サーバーやコンピューターを液体冷却 NTT東日本など データセンターの消費電力削減:イザ!

昔からあるよね、液冷。


【スゴ技ニッポン】

NTT東日本は富士通などとともに、インターネット用のサーバーやネットワーク機器などのIT機器を設置、運用する施設のデータセンターの消費電力を削減する省エネ技術の開発に向け、実証実験を進めている。データセンターの省エネでは、稼働とともに熱を発生するサーバーやコンピューターなどを効率よく冷却することが課題になる。これまでのように空調機器を使って冷やすのではなく、液体に浸すなど電力を使わない冷却に置き換え、消費電力削減を実現する。IT機器以外にかかる電力消費をゼロに近づける取り組みで、最終的には中小規模のデータセンターの消費電力を現在より3割以上削減する仕組みをつくり、実用化を目指す。

この計画は、環境省の「2016年度CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」に採択された。NTT東は富士通、高砂熱工業の両社と、社団法人のEEC総研と共同で実施する。

目標としているのは、「データセンター全体の消費電力」を「データセンター内のIT機器の消費電力」で割って求める「PUE」という指標を1.0に近づけることだ。1.0なら、IT機器以外では電力を全く消費せず、エネルギー効率が高いことになる。中小規模のデータセンターでは1.3以上とされ、1.0に下げるには30%を上回る改善が必要な計算だ。

同じデータセンター内でも設備によって、発熱する度合いが高い(16キロワット以上)場所、低い(8キロワット以下)場所、その中間の場所がある。このため、同じ冷却方式を全体に適用しても、効果は限られていたという。

NTT東日本や富士通が進める省エネ技術の実証実験。稼働とともに熱を発生するサーバーなどを液体に浸すなどして、電力を使わない冷却に置き換える=東京都世田谷区

今回の実験では、高発熱密度を富士通、中発熱密度をNTT東、低発熱密度を高砂熱工業が受け持ち、それぞれが冷却に使っていた空調機器の使用をやめ、新しい手法で消費電力を削減する。

高・中発熱では、液体槽に電気を通さない「フロリナート」という液体を入れ、その中にコンピューターなどの機器を浸して冷却する。まだ検討段階で、フロリナートは比較的コストが高いため、他の液体で代替可能かも検証していく。NTT東で事業を担当するITイノベーション部の小林正人氏は「絶縁性と熱伝導性について、冷却技術に使えるものを検討している」と話す。

高発熱では機器に接している液体が温まって上がり、それ以外の液体が下がるため、循環が生まれる。中発熱はポンプを使って液体をくみ上げ、それを垂らすことで循環をつくる。いずれも、槽内の配置により、液体の冷却につながるしっかりとした循環をつくることが重要になるという。

液体での冷却はこれまで、スーパーコンピューターなど特別な機器だけに使われてきた。液体のコストと見合わなかったからだ。しかし、液体を使えばデータセンターとして必要な面積を小さくできるほか、消費電力の削減により、コストを低減できる。このため、最適化を進めれば十分、採算が取れると判断した。ITイノベーション部の三宅雄一郎担当課長は「今後、コンピューターが高度化していけば発生する熱も高まると予想される。冷却技術もこれに追いついていかなければならず、その一つが液体の活用だ」と話す。

低発熱に関しても、空気を循環させて冷やす。EEC総研が、各種データを解析する。東京都内のビルで昨秋に設備を稼働させ、実験を重ねてきた結果、PEUを1.04まで下げられる目途がついたという。

NTTグループは30年度に、データセンターを含む通信事業の通信量当たりの電力効率を13年度比で10倍以上にする目標を掲げている。ITイノベーション部の川鍋俊二技術部門長は「新しいサービスだけでなく、環境の分野でもブレイクスルーを成し遂げたい。職人技のような経験則と科学的な視点、その両面をうまく使い分けて創意工夫していく」と強調している。(経済本部 高橋寛次)

情報源: サーバーやコンピューターを液体冷却 NTT東日本など データセンターの消費電力削減:イザ!

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