ロケットの打ち上げを至近距離で撮影してプロ写真家のカメラレンズが死亡 – GIGAZINE

1万円ほどで購入できる広角レンズか・・・


プロの写真家がロケットの打ち上げ写真をキレイに撮りたいがために、カメラをロケットに近づけすぎてレンズが使用不能になってしまったという記事が写真に関するブログPetaPixelで公開されています。

This is the Result of Placing My Camera Lens 300 Feet from a Rocket Launch
https://petapixel.com/2018/03/02/result-placing-camera-lens-300-feet-rocket-launch/

ロケットの打ち上げでカメラレンズが使用不能なったことを投稿したのは、アメリカのフロリダ州に拠点を置く写真家、John Kraus氏です。Kraus氏は、ロケットの打ち上げやフロリダの風景、航空写真などを撮影しています。

2018年3月1日にKraus氏は、ロケット「アトラスV」の打ち上げを撮影するためにカメラのNikon D7000を2台持ってケープカナベラル空軍基地第41発射施設に行きました。2台のカメラは、Kraus氏から離れた場所に設置し、両方とも遠隔操作でズームやシャッターを切られるようにしてあります。本体は保護するために、両方ともビニール袋に入れて、袋の中央に穴を開け、そこの穴からレンズを出して撮影しました。なお、Kraus氏は、ロケットを撮影する時は自分が持っている最新のカメラを使用しているとのことです。

2台のカメラのうち遠くの方に設置したカメラは、ロケットの発射台か500フィートから600フィート(約150メートルから180メートル)の距離に設置しました。ロケットが発射されると同時に遠くに設置したカメラは、正常に動作したとのこと。Kraus氏は、カメラを遠隔操作でズームアップし、カメラに装着されたレンズ、「Nikon 80-200mm f/2.8」は、ロケットに装備された4つの固体ロケットブースターの燃焼を見事に捉え得ました。

もう一方の近くに設置したカメラで事件が起きます。近い方の遠隔操作のカメラには、Rokinonの8mm魚眼レンズが装着されており、比べて発射台から約60メートルから約90メートル分近い距離にあたるロケットの発射台から300フィート(約90メートル)の距離に設置されていました。しかし、この場所はロケットの発射台の「フレームトレンチ」と呼ばれる溝の近くで、この溝の方向にはロケットのエンジンが生み出す勢いが集中します。ロケットが発射されると、Kraus氏がカメラを遠隔操作して撮影し、ポジションが良かったため昼の太陽が生み出す光により見事な写真が撮影でき、Kraus氏は写真に大満足したとのこと。以下の画像がその写真です。

この写真を撮影した5秒後に予期せぬことが起こります。ロケットの発射により生まれた、排気とチリが草や土などを舞い上げながら設置されているカメラに勢いよく向かってきました。

最初の写真から発射11秒後にはカメラレンズがびっしりとロケットの排気から生まれたチリや草などに覆われています。

その後、Kraus氏はロケットにより汚れたカメラやレンズなどを回収しました。Kraus氏によると、このロケットに使われているエンジンAJ-60Aは燃料に酸性ヒドロキシル基末端ポリブタジエンというものが使用されているとのこと。その燃料の粉じんが着いたカメラを触ったKraus氏は、安全のためNASAの案内係に手で顔に触れず、すぐに手を洗うようにと、発射基地の報道者用のスペースで言われました。

Kraus氏は家に帰り、ダメージを受けたカメラレンズを水で洗い、布で軽く拭いて乾かしました。以下の写真はそのカメラレンズです。レンズに付着している白いチリはKraus氏によると、発射台から水が吹き出てるシステムSuppression Systemの水とロケットの排気によるチリが混ざったものであろうとのこと。

カメラ本体は無事でした。Kraus氏はレンズを乾燥させた後、レンズは大丈夫だと思っていました。しかし、光を当てて良く見ると、レンズはロケットの排気の勢いにより大きくくぼんでおり、このままのレンズでは再使用ができない状態でした。写真を見るとヒビも入っているようです。

レンズの周りには土や小枝が付着しています。

Kraus氏によると、レンズ中央のパーツを交換すれば、また使用ができると思われるけれど、このレンズは100ドル(約1万円)ほどで購入したので、修理費用をかけるよりは新しく別のものを購入するとのこと。Kraus氏はこのレンズを今回の打ち上げで引退させることにしました。Kraus氏がカメラのレンズにフィルターを装着させないでいたのは、フィルターを装着させて今回のロケットの発射する位置にカメラを設置すると、レンズに結露が発生しやすくなり写真が台無しになるからとのことです。

情報源:ロケットの打ち上げを至近距離で撮影してプロ写真家のカメラレンズが死亡 – GIGAZINE


どこのレンズだろう?