タモリ(右)の話に聞き入る藤井四段

夢は電車の運転士さん…タモリ「藤井君とは出発点が同じだったんだ」 – スポニチ Sponichi Annex 芸能

ふむ・・・


タモリ×藤井四段 新春対談(3)

タモリと藤井四段が将棋対決!2017年の主役ともいうべき史上最年少棋士、藤井聡太四段(15)が「最も尊敬する芸能人」が、唯一無二の自由人タモリ(72)。飛躍の新年、57歳差の二人の初対談が実現しました。対局や番組収録で多忙な中での奇跡的な邂逅(かいこう)。「藤井くんとオレは出発点は同じだった」とタモリもうなった爆笑トークに、将棋、山崩しの真剣勝負!2回にわたってお送りします。 【タモリ×藤井四段 初対談・将棋対決の動画はこちら】

――藤井四段からタモリさんに質問が。

藤 いつも番組を拝見していて、豊富な知識に驚かされているんですけど、それはどこから生まれるものなんでしょうか?

タ いやいや。長年生きてりゃ自然とそうなりますよ。毎年10ぐらい増えていくんだから。僕は地形が好きで本で地形の成り立ちとか読む。地質学は凄いマイナーな学問らしく、学会は年々縮小している。確たる証拠がない学問だから面白いんです。誰も当時の現場を見たことない。

藤 「ブラタモリ」でも地層とか出てきますよね?

タ 平気で「何億年前」とか言ってますからね(笑い)。

藤 将棋でも加藤九段がそうなんですが、ずっと活躍されている方は、なにか秘訣(ひけつ)があるのでしょうか?

タ これがないんだ(笑い)。たまたま幸運だっただけ。なんでだろう。人との出会いだったり、いい番組と巡り合ったり、幸運だったんでしょうね。だって自分の力ではどうしようもないですから。バーでバカ騒ぎしていたら赤塚不二夫が来ただけ(※5)ですから。俺はお笑いしかできなかった。友達に相談したら「どうしたらいいか分からないけど、今日は飲もう!」って。で飲みに行って騒いでいたら赤塚不二夫が来た。だから藤井君とは生き方が全然違うんですよ。こういう、きちんと方針を立てている人に会うと、俺の人生、もろくも崩れ落ちます。

藤 いやいやいや(懸命に否定)。

タ しかも、30歳で芸能界に入ったんです。そんな遅い人、いないんです。お笑いでも。それまでなんの方針もなかった。

――藤井さんは将棋との出合いが大きかった。

藤 はい。将棋と出合えて幸運でした。偶然の巡り合わせではありますが。

――将棋と出合わなかったら?

藤 電車の運転士さんになりたいと思っていたんです。

タ えっ!俺も思ってた!(笑い)。今でもなりたいです。番組で電気機関車を運転したことがあります。興奮しますよ。

藤 (興味津々で)そうなんですか!?僕は「電車でGO!」くらいです(笑い)。

タ 電車でGO!をプロの運転士にやらせたら、俺より下手だった(笑い)。全然違うんですよ。電車でGO!は家でもやってましたが、本物とは違うんだよね。そうか!藤井君とは出発点が同じだったんだ!!

藤 うれしいです!(笑い)

タ でも出発点が同じでも全然違う人生を歩むんだね。もしかしたら逆もあったかもしれないなあ。俺はお笑いによく出合えたと、それは本当に感謝しています。これに出合わなかったら、とんでもないヤツになっている。

――前人未到の29連勝を振り返って。

藤 連勝の過程でいろんな方に注目していただきましたけど、当時は自分の将棋に集中して、一局一局指そうと思っていました。

タ あの集中力は凄い。棋士なら誰でもそうなんでしょうけど、あれはできない。俺は集中力あるようでないんですよ。雑念と言い訳の男ですから。考えることに挫折する。

藤 実は持ち時間の長い対局では、ずっと将棋に集中しているわけではないんです。

タ そうなの!?全然関係ないことを考えるの?

藤 全然関係ないとこまではいかないのですが、今日のお昼は何を頼もうとか。

タ それを考えるんだ!(笑い)。バレーボールの川合(俊一元選手)に聞いたら、試合中もそんなに集中していないんだって。観客の中に変な人がいるなぁとか。

藤 へえ〜。

――勝ってる時に負ける恐怖は?

藤 そういうのはむしろ感じなかったんです。一手一手の積み重ねの結果として勝ち負けが表れる。最初から気にしていても仕方ないかなと。

タ 小さい頃から集中力はあったの?

藤 そうですね。将棋で培われた部分もありますね。

――将棋のことを考えすぎてドブに落ちたこともあったとか。

藤 はい。今は落ちません(笑い)。でも先輩棋士で、運転中に将棋のことを考えると危ないから、運転免許を取らないという方がいらっしゃいます。突然フッと考えてしまうんです。

タ そういえば、知っている人がね、横断歩道を上から踏みつけるようにガッと踏み込んだ時があったんです。どうしたの?って聞いたら「考え事をしていて階段だと思った」と。凄い集中力!

藤 アハハハハ(大笑い)。僕は電信柱にぶつかったことも一度あります。将棋のことを考えていて。外傷はなかったですけど。

タ ぶつかると、歩いていても凄い衝撃ですよね。60キロほどの体重があるんだから。やっぱり凄いわ(笑い)。

(※5)即興芸に心酔した赤塚さんが自らのテレビ番組へ出演させるため、自宅に居候させたことがきっかけで芸能界入りした。

情報源:夢は電車の運転士さん…タモリ「藤井君とは出発点が同じだったんだ」 – スポニチ Sponichi Annex 芸能


へぇ・・・