小児心臓病 岡山大が再生医療の臨床研究 8歳女児に手術 | NHKニュース

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小児心臓病 岡山大が再生医療の臨床研究 8歳女児に手術

脳死からの臓器提供を認める臓器移植法が施行されてから、16日で20年となりましたが、この間、脳死になった子どもからの臓器提供は15例にとどまっています。こうした中、岡山大学では、移植に代わる治療法を目指して、再生医療の臨床研究が進められ、重い心臓病の子どもから取り出して培養した特殊な細胞を体に戻す初めての手術が行われました。

岡山大学病院の王英正教授などの医療チームが研究を進めるこの再生医療は、全身に血液を送り出す心臓の機能が弱まる「拡張型心筋症」という重い心臓病の子どもが対象です。

患者本人の心臓の組織から、心臓の筋肉の元になる「幹細胞」を取り出して培養し、体に戻して治療しようというもので、ことし患者を対象にした臨床研究が始まりました。

17日は、熊本県の8歳の女の子から、ことし7月に取り出した細胞を培養したうえで、心臓の周りの血管に流し込んで戻す初めての手術が行われ、医療チームは今後、安全性と効果を確認することにしています。

「拡張型心筋症」は、症状が進むと心臓移植しか助かる方法がありませんが、臓器移植法が施行されてからの20年間で脳死になった15歳未満の子どもからの臓器提供は15例にとどまっていて、多くの患者が移植を受けられない状況が続いています。

王教授は「国内では臓器の提供が非常に少なく、移植を必要とする子どもにとって深刻な状況だ。再生医療の研究を進め、臓器移植に代わる治療法として確立させたい」と話しています。

術後の女の子「元気になったら遊園地に行きたい」

17日、岡山大学病院で手術を受けた熊本県に住む小学2年生の8歳の女の子は、以前は、ほかの子どもと同じように生活し、5歳ごろまではダンスを楽しむなど体を動かすことが大好きだったということです。

しかし、医療チームによりますと「拡張型心筋症」という重い心臓病を患い、最近は心臓の機能が少しずつ弱まって運動を制限せざるをえなくなったということです。

移植しか助かる方法がない状態にまで症状が進むおそれがあるということです。手術を前に女の子は、「手術が終わって元気になったら、家族と遊園地に行きたい」と話していました。

母親は「この病気について調べると、治療法として最初に出てくるのは心臓移植ですが、国内で臓器提供を受けることは奇跡に近いと思います。海外での移植も考えましたが、とても負担できる費用ではなかったので、今回の治療法に期待しています。症状が改善すれば、これまで我慢させていた水泳やダンスをさせてあげたい」と話していました。

臓器移植と再生医療の現状は

日本臓器移植ネットワークによりますと、この間、脳死からの臓器提供は479例行われました。

平成22年には、改正臓器移植法が全面施行され、15歳未満の子どもも脳死からの臓器提供ができるようになりましたが、脳死になった15歳未満の子どもからの臓器提供は15例にとどまっています。

一方で、心臓移植を必要とする重い心臓病の子どもは、現在、移植ネットワークに登録している人だけで38人います。

移植を受けられない子どもが、高額な費用を募金で集めるなどして海外での移植を目指すケースも相次いでいて、移植を受けるまでの間、症状の進行を抑える治療法や、移植に代わる新たな治療法の開発が求められています。

岡山大学が研究を進める再生医療は、「拡張型心筋症」という心臓病の18歳未満の患者が対象です。心臓がふくれ、全身に血液を送り出す機能が弱まる難病で、国内で心臓移植を必要とする子どもの多くはこの病気と見られています。

研究を進める再生医療は、患者本人の心臓の組織から心臓の筋肉の元になる幹細胞を取り出して培養し、心臓の周りの冠動脈に流し込んで戻すというもので、他人の臓器を移植するのと違い拒絶反応のおそれがないということです。

また、組織を取り出したり細胞を戻したりするときはカテーテルという細い管を使い、胸を開く必要がないため、体への負担が少ないということです。

岡山大学の王英正教授は「今のところ、治療法としては心臓移植が最も効果が高いとされているが、国内では臓器提供が非常に少ないのが現状だ。新たな方法は、患者の体の負担が少ないことも特徴で、移植医療に代わる治療法となるよう研究を進めていきたい。心臓病の患者は生活や運動の面で制限があったり、学校に行けなくなったりするので、元気な子どもと同じような生活が送れるよう期待している」と話しています。

情報源: 小児心臓病 岡山大が再生医療の臨床研究 8歳女児に手術 | NHKニュース

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