タクシー運転手不安「もうけが減る」 30日から初乗り410円 訪日客など利用狙う:イザ!

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東京のタクシー初乗り運賃が30日、730円(2キロ)から410円(1・052キロ)に値下げされた。インバウンド(訪日観光客)やお年寄りの需要喚起などが狙いだ。利用者はおおむね好意的に受けとめているが、運転手からは「もうけが減る」と不安の声が上がる中での“見切り発車”となった。

新運賃が適用されるのは、東京23区と武蔵野市、三鷹市からなる東京地区。初乗り運賃は380~410円の10円刻みで設定でき、ほとんどが410円にする。初乗り後は280メートルごとに90円だったが、237メートルごとに80円になる。約2キロまでは新運賃の方が安いが、約2~約6・5キロは値上げと値下げが混在、約6・5キロ以上は高くなる。

東京地区で営業するタクシー会社全331社と、大半の個人タクシーが関東運輸局に新運賃を申請した。30日午前0時以降に出庫した車両から新メーターを搭載。同日中に旧運賃の車両は姿を消す見通しだ。

東京ハイヤー・タクシー協会の川鍋一朗会長は27日の会見で「タクシー輸送人員は右肩下がり。新運賃をきっかけに一人でも多くの方に『自分の交通機関』と感じていただきたい」と切実な思いを語った。国土交通省の調査では、東京のタクシー会社による平成26年度の輸送人員は19年度のほぼ4分の3に減った。

危機感を強めた同協会は、海外で興隆する「ライドシェア」(相乗り)の波も意識し、割高感のある初乗り運賃の値下げを含む新運賃制度の導入を提唱。加盟社のタクシー約2700台分の800万回を超えるデータを集めるなど検証を重ねてきた。

国交省は昨年8~9月、浅草や新橋駅前など4カ所で実証実験を実施した。利用者約1万人に対するアンケートでは、日本人の約6割が「利用回数が増える」、外国人の約8割が「安価・適当」と回答。“ちょい乗り”需要を確認した。

国交省はタクシー会社側の申請を受け新運賃を審査。消費者庁との協議などをへて昨年12月に新運賃を公示した。

■運転手「1時間待って410円だったら…」

「駅から4回乗せたけど、2回が初乗り運賃だった。値下げ後はもうけが減ってしまう」と焦るのは、深夜のJR中央線三鷹駅で“駅待ち”をしていた男性運転手。タクシー会社は接客態度への注意を呼びかけるが、「1時間待って410円だったら、態度にも出るよ。人間だからね」とぼやいた。

全国自動車交通労働組合総連合東京地方連合会は「初乗りを嫌う車が“流し”に切り替えれば、渋滞や排ガス問題を引き起こす可能性があり、駅やホテルで待つ車も減るだろう。みな戦々恐々としている」と新運賃に否定的だ。

全国的にはタクシーの初乗り運賃は上昇傾向にある。沖縄本島で昨年、40~50円値上げし550円(1・75キロ)とした。愛媛県の一部では、初乗り運賃(580円)を維持したまま距離を短縮した。

国土交通省によると、平成27年度の全国のタクシーによる輸送人数は10年前に比べ約3割、総収入は約2割減っており、東京の動きに注目が集まっている。札幌市出身の主婦(62)は「寒い冬はワンメーターで地下鉄の駅まで乗ることがよくある」と値下げを希望。一方、仙台市のタクシー運転手の60代男性は「うちでも値下げしたら倒産する」とおびえる。

昨年、加盟社の協力を得て乗車実態の調査を始めた神奈川県タクシー協会は「協会で分析し、各社に報告する予定。東京のなりゆきを見守りたい」と話した。

新運賃について、関西大学の安部誠治教授(交通政策論)は「新規需要を開拓できるが、この動きは流しの多い大都市特有の現象ではないか」と分析。一橋大学の山内弘隆教授(交通経済学)は新運賃体系を評価しつつ、「東京五輪を機に、世界的な運賃体系に合わせる動きはある程度地方にも広がるだろう」とみている。

情報源: タクシー運転手不安「もうけが減る」 30日から初乗り410円 訪日客など利用狙う:イザ!

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