「日本ワイン」 表示ルール厳格に 10月から

「日本ワイン」 表示ルール厳格に 10月から | NHKニュース

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国内で作られるワインの表示ルールがことし10月から大きく変わります。新たなルールでは、国産のぶどうだけを使ったものに限って「日本ワイン」と表示できるようになるほか、産地を表示するにはその地域で収穫したぶどうを85%以上使ったうえで、同じ地域にある醸造施設で製造することが求められるなど、より厳格なルールが適用されることになります。

国税庁は、日本国内で製造されるワインについて、産地などをラベルに表示する際の新たなルールを設けることになりました。これまでは国が定めるルールはなく、国内の醸造施設で作られていれば輸入したぶどうの果汁を使ったものでも、「国産ワイン」と呼ばれてきました。

ワインの産地などの表示も統一的なルールはなく、別の地域で収穫されたぶどうを原料に使っていても、醸造施設のある地名をブランドとして使うケースもありました。

ことし10月30日から適用される新たなルールでは、国産のぶどうだけを使って国内で製造されたものに限って「日本ワイン」と表示できるようになります。

また、ラベルに産地を表示するには、その地域で収穫したぶどうを85%以上使ったうえで、産地にある醸造施設で製造することが求められます。

ラベルに醸造施設がある場所の地名を表示することもできますが、その場合にはぶどうの収穫地についての情報も記す必要があります。

海外ではフランスの「ボルドー」や「ブルゴーニュ」、イタリアの「ピエモンテ」などブランド化に成功したワインは産地を表示する際には厳格なルールが設けられています。

新たなルールが設けられるのは、原料となるぶどうの品種や産地をよく吟味してワインを選ぼうという消費者が増えているため、表示をわかりやすくする狙いがあります。

また、表示をより厳格化することで海外輸出の拡大に向けた重点品目にもなっている「日本ワイン」のブランド価値を高める狙いもあります。

大手ワインメーカー 国内でぶどう増産へ

新たなルールで「日本ワイン」を増産するためには、今の国産ぶどうの生産量では賄いきれないため、ぶどうの確保が課題になります。このため、大手ワインメーカー各社は、国内でみずからぶどうの栽培に乗り出しています。

このうち、「アサヒビール」は北海道に4ヘクタールの農地を購入し、この春からぶどうの栽培を始める予定で、2025年には日本ワインの販売量を去年の3倍に増やす計画です。アサヒビールのマーケティング第四部の福北耕一部長は「市場は今後も拡大すると見ているので生産量を増やしたい」と話しています。

また、キリンビール傘下の「メルシャン」は、2027年までに自社で管理するぶどう畑を今の2倍の76ヘクタールに増やしたうえで、長野県内では醸造所2か所を造り、産地名をいかしたワインの販売を行う計画です。

このほか、サントリーも2022年までにぶどう畑を今の2倍に増やすなど、大手各社が原料の国産ぶどうの確保を強化しています。

人気ワインでも販売終了

「日本ワイン」の産地の表示に関するルールがことし10月に厳しくなることを受けて、国内のメーカーでは、ラベルの見直しや商品の切り替えなどの対応に追われています。

その1つが、蔵王のふもと、山形県上山市にある大正9年創業の老舗ワインメーカー「タケダワイナリー」です。このワイナリーでは、去年の秋、突然、40年近い歴史がある人気ワイン「蔵王スター」の販売を終了すると発表しました。

蔵王スターは昭和54年の発売以降、手ごろな価格と飲みやすさが評判を呼び、今では年間10万本以上を出荷する主力商品になっています。しかし、今回表示ルールが新しくできることで、長年使い続けてきた「蔵王」という名称が使えなくなりました。

新しいルールでは、ラベルに産地を表示する場合、その地域で育てたぶどうを85%以上使わなければなりません。しかし、蔵王のふもとにあたる山形市や上山市のぶどう畑だけでは必要な量を確保できないため、隣接する天童市の農家からも原料を取り寄せてきたのです。

当初は、蔵王は山形県の象徴的な存在で、ラベルにも使い続けることができると見込んでいましたが、国に確認したところ、蔵王山ろくの市町村で作られたぶどう以外は認められないことがわかり、来月をもって「蔵王スター」の名称での販売を終えることを決めました。

そして、「タケダワイナリー」という、ワイナリーの名前そのものを冠した新たなブランド名で再スタートを切ることにしています。「タケダワイナリー」の岸平典子社長は「愛着のある名前を変えるのはさみしい気持ちもあります。ただ、新たな表示ルールは消費者にワインの産地を明確に伝えることができるという点で、日本のワイン業界にとって前進になることなので、日本ワインの将来のために決断しました。

ブランド名の変更を好意的に受け止めてくれる顧客も多く、今は、不安よりも、これから日本ワインがどうなっていくかという楽しみのほうが大きいです」と話しています。

人気高まる「日本ワイン」

ことし10月からの導入を前に、すでに多くのワインで新たなルールにのっとった形でラベルの表示が切り替えられていて、「日本ワイン」の人気が高まっています。

東京・中野区の日本ワイン専門をうたったワインバーでは、北海道から九州まで全国各地の醸造施設で作られたおよそ100種類のワインを扱っています。

ボトルのラベルには、その土地の特徴を前面に打ち出そうと、多くがワインの産地や醸造所の地名を表示しています。ここ数年は新たに開業する醸造施設が相次ぎ、味や香りの種類が豊富になっているということで、若い世代に加えて外国人旅行者の来店も増えているということです。

30代の男性客は「これまでワインを飲む機会は多くなかったが、日本ワインはさまざまな産地が楽しめるのでおもしろい」と話していました。また、旅行で日本を訪れた50代のイギリス人の男性は「日本のワインの品質の高さや種類の豊富さに驚いた。とてもおいしい」と話していました。

ワインバーの佐々木景百店長は「日本は北から南まで気候がさまざまで、育つぶどうの種類も違い、特徴のあるワインが多い。多くの人に楽しんでもらいたい」と話していました。

情報源:「日本ワイン」 表示ルール厳格に 10月から | NHKニュース


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