加藤一二三さん(78)将棋棋士 旭日小綬章

「ある番組に出た時、幼稚園児たちが『ひふみーん』と呼んでくれた。うれしかったですよ」

今や毎週のようにバラエティー番組に出演する売れっ子だが、名人などのタイトルを通算8期獲得した超一流の将棋棋士だ。闘志あふれる対局姿で知られ、約63年間の現役生活で積み上げた2505対局は史上1位。受章について、「大変光栄なことで、心より感謝しています」と語った。

1954年、14歳7カ月でプロ入り。藤井聡太六段(15)に破られるまで史上最年少記録だった。30歳ごろ不調に陥ったが、キリスト教の洗礼を受けた後、復調。82年には念願の名人を獲得した。「対局の後、実は95%負けている将棋だとわかった。それを勝てたのは、神のはからいだったと考えている」

昨年6月、53歳下の若手に敗れ、史上最年長の77歳5カ月での引退が決まった。つい1週間ほど前、その対局に臨む夢を見たという。「勝つための作戦を必死に考えていた。頭の中では整理がついているつもりでも、心のどこかに『現役の棋士だったら良かったな』という気持ちが残っているんでしょうね」(村瀬信也)

情報源:引退したけど夢で必死に対局 叙勲受章の加藤一二三さん(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース

情報源:引退したけど夢で必死に対局 叙勲受章の加藤一二三さん:朝日新聞デジタル


加藤一二三さん
加藤一二三さん

■加藤一二三さん(78) 将棋棋士 旭日小綬章

「ある番組に出た時、幼稚園児たちが『ひふみーん』と呼んでくれた。うれしかったですよ」

今や毎週のようにバラエティー番組に出演する売れっ子だが、名人などのタイトルを通算8期獲得した超一流の将棋棋士だ。闘志あふれる対局姿で知られ、約63年間の現役生活で積み上げた2505対局は史上1位。受章について、「大変光栄なことで、心より感謝しています」と語った。

1954年、14歳7カ月でプロ入り。藤井聡太六段(15)に破られるまで史上最年少記録だった。30歳ごろ不調に陥ったが、キリスト教の洗礼を受けた後、復調。82年には念願の名人を獲得した。「対局の後、実は95%負けている将棋だとわかった。それを勝てたのは、神のはからいだったと考えている」

昨年6月、53歳下の若手に敗れ、史上最年長の77歳5カ月での引退が決まった。つい1週間ほど前、その対局に臨む夢を見たという。「勝つための作戦を必死に考えていた。頭の中では整理がついているつもりでも、心のどこかに『現役の棋士だったら良かったな』という気持ちが残っているんでしょうね」(村瀬信也)

情報源:最多2505対局、今も夢で練る作戦 春の叙勲・加藤一二三さん(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース

情報源:最多2505対局、今も夢で練る作戦 春の叙勲・加藤一二三さん:朝日新聞デジタル


棋士の加藤一二三九段=宮間俊樹撮影
棋士の加藤一二三九段=宮間俊樹撮影

対局、今も心の片隅に 加藤一二三さん(78)将棋棋士=旭日小綬章

昨年6月に引退するまで、60年以上将棋の現役棋士を続けてきた。「大変光栄で、心から感謝します」と語った。

14歳で棋士になり、名人・王将各1期などタイトル通算8期、通算勝ち星は歴代3位の1324勝。「神武以来(このかた)の天才」と言われた大棋士だが、引退後は「ひふみん」の愛称でバラエティー番組などで大活躍。「喜んで、楽しんでいます」

