NHK受信料:徴収の「お墨付き」 同時に重い責任も – 毎日新聞

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判決に臨む最高裁大法廷=東京都千代田区で2017年12月6日午後2時57分、竹内紀臣撮影
判決に臨む最高裁大法廷=東京都千代田区で2017年12月6日午後2時57分、竹内紀臣撮影

◇最高裁判決 「受信料義務」追い風

NHKの受信料制度を合憲と判断した6日の最高裁大法廷判決は公共放送の意義を正面から認め、受信料の仕組みを「合理的」と判断した。NHKは徴収の「お墨付き」を得た形だが、同時に重い責任を負ったと言える。受信料の値下げを見送り、インターネットも活用した「公共メディア」の実現を目指す姿は、民放各局の目には「肥大化」と映る。ワンセグ機能付き携帯電話の取り扱いなど未消化の論点も残り、世界有数の巨大メディアを巡る議論は続く。【伊藤直孝、犬飼直幸】

受信契約の成立時期と支払い期間
受信契約の成立時期と支払い期間

「表現の自由の下で国民の知る権利を充足させるために採用された仕組みで、憲法上許容される立法裁量の範囲内」。6日午後3時過ぎ、最高裁大法廷。退官を約1カ月後に控え、最後の判決言い渡しとなる寺田逸郎長官はほぼ満席の傍聴席に向かい、受信料制度の意義を述べた。

判決は、放送法や受信料制度の成り立ちが表現の自由を掲げる憲法理念と合致すると指摘。放送法がNHKを「民主的・多元的な基盤に基づいて自律的に運営される事業体で、公共の福祉のための放送を行わせる」と位置づけていると解釈し、受信料制度は「公共的性格を財源面から特徴づける」とした。一方で、憲法が同様に保障する「契約の自由」を制限するか否かは明確には触れなかった。

NHKは受信料の意義を「特定の利益や視聴率に左右されず、公平公正・不偏不党の役割を果たせる」と説明しており、これを最高裁も追認した形だ。だが、予算や人事で国会の制約を受けるNHKには「政治に弱腰だ」との疑問や批判がつきまとう。あるNHK幹部は自分の経験として「時の政権与党と、視聴者である市民の両方を見ながら危ういバランスを取ってきた」と振り返る。判決は「公共性」について詳しい定義をしておらず、NHKは予算基盤の保障と引き換えに重い宿題が課せられたと言える。

契約上の争点について、最高裁は大筋でNHK側の訴えを認めたが、契約拒否者に「申込書が到達した時点で契約が成立する」との主張は退けた。このため、未契約者に支払い督促などの法的手続きを直接取ることはできず、契約を拒み続ける人には今まで通り裁判を起こして契約承諾を求める流れとなる。

とはいえ、最高裁が受信契約を法的義務と認めたことで、契約拒否者が裁判で勝つ見込みはほぼなくなった。さらに消滅時効(5年)は判決確定まで進行しないことになり、テレビ設置から長期間契約を放置すると、多額の支払いリスクを背負う。未契約者に与える心理的影響は大きく、受信料徴収に追い風になることは確実だ。

15人の裁判官で受信料制度を違憲とした判断はなかったが、追加の立法の必要性を示唆する少数意見はあった。鬼丸かおる裁判官は補足意見で、受信契約の詳細が放送法に規定されていない点を挙げて「契約の自由という大原則の例外であることを考えると、本来は契約内容まで含めて法律で定めることが望ましい」と指摘した。家族や居住形態が多様化する中、受信契約が世帯を単位としている点についても疑問を投げかけた。

判決では解決されない課題も残る。例えば、携帯電話のワンセグ機能を巡る訴訟だ。NHKはテレビがないワンセグ携帯所持者にも契約を求めてきた。これまで出された1審判決では、3件が受信料支払いの義務を認め、1件が否定している。いずれも高裁で審理中で、今後、最高裁が統一判断を示す可能性が高い。

受信料告訴の主な争点と最高裁判断
受信料告訴の主な争点と最高裁判断

◇ネット拡大、議論必至

NHKは、不祥事が続いた2004年以降、受信料の不払いが急増し、法的措置を開始した。収入は回復し、16年度は6769億円と3年連続で過去最高を更新。16年度末の繰越剰余金は957億円に上る。79%に達した支払率のさらなる向上に向け、NHKは上田良一会長の諮問機関の答申を踏まえ、電力会社やガス会社などに居住者情報を照会できる制度も検討中だ。最高裁の合憲判断の後押しを受け、財政基盤はさらに安定しそうだ。

そうした中、NHKは「公共放送」から、ネットも活用した「公共メディア」への転換などに支出がかさむとして、18~20年度の次期経営計画案とともに検討していた受信料の値下げを見送る方向だ。「値下げ見送り」の新聞報道を受け、国会では11月28日の衆院予算委員会で「剰余金があるならば、視聴者に還元すべきで大変残念」(希望の党の後藤祐一氏)と疑問の声が早速上がった。

NHKが「公共メディア」の実現を急ぐ背景には、若者を中心にスマートフォンなどでのネット視聴が進む状況への危機感がある。その対応策の柱となるのが、19年度開始を目指す番組のネット常時同時配信だ。NHKは今夏、スマホやパソコンで常時同時配信だけを利用する世帯からの「ネット受信料」徴収に意欲を見せたが、民放などから「NHKがさらに肥大化する」と反発を受け、先送りを9月に表明。当面は、すでに受信料を払っている世帯への無料サービスとする考えを示した。ただ、NHK幹部は「いずれはネット視聴だけの世帯が拡大する。テレビ視聴世帯との負担の公平を保つために徴収しないわけにいかない」と明かす。

判決も、ネット時代を意識し「放送をめぐる環境の変化が生じつつあるとしても(受信料制度は)合理的」と判断した。政府関係者や民放幹部は「NHKが受信料を値下げせずに、放送を超えた拡大を図る中で、ネットで果たす『公共性』とは何か、放送・通信全体を見た根本的な検討が必要だ」と強調する。

情報源:<NHK受信料>徴収の「お墨付き」 同時に重い責任も(毎日新聞) – Yahoo!ニュース

情報源:NHK受信料:徴収の「お墨付き」 同時に重い責任も – 毎日新聞


ワンセグはダメだろ、如何なる環境でも遅延なく、追加投資無しでいつでもリアルタイムで視聴できるというのならともかく、ワンセグが視聴できる場所なんて限られるんだから。

そもそも、テレビだってブースターが無いとまともに映らない地域がまだまだあるんだぞ?テレビを設置して、アンテナをつなぐだけで視聴できる世帯と比べて、余計な出費があるわけだが、公平性という点で問題じゃねーの?