なぜか宮崎、面白い自販機続々…クレープ・お札 : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

ほぉ・・・


「宮崎にはおもしろい自動販売機が多いらしい」。

そんなうわさを聞きつけた。コンビニ店に行けば、たいていの物が買える時代。なぜ、あえて自動販売機なのか。現場を訪ねてみた。

◆ないと困る

自販機で購入できるワックスを持つ池田さん

宮崎市にある県内有数のサーフスポット・木崎浜。近くの幹線道路沿いに、青空や赤いサーフボードが描かれた自販機があった。

ワックスやドライバー、ねじ――。何に使うのか一目では分からない物が300~1000円で売られていた。「ボードの調整など、サーファーにとって不可欠な物ばかりです」。自販機を設置しているサーフショップ「ニューウェーブ」のオーナー池田雄一さん(44)が教えてくれた。

開店は午前10時。良い波を求めて朝一番に来た人が忘れ物をしても困らないようにと、今年2月に設置した。池田さんはサーフィン歴24年。自身も早朝に困った経験があり、自販機を置くことにした。

日曜日の早朝、ワックスを切らし、自販機に助けられたという綾町の会社員男性(45)は「平日に買っておく時間がないからとても便利。重宝している人は多いはず」。自販機は人に頼られていた。

◆実は絶品

クレープを作って自販機で売っている迫田さん

「どれにしようか」。迷う時間が楽しい。宮崎市宮崎駅東の街角に置かれた自販機では、常時7種類のクレープが売られている。

目移りして、なかなか決められないでいると、制服姿の男子生徒が近付いてきた。新商品をチェックするのが日課らしい。

「今日はいっぱいそろってる!」。声を弾ませ、「生いちご練乳」のボタンを押すと、クレープが入った瓶が出てきた。1個200円。節約して小遣いをため、目当ての商品があるときだけ買っているという。

クレープはえびの市の迫田ゆかりさん(42)が一人で作っている。自販機は他に宮崎市の3か所と小林市の1か所にある。2日に1回、中身を入れ替えている。迫田さんは移動販売でクレープを売っていたが、「多くの人がいつでも手軽に食べられるように」と、9年ほど前に自販機での販売に切り替えた。

記者は迷った末、「チョコバナナ」と「きなこもち」の2種類を買った。よく冷えたもちもちの生地と、たっぷりの生クリーム。そしてバナナ、きなこ餅が口の中で混ざり合う。想像を超えたおいしさに、思わず笑顔。自販機は隠れた名店だった。

◆高齢化で……

お堂の横にあるお札の自販機

宮崎市太田の太田観世音のお堂。木々に囲まれた境内に、お札の自販機がひっそりとたたずんでいた。

お堂は地元住民が代々管理してきた。お札は10年ほど前まで近くの住民が自宅で販売していたが、年を重ねて難しくなった。

観世音様は「安産の神様」とされ、お札は子供を授かった若い夫婦らに人気。住民は販売を続ける方策を話し合い、自販機の導入を決めた。

販売方法が変わっても、御利益が損なわれてはならない。お札はおはらいをしてもらい、箱に入れている。

1個500円。年間130個ほど売れるという。太田南北区財産管理組合の清水栄太郎組合長(78)は「小さい頃から、父母が伝統を守ってきた様子を見てきた。自分たちの代で絶やすわけにはいかない」。地域の伝統を自販機が守っていた。(浜田真梨子)

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情報源: なぜか宮崎、面白い自販機続々…クレープ・お札 : 経済 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

へぇ・・・