自殺者遺族に高額請求 帯広のアパート、父親に700万円超 | どうしんウェブ/電子版(社会)

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【帯広】共同住宅で自殺した人の遺族が、住宅の所有者側から高額の請求を受けるケースが道内でも起きている。帯広市内の家賃月2万5千円の賃貸アパートで自殺した男性の父親は、700万円を超す請求を受けた。こうした事例が全国で問題化する中、政府は自殺総合対策大綱で対応を検討する方針を示したが、明確な基準はまだない。専門家は「何らかのルール作りが必要」と指摘している。

「そんなに高いとは…」。千葉県に住む50代男性は3月下旬、帯広市内の自室で1月に自殺した長男=当時(27)=のアパートの代理契約人である帯広の不動産管理会社からの見積もり通知に頭を抱えた。

長男は昨年6月に入居。精神疾患があり、薬物を大量摂取して自室で死亡しているのが見つかった。父親は長男が賃貸契約する際、連帯保証人になっていた。

届いた見積額は約724万円。内訳は「評価額減損失」480万円、「原状回復費」約174万円、「空室経済的損失」約65万円、「お祓(はら)い費用」5万円となっていた。説明資料には、アパート(築約25年、20戸)は売却を前提としており、評価額が4800万円から1割下がったと見込まれる分を加算したことなどが記されていた。

この会社は取材に対し「所有者の意向で、売却の際に損失が見込まれる額を請求した」と話した。登記上の所有者に取材しようとしたが、連絡がつかなかった。男性は会社に支払うことができないことを伝えており、返答を待って対応を検討する考えだ。

NPO法人全国自死遺族総合支援センター(東京)には、こうした請求に関する相談が年間10件程度寄せられる。自死遺族支援弁護団事務局の生越(おごし)照幸弁護士(大阪)によると、2千万~3千万円を請求された例もある。過去の訴訟では、家賃の2年分程度と、適正な原状回復費の支払いを遺族側に命じるなどの判決が出ているという。

生越弁護士は帯広のケースについて「これまでの判例を見ても、訴訟になった場合には評価額減損失は認められない可能性が高く、家賃からみて原状回復費も過大だろう」と指摘する。

一方で、札幌市内の不動産業者は「居住者が自殺すると『事故物件』になり、借り手がつかず家賃を下げざるを得ない。所有者側にとっては大きな痛手になる」と話す。そのため請求が高額になり、トラブルを生んでいる事情がある。

政府は2012年の自殺総合対策大綱で、遺族への空室損害の請求について「法的問題も含め検討する」と明記したが、業界側の慎重論もあり公的な基準作りは進んでいない。現在議論している大綱の見直しでも、検討会に示された報告書案では「引き続きさらに対応を検討すべきだ」との表現にとどまっている。

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