【アメリカを読む】閣僚に元軍人ズラリ トランプ大統領「徴兵逃れ」の贖罪意識か 軍に信頼寄せる国民感情を活用(1/4ページ) – 産経ニュース

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ドナルド・トランプ米大統領(70)が指名した閣僚の陣容では退役軍人の積極的な起用が目を引く。「制服」への傾倒は、世界の強力な指導者をたたえるトランプ氏の英雄願望だけでなく、ベトナム戦争に従軍しなかったことへの贖罪(しょくざい)意識や軍人への劣等感の表れともみられている。

就任式翌日の21日、トランプ氏はワシントン郊外にある中央情報局(CIA)本部を訪れ、職員への演説でCIA長官に指名したマイク・ポンペオ下院議員(53)=23日に承認、ジェームズ・マティス国防長官(66)、ジョン・ケリー国土安全保障長官(66)の名を挙げた。

「国民は彼らの軍事的なセンスを尊敬している。政治家ではそううまくはやれないだろう」

トランプ氏は退役海兵隊大将のマティス、ケリー両氏、陸軍士官学校を首席で卒業したポンペオ氏の退役軍人3人をたたえた。

マイケル・フリン国家安全保障問題担当大統領補佐官、スティーブン・バノン首席戦略官兼上級顧問、ダン・コーツ国家情報長官候補、リック・ペリー・エネルギー長官候補らも元軍人だ。米メディアの集計では閣僚の軍歴を平均すると8・1年で、直近の4代政権で最も長かった。

トランプ氏にとっての英雄は2人の「偉大な将軍」だ。日本に進駐した元連合国軍最高司令官のダグラス・マッカーサーと第二次大戦の欧州戦線で名をとどろかせたジョージ・パットン。2人の名を出してオバマ政権の過激組織「イスラム国」(IS)掃討を弱腰だと批判したこともある。

トランプ氏は大学入学前、13歳からの5年間をニューヨーク軍事学校で過ごした。といっても軍の組織ではなく、寄宿舎生活をしながら軍事訓練を受ける私立学校で、息子の素行不良に悩んでいたトランプ氏の父が転校させた。

同級生の証言によると、トランプ氏は寄宿舎に女性を連れ込んだり、いじめに関わったりしていたという。本人はこれを否定し、軍事学校での規律正しい生活が自らの人格形成に「非常に前向きな影響を与えた」と語っている。

軍事学校で多感な時期を過ごしたトランプ氏は父が手がける不動産事業を通じてビジネスの世界で名をなしたが、心の中から「かかとの軽傷」のためベトナム戦争に従軍しなかったことが消えることはない。大統領選期間中に「徴兵逃れ」の疑惑が報じられたのに先立つ2015年末、「兵役を果たさなかったことがずっと後ろめたかった」と述べたこともある。

同世代の若者がベトナムに赴く一方、自らは戦争経験を持たないトランプ氏の劣等感が元軍人の積極起用の背景にあると米メディアはみている。

米シンクタンク、新アメリカ安全保障センターのフィリップ・カーター氏はワシントン・ポスト紙で国民が軍人に寄せる信頼を積極起用の理由に挙げた。

昨年6月、米調査機関ギャラップ社が実施した世論調査によると米国で最も信頼されている機関は「軍」(73%)だ。40%という低支持率で政権をスタートさせたトランプ氏にとり、「元将軍を雇うことは確実に正統性を高める手段」(カーター氏)となる。

他にも閣僚候補の「人材難」が元軍人起用の背景にあるとの見解もある。少なからぬ外交・安全保障専門家が大統領選期間中にトランプ氏を批判する意見書に署名をしたため、適材が自制的に行動する元軍人に限られたというわけだ。

米メディアは元軍人の起用で政権が好戦的になると短絡的に報じているが、フーバー研究所の戦史家、ビクター・デービス・ハンソン氏は「歴史的には正反対の結論が得られる。ベトナム戦争、イラク戦争、リビア爆撃では将軍たちが軍事介入を前向きに論じたわけではない」という。

問題は、トランプ氏が尊敬する将軍たちの助言に耳を傾けるかどうかだ。(ワシントン 加納宏幸)

■米国の文民統制 文民統制の観点から、米国では退役後7年未満の退役軍人の国防長官就任を禁じている。2013年に退役したマティス国防長官が7年未満で就任したのは、トルーマン政権のマーシャル氏(陸軍元帥)に続く2例目。高位の退役軍人で閣僚に就いたのは、ジョージ・W・ブッシュ政権で国務長官を務めたパウエル氏(陸軍大将)などの例があるが、国防長官以外の閣僚には就任禁止規定は適用されない。

情報源: 【アメリカを読む】閣僚に元軍人ズラリ トランプ大統領「徴兵逃れ」の贖罪意識か 軍に信頼寄せる国民感情を活用(1/4ページ) – 産経ニュース

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