世界初「分子の車」レース 日本チームは途中棄権 | NHKニュース

あらら・・・


物質のもとになる「分子」を組み合わせてできた、大きさが100万分の1ミリという「分子の車」による世界でも初めてのレースが、日本時間の28日から30日にかけてフランスで行われました。日本チームは、走行距離の記録を残したものの、2度にわたって車が壊れるトラブルが発生し、「途中棄権」という結果になりました。

世界最小のカーレースとうたう、「分子の車」による世界でも初めてのレースは、日本やアメリカ、ドイツなどから合わせて6チームが参加して、日本時間の28日から30日午前0時まで、フランス南部のトゥールーズにある国立の研究機関で行われました。

「分子の車」は炭素や水素などの原子が数十個から数百個つながったもので、大きさは100万分の1ミリから100万分の3ミリほど、形はチームによってさまざまです。どのチームの「分子の車」も、特殊な顕微鏡を使って電気を流すと、車の一部が回転したり振動したりして前に進む仕組みになっています。

レースは直径8ミリの丸い形をした金の板の上で行われ、準備を含めて36時間の制限時間内にどれだけ進めるかを競いました。

日本からは、茨城県つくば市にある物質・材料研究機構の3人の研究者が現地に入り、顕微鏡の画像を見ながらパソコンを使って電気の流し方を変化させ、車のコントロールに挑戦しました。

しかし、日本チームは、レース開始直後の日本時間の28日夜、分子の車が壊れるトラブルが発生し、その後、別の車でレースを続けましたが、日本時間の29日午後、再び車が壊れるトラブルが発生して、「途中棄権」という結果になりました。

チームによりますと、いずれも分子の車を操作するパソコンに問題が起きたことが原因だということです。
日本チームの走行距離は、1度目のトラブルまでに進んだ、1ナノメートル=100万分の1ミリという記録になりました。

最も長い距離を進んだのはアメリカとオーストリアの合同チームで、450ナノメートル=100万分の450ミリでした。

分子を組み合わせて極めて小さな機械を作る「分子機械」の分野は、例えば、人の体の中の特定の細胞に薬を運ぶ「分子ロボット」の開発など、将来のものづくりを根底から変える可能性があると注目されていて、今回のレースをきっかけに研究の加速が期待されています。

日本チームのリーダーを務めた物質・材料研究機構の中西和嘉さんは、「致命的なアクシデントに見舞われ、途中棄権をせざるをえませんでしたが、ほかの国のチームとともに戦えたことは大きな経験になりました。今後の研究に生かしていきたい」と話しています。

各チームの記録と順位

出場した6つのチームの順位と記録は次のとおりです。
(1ナノメートル=100万分の1ミリ)

▽優勝、アメリカ・オーストリア合同チーム、450ナノメートル
▽優勝、スイスチーム、133ナノメートル
▽3位、アメリカチーム、43ナノメートル
▽4位、ドイツチーム、11ナノメートル
▽途中棄権、日本チーム、1ナノメートル
▽途中棄権、フランスチーム、0ナノメートル

最も長い距離を進んだのはアメリカとオーストリアの合同チームでしたが、当初のルールとは違うコースでレースを行ったため、当初のルールどおりにレースを行って最も長い距離を進んだスイスのチームも優勝となりました。

情報源: 世界初「分子の車」レース 日本チームは途中棄権 | NHKニュース

ふむ。