ただ、「先日、勝てば引退しなくても済む対局の夢を見ました。引退を100%受け入れたつもりだったが、心の片隅に残っていたんですね」と将棋への思いもにじませる。

「藤井聡太六段も含め、天才たちの将棋は魅力的なので、これからも研究していきたいですね」【山村英樹】

俳優の西田敏行さん=根岸基弘撮影
俳優の西田敏行さん=根岸基弘撮影

出会いが創作意欲に 西田敏行さん(70)俳 優=旭日小綬章

父の死と母の再婚で、5歳の時からおば夫婦に育てられた。「叙勲は私のキャリア、努力へのご褒美。俳優にしてくれた養父母の仏前に喜びを報告したい」と感謝を口にした。

役者人生は50年を超えたが、「出会うことで創作意欲が上がる。出会いなくして役者の仕事はできない」との思いは変わらない。昨秋公開の主演映画「アウトレイジ最終章」では悪人を好演し、「自分でも驚くほど悪の部分を引き出すことができた。北野武監督の哲学、思想に出会ったおかげ」という。

福島県郡山市出身。東京電力福島第1原発の事故で一変した故郷の姿に心を痛め、「古里の景色をなんとか取り戻したい。命ある限り、福島と向き合っていきたい」。【丸山進】

小説家のカズオ・イシグロ氏=小出洋平撮影
小説家のカズオ・イシグロ氏=小出洋平撮影

日英関係の一助に カズオ・イシグロさん(63)英国人作家=旭日重光章

昨年ノーベル文学賞を受賞した長崎市生まれの英国人作家、カズオ・イシグロさんは、早川書房を通じてコメントを発表した。全文は次の通り。

生を受けた国日本からこのような勲章をいただき、身に余る光栄です。

西洋で育った少年時代、私は日本と英国の文化的関係の脆(もろ)さを常々憂慮していました。

今日、両国の関係は揺るがぬものとなっています。私の貢献が多少なりともその一助となり、今回の受勲となったのであればこれに勝る喜びはありません。

情報源:<春の叙勲>対局、今も心の片隅に 加藤一二三さん(毎日新聞) – Yahoo!ニュース

情報源:<春の叙勲>出会いが創作意欲に 西田敏行さん(毎日新聞) – Yahoo!ニュース

情報源:<春の叙勲>日英関係の一助に カズオ・イシグロさん(毎日新聞) – Yahoo!ニュース

情報源:春の叙勲:喜びの声 加藤一二三さん/西田敏行さん/カズオ・イシグロさん – 毎日新聞


カズオ・イシグロさん
カズオ・イシグロさん

「日の名残(なご)り」や「わたしを離さないで」などで知られる長崎出身の英国人作家で、昨年ノーベル文学賞を受けたカズオ・イシグロさん(63)が「日本・英国間の文化交流及び相互理解の促進並びに英国における対日理解の促進に寄与」したとして旭日重光章に選ばれた。日本でイシグロ作品を刊行する早川書房経由で、本人からメールで喜びのコメントが寄せられた。現在イシグロさんは新作を執筆中で、長編になるという。

■カズオ・イシグロさんのコメント全文

生を受けた国日本からこのような勲章をいただき、身に余る光栄です。

西洋で育った少年時代、私は日本と英国の文化的関係のもろさを常々憂慮していました。

今日、両国の関係は強固で揺るがぬものとなっています。私の貢献が多少なりともその一助となり、今回の受勲となったのであればこれに勝る喜びはありません。

コメント原文(英語)は以下の通り。

On receiving The Order of the Rising Sun, Gold and Silver Star.

I’m deeply moved to receive this honour from the country of my birth.

As a small boy growing up in the West, I always worried because the bridge joining the cultures of Japan and Britain appeared so fragile.

Today that bridge has become massive and strong, and I’m hugely proud if, as this decoration implies, I have myself helped, even in a small way, to make it so.

Kazuo Ishiguro

情報源:カズオ・イシグロさん、旭日重光章「日英関係の一助に」(朝日新聞デジタル) – Yahoo!ニュース

情報源:カズオ・イシグロさん、旭日重光章「日英関係の一助に」:朝日新聞デジタル


春の叙勲“世界のたけし”ら 受章者たちが喜びの声
春の叙勲“世界のたけし”ら 受章者たちが喜びの声

政府は春の叙勲の受章者を発表し、旭日小綬章には映画監督の北野武さんや将棋棋士の加藤一二三さん、俳優の西田敏行さんらが選ばれました。

北野さんは、受章を受けて「身に余る光栄。この受章を糧により芸道に磨きを掛け、ノーベル賞を目指します」と喜びのコメントを発表しました。
将棋棋士・加藤一二三さん:「将棋人生、成功したと思ってますけども健康だったし、改めて言いますけども妻と子どもたちが心を一つにして頑張ってくれた」
俳優・西田敏行さん:「努力に対してのご褒美を頂いたという感じで受け止めてありがたく拝受することに決めました。両親が生きていたら一番先に喜んでくれるのは父と母だろうと」

情報源:春の叙勲“世界のたけし”ら 受章者たちが喜びの声(テレビ朝日系(ANN)) – Yahoo!ニュース

情報源:春の叙勲“世界のたけし”ら 受章者たちが喜びの声


政府は29日付で2018年春の叙勲受章者を発表。映画監督の北野武(71)、将棋棋士の加藤一二三氏(78)、プロ野球ロッテの元監督、ボビー・バレンタイン氏(67)らが旭日小綬章を受章した。

今回最高位の旭日大綬章は、高村正彦元外相(76)ら16人が受章。ノーベル文学賞を受賞した英国人作家、カズオ・イシグロ氏(63)が旭日重光章を受章した。受章者は旭日章976人、瑞宝章3175人の計4151人。このうち民間人は1906人で全体の45・9%を占めた。女性は399人で9・6%だった。

情報源:ノーベル文学賞のカズオ・イシグロ氏、旭日重光章を受章 – 芸能社会 – SANSPO.COM(サンスポ)


加藤一二三九段(78歳)が旭日小綬章を受章いたしました。叙勲者は、将棋界では27人目になります。

加藤一二三九段のコメントーー旭日小綬章受賞について
「たいへん光栄なことであり、心より感謝しています。今回の受賞について家族にも伝えましたが、皆大変喜んでおり、結婚してから1局1局精魂込めて指してきた自分を支えてくれた妻は究めて光栄なことといっております。」

ーー昨年引退されて1年経ち振り返って思うこと
「常日頃思うことは、棋戦を長く主催して頂いている方々に深い感謝の念を持ち続けております。私は四段になった14歳から引退するまで、対局前日に負けると思ったことは一度も無かったです。その思いを抱きながら将棋を指し続けました。これからもプロ、アマチュアを問わずに多くの方々に、自分が指した将棋を鑑賞してもらえたら嬉しいです。
自分が引退する直前に藤井聡太四段(当時)が登場し、すばらしい将棋を指し続けたことにより、将棋界が盛り上がりました。テレビ番組で共演する方々から、自分の子どもに将棋をどのように教えたら良いかなどの質問が多くなりました。子どもが将棋を指している姿、集中して夢中になっている姿を見るのはいいものです。将棋には勝ち負けがあって、『お願いします。』と言って始め、勝っても負けても悔しいことがあるけれども『ありがとうございました。』と言って終わることがいいのです。」

ーーこれから棋士としてやりたいこと、将棋界について思うこと
「引退した今でも将棋の研究は続けています。自分が指した将棋でもまだ伝えきれてない対局が多くあるので、今後はいろんな人に伝えていきたいです。また、国民栄誉賞を受賞した羽生竜王、29連勝を達成した藤井六段をはじめとした多くの天才たちの将棋はとても魅力です。これからも多くの名局が生まれていくので、将棋の研究をして、将棋が如何に魅力的であるかを伝えていきたいです。
今の将棋界は昭和10年に名人戦が出来て『今来たっ!!』という感じです。」

情報源:加藤一二三九段が旭日小綬章を受章|将棋ニュース|日本将棋連盟


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