プロ棋士18人、団体戦対決 関西の将棋連盟、初の試み:朝日新聞デジタル

協賛企業が月桂冠・・・


日ごろは1対1の真剣勝負に打ち込む将棋のプロ棋士が、3人1組のチームを組み、早指し対局に挑む。しかも、ファンの目の前で。こんな珍しいイベントを日本将棋連盟が3月25日、大阪・中之島で催す。名付けて「将棋棋士が間近で激闘!関西プロ団体戦」。棋士たちは「自分たちも楽しみ」と笑顔で話す。

横一列に並んで対局

将棋の団体戦は、アマチュアでは盛んに行われている。横一列に並んで対局することで、友情が深まったりするのも魅力だ。企画した日本将棋連盟関西本部(大阪市)の井上慶太九段(54)は「プロ棋士の団体戦は非常に珍しい。我々としては、初の試みです」と話す。朝日新聞社が特別協力する。協賛は月桂冠株式会社。

今回、出場するのは、日本将棋連盟関西本部に所属する18人。トップ棋士からベテラン・中堅、若手新鋭まで、バラエティー豊かな顔ぶれが揃(そろ)った。

岡山市在住の菅井竜也王位(25)や、昨年の「第38回将棋日本シリーズ JTプロ公式戦」で優勝した山崎隆之八段(37)、昨年、名人に挑戦した稲葉陽(あきら)八段(29)、今年1月、A級順位戦への昇級を決めたばかりの糸谷(いとだに)哲郎八段(29)ら、全国区のスター棋士もずらり。菅井王位は「団体戦は小学生のころにしか経験がありません。チームに迷惑を掛けないように頑張ります」と、非常に謙虚なコメントを寄せてくれた。

はやくも優勝宣言

「優勝します!」。記者の前で宣言したのは、今泉健司四段(44)。41歳でプロ入りした今泉四段は、アマチュア時代が長く、職場でチームを作って参加する団体戦の経験も豊富だ。チームメートは、順位戦B級1組に即復帰を決めたばかりの畠山鎮七段(48)と、親子で棋士なので「西川ジュニア」と呼ばれる西川和宏六段(31)。今泉四段は「団体戦はどの棋士にどの棋士をぶつけるか、といった戦略も大事。相性も、あると思います。戦う姿勢も大切。苦戦に陥っても、最後まであきらめず頑張る姿が、必ず、隣で指している仲間に良い影響を与えるんです」と熱く語る。

西川六段は「団体戦は初めて。学生の団体戦で審判を務めたことはありますが、みんな楽しそうだった」と心待ちにしている。

戦力は均衡か

6チームとも「戦力が均衡している」という評判を聞く。だが、記者が耳にした限りで、プロ棋士間で高評価だったのが、平藤(ひらふじ)眞吾七段(54)が大将格のチームだ。負けた方が奨励会退会という「鬼勝負」を勝ち抜き、プロになった宮本広志五段(32)、中学生棋士で、先日の第11回朝日杯将棋オープン戦で優勝した藤井聡太六段(15)と公式戦で2勝2敗と互角に渡り合う大橋貴洸(たかひろ)四段(25)を擁する。平藤七段は「いつもの対局は1対1の勝負。仲間がいるって、すごく良いね。楽しみ。仲間の士気を下げないように、頑張らないと」と話した。

3月25日12時半(開場は正午)から午後5時まで、大阪・中之島のアサコムホール(大阪市北区中之島2の3の18、中之島フェスティバルタワー12階)などで開かれる。対局は「持ち時間各10分、切れたら1手30秒の秒読み」で行われる予定(進行状況に応じて変更の可能性あり)。対戦カードは開会式での抽選で決まる予定。各チームは対戦チームが決まってから、誰が「大将」「副将」「三将」(呼称は調整中)を務めるかを決め、勝負に挑む。大盤解説会や指導対局(別途1千円)、サイン会(別途3千円)もある。

入場料は大人5千円、中学生以下2500円。小学生以下は保護者同伴。事前申し込みが必要。定員130人。「朝日新聞 関西スクエア」のサイトhttp://www.kansai-square.com別ウインドウで開きます)から申し込む。締め切りは3月4日。当選者には3月12日までに当選券が届く(落選通知は無し)。入場料のお支払いは当日、受付で承ります。問い合わせは朝日新聞関西スクエア事務局(06・6231・0131、平日午前10時~午後6時)へ。(佐藤圭司)

参加18棋士の顔ぶれとチーム分け

(冒頭の色はチーム名)

将棋の菅井竜也王位
将棋の菅井竜也

【橙(だいだい)】

将棋の糸谷哲郎八段
将棋の糸谷哲郎八段

【緑】

将棋の山崎隆之八段
将棋の山崎隆之八段

【白】

将棋の稲葉陽八段
将棋の稲葉陽八段

【黄】

将棋の今泉健司四段
将棋の今泉健司四段

【赤】

将棋の平藤眞吾七段
将棋の平藤眞吾七段

【青】

情報源:プロ棋士18人、団体戦対決 関西の将棋連盟、初の試み:朝日新聞デジタル



「伊藤博文」さんて棋士がいるのか・・